こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は180話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
180話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side リアブリック
トン、トン、トン。
リアブリックは爪で執務机で叩く。
暗い表情と普段より速い叩きを通じて、彼女が今どれほど焦っているかを垣間見ることができた。
「子爵様・・・」
アルディールは何と言えばいいのか分からず唇を噛み締める。
今、リアブリックの机の上には東部、西部、南部の貴族たちが送った嘆願書が山積みになっていた。
一様にリアブリックの失脚を要求する内容だ。
「誰かが背後にいるに違いありません。そうでないと、このように組織的に動くことはできないでしょう」
「私も同じ考えです。手段と方法を選ばず、背後を探さなければなりません」
ルミナスが眼鏡をかけ直して主張すると、アルディールも手伝った。
貴族たちが約束でもしたかのように、このように心を一つにして動くということは、明らかな求心点があるとしか見えない。
「それが誰かは知っているの?」
「そ、それは・・・」
半ば追求に近いリアブリックの問いに、アルディールとルミナスが口をつぐんだ。
「背後がいるということも君たちの推測に過ぎない。原因を基点に結果を導き出して。そうすれば背後は自然に分かるでしょう」
危機に追い込まれた状況でも、リアブリックは理性と冷静さを失わないよう努力した。
このような時ほど焦ったり、平常心を失ってはならない。
落ち着いて状況を分析し、対処法を探さなければならなかった。
「この1ヶ月間、外出が最も多かった貴族は誰?宴会でも、何でもいいわ。確認して」
「はい、子爵様」
アルディールは振り向いて、貴族に植えた密偵から報告を受けた事項を調べた。
状況が状況だけに、あっという間にそれらを統合して報告する。
「見つけました。西部のボロニー伯爵、東部のノートン子爵、そしてフアン男爵です」
ルミナスの眉間が顰めっ面に。
「3人とも大公家を背負って成功した貴族たちじゃないか」
「そのおかげで人より多くの上納金を払っているので不満も多くなるのか・・・」
「恩知らずどもめ・・・」
リアブリックは目を細めた。
自分たちが見逃していたことが脳裏をよぎる。
「彼らではない。私利私欲を満たすには明るいかもしれないが、政治的な感覚は皆無よ。せいぜい手下であり、主導者ではないわ」
「はぁ、でも・・・」
「3人を動かした背後がいる。それも近くに」
リアブリックの目つきが深まった。
まだ背後に明確な状況も証拠もないが、彼女の頭の中で一人がしきりに引っ掛かっている。
貴族会議の時、彼ら3人と接触して踊った唯一の女性。
また、皇太子妃選出式に必要な評判を築くために訪れた他の宴会で、彼らと接触した者。
リアブリックの理性は、彼女をこの背後の主導者として指していた。
「・・・公女」
「今何と仰いましたか?」
「公女と・・・?」
小さな呟きだったが、アルディールとルミナスは聞き流さなかった。
決して失言しないリアブリックの性情を考慮すれば、無駄な言葉ではない可能性が大きい。
しかし、エレナが代役であることを知らない状況で、アルディールとルミナスの推理にが限界があった。
「言い間違えただけだから気にしないでちょうだい」
「「・・・」」
リアブリックらしくない言い訳に二人が不思議な目つきを交わす。
しかし、それだけで、これ以上は食い下がらなかった。
「まず嘆願書が上がってこないように措置するのが急務です」
「背後を探すことも重要ですが、とりあえず耐えなければなりません」
最も信頼できる二人が口を揃えて話すと、リアブリックは頷いた。
「私も同じ考えよ」
リアブリックの頭の中に多くの考えが交わされる。
今、彼らの嘆願が恐ろしい理由は、組織的に声を一つにしているため。
それなら、彼らを分散させればそれで十分だった。
「東部、西部、南部の貴族を分裂させなさい」
「なるほど」
「妙案です」
リアブリックが話題だけを投げたにもかかわらず、アルディールとルミナスは一気に彼女の意思を把握した。
頭の中に浮かんだ数十種類の計略の中で、最も確実で成功確率が高いものに絞られた時。
ノックの音が執務室の中を鳴る。
「ローレンツです」
「お入りください」
許可が落ちるや否や、ローレンツが入ってきた。
一見すると焦りが感じられる姿の彼は、アルディールとルミナスをチラリと見て、リアブリックに報告する。
「今、離れにノートン子爵が来ています」
「・・・!」
驚きに満ちていたリアブリックの表情が恐ろしく歪んだ。
ノートン子爵は爵位は低いが、鉱山で蓄積した富を基盤に東部貴族の間で絶対的な影響力を行使する貴族。
そして、まだ心証に過ぎないが、ノートン子爵はエレナと接触したと推定される人物だった。
よりによって、そのようなノートン子爵が何の知らせもなく大公家を訪ねてくるとは。
リアブリックを失脚させようとするエレナの計画は順調のようです。
二人の側近はエレナが本物のベロニカだと思っていますので、エレナが主導者と考えることは難しいでしょう。
徐々に追い込まれていくリアブリック。
彼女の失脚も近いかもしれませんね。
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