ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【157話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は157をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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157話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 二つの巨大な気流

あっという間に周囲を流れる空気が張り詰めた。

デオンは後ろに下がって体を緊張させたまま、しばらく周囲を見回す。

彼はベルティウムで知らせを聞き、すぐにペデリアンに向かった。

そして中立区域に入るペデリアンの行列を見つけて夜を待ったのだ。

ところがロクサナはいなくて、なぜか死んだアシルとそっくりな人が彼の目の前に現れた。

「餌だったのか」

先ほどもわざと人を消して隙を作ったのだろうか。

周囲にロクサナの毒蝶がいなくて何か変だと思ったが。

「餌と言うまでもない」

しかし、カシスはデオンの言葉に肯定しなかった。

「こちらでは招待するつもりもなかったのに、ネズミのように一人で勝手に這い込んできたのではないか」

カシスの口元には微かな笑みが浮かんでいる。

デオンがベルティウムに向かったという知らせを聞いた時から、もしかしたら彼がロクサナを訪ねてくるかもしれないという考えを心の片隅に置いてはいた。

しかし、あくまでもペデリアンが待っていた客はベルティウム。

すぐに信号を送って待機中の部下を呼び寄せることもできたが、カシスはそうしなかった。

その間、デオンはベルティウムで聞いた情報を連結させ、それなりの結論を導き出す。

「ベルティウムの人形」

突き刺さるような視線が、馬車の片隅で震えているニックスに打ち込まれた。

しかし、ここまでアシルに似た外見とは・・・。

しかも死ぬ前に負傷した左目さえ記憶と同じではないか。

それに、どうしてあれがペデリアンの手中にある?

 



 

「本当のアシルでもある」

「・・・?」

デオンはカシスの言葉を理解できなかった。

しかし、今すぐデオンが突き止めねばならないのは、こんな人形などではない。

「ロクサナは?」

ついにデオンの口から吐き出された名前に、カシスの体に触れた空気の温度が変わった。

デオンも全身から荒く鋭い気運を流す。

カシス・ペデリアンにロクサナの行方を尋ねる今の状況を受け入れることができなかったからだ。

「それを君に言わなければならない理由があるのか?」

黒い夜風の中に針のような寒気が漂う。

まるで今が春ではなく北風が既成の真冬にでもなったような錯覚が起きた。

わずかな季節前、二人がアグリチェで遭遇したときのように。

二つの巨大な気流が今にも目の前にいる人を圧死させるように激しく吹き荒れた。

「デオン・アグリチェ。勘違いするな。質問は君の役目ではない」

二人の男はどうしようもなく強烈な殺意を抱いて互いに向き合う。

「私が質問する。ロクサナに会おうとする理由は何?」

しかし、彼らは忍耐した。

今この瞬間、カシスとデオン、二人は同じ制御装置が首輪のように引っかかって作動していた。

しかし、結局は心の中でうねる激しい衝動が理性を押さえつけている。

「カシス・ペデリアン」

デオンの唇から嘲弄された冷たい声が漏れた。

「私の方こそ、そんな質問に答える理由がない」

夜の狂気を抱いた月が頭上で遥かに白く輝く。

「そうだね」

続いて、冬の氷壁に似た笑みがカシスの顔に浮かぶ。

「確かに、あなたと私が顔を合わせてこんな暇な会話をする仲ではないよね」

キン・・・!

次の瞬間、二人が激突した。

眩しい閃光が視界を麻痺させるかのように一度鋭く光る。

 



 

カシスはデオンを人通りの少ない空き地に誘い込んだ。

デオンもあちこちに隠れて洗練された気運を流している人々が気になったところなので、カシスの攻撃を受けて滑るように動いた。

二人が消えた後、すぐに他のペデリアンの人々が飛び出す。

そもそもペデリアンの群れは二つに分かれて動いていた。

そのため、リセルとジャンヌがいない今、ここの最高統率者はカシスなのだ。

彼が席を外してからも、腹心たちはあらかじめ命令を受けた通り、万が一の他の襲撃に備えて戦列を整え始めた。

おそらく今頃、ここのキャンプ地とある程度距離があるリセルの群れにも信号が届いたはずだ。

「はぁ・・・、はぁ・・・」

「おい、しっかりしろ!」

ニックスは荒い息を切らし、締め付けられた心臓を掴む。

彼は馬車の隅っこに追い詰められ、半分正気ではなかった。

混迷した意識を辛うじて握っていたが、誰かの荒い手で首筋を掴まれるように息の根を止められているような感覚だ。

ニックスを監視、及び保護する役割を引き受けたペデリアンの部下の何人かが近づいてきて、何かを叫んでいる。

しかし、ニックスはこれまで自分の中に存在することも知らなかった恐ろしい恐怖心に捉われて、正気ではなかった。

「あの男」と出会った瞬間、彼は狩られることだけを待つ無力な被食者に。

あの身の毛がよだつほど濃く赤い瞳の前で、ニックスは全身ブルブル震える以外に何もできなかった。

これは確かにニックスらしくないことであり、そのため未知の何かに対するより強烈な恐怖を伴った。

 



 

デオンと遭遇したことで、ニックスの依代である「アシル」の体が本能的に怯えているのですね。

このままニックスは暴走するのでしょうか?

それとも何か止める手段があるのでしょうか?

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