こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は212話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
212話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 早朝の訪問客
「あの、お嬢様」
メイがスープと簡単なパンとサラダを持ってきて、皿をテーブルに置きながら言った。
「どうしたの?」
「お客様がいらっしゃいました」
「お客様?」
紅茶を飲んでいたエレナは瞬きしながら茶碗を下ろす。
お客様?
この早朝に?
「レン公子です」
「え?」
「招待をしたのだから、お客様を長く待たせるなという言葉も伝えろと」
「あの人間は本当に・・・」
エレナの唇がピクピクする。
呆れて失笑が漏れた。
今日、シアンとレンの二人と会って今後のことを議論する約束はしている。
しかし、予定されていた約束の時間は午後に予定されていた。
早く来たと考えるには訪問時間が早すぎる。
まるでエレナを困らせようと早く来たのではないかと疑ってしまうほどだ。
エレナは急いで秘密の通路を通って応接間に向かう。
本棚が横向きに開くと、エレナはスカートの裾を持って応接間の中に足を踏み入れた。
「いらっしゃい」
仮面をソファに脱ぎ捨てたレンが手を振りながら挨拶する。
エレナは心配そうな目でレンをじっと見つめた。
(本当によかった。怪我はなさそうね)
大公家の追跡を避けて逃げた日、内心一人残っていたレンが心配だった。
シアンが押し寄せた時、事故現場にいなかったことを見れば無事に逃げたと推察したが、直接見てみると一層安心する。
「はぁ・・・。約束の時間に合わせて来たと見るには早すぎませんか?」
「私はちょっと勤勉な性格だから。君が怠け者なんじゃない?」
「先輩があまりにも早く来たんですよ?」
レンはエレナの鋭い答えに肩をすくめる。
「願い」
「・・・」
「約束通りに願いを叶えてくれないとね?」
レンは前後を切って本論を投げつけた。
エレナの逃走を助ける条件として受け入れることにした願い。
彼はそれを要求しているのだ。
「話してみてください。繰り返しますが、私の力量以上のことは聞いてあげられません」
「そんなことは最初から望んでもいない」
「それじゃあ何ですか?」
レンはニヤリと笑う。
「君の時間を私に使って」
「な、何を言っているのですか?」
エレナは聴き間違えたかと思い反問する。
時間?
「見て」
レンが懐中時計を取り出した。
時針は9時に向かっている。
「殿下が来るまで、およそ6時間ほど残ってる」
「・・・」
「その時間、私と一緒にいよう」
エレナは揺れる瞳でレンをじっと見つめた。
いつもこんな感じだ。
この男は曖昧な言葉で自分の穏やかな瀬に石を投げ、波紋を呼ぶ。
「・・・一緒にいようって?」
「うん」
「何をするのですか?ご存知だと思いますが、私はサロンの外に出られません」
「誰が外に出るって?ここにいればいいじゃないか」
「ここですか?」
無理な頼みをされたらどうしようかと困っていたが、幸いにもレンは多くのことを望まなかった。
(難しい頼みでもないから聞いてあげよう)
どういう考えなのか分からないが、どうせ願いを叶えると約束した以上、無理な要求を叶えるよりは全然いい。
「いいですよ」
実際に受諾したものの、一つの空間の中に二人きりでいるとぎこちない。
そのためか、エレナから話しかけることに。
「食事はしましたか?」
「君は?」
「まだです」
「ダイエット中なの?」
「誰かのおかげで食べれませんでしたので」
朝食を食べる途中、レンが来たという知らせに急いで着飾って降りてきたのだ。
「いいよ。食べなくても大丈夫だけど、せっかくだから一緒に食べてあげる。私は心が広いからね」
「本当にありがたいですね」
エレナは苦笑いし、応接間の紐を振って鐘を鳴らす。
やがてメイが秘密の通路を通って降りてきた。
「お呼びでしょうか?」
「食事を用意してちょうだい。ここで食べるから簡素でいいわ」
朝から肉を食べるのが負担だったエレナは、柔らかくて淡白な鮭を頼んだ。
その時、レンが突然割り込んでくる。
「鮭じゃなくて牛で。部位はシャトーブリアン。ソースはベネチアで」
ややこしい注文にエレナは顔を歪めた。
そんな表情を楽しむかのようにレンは肩をすくめて笑う。
メイは食事の準備のために秘密の通路に戻った。
30分ほど経つと、再び秘密通路のドアが開く。
カートを引いてきたメイがそれらを応接間のテーブルにセットする。
「お召し上がりください」
エレナとレンはテーブルの端に向かい合って座り、食事を始めた。
レンはお腹が空いていないという言葉が顔負けするほどステーキをサッと切って食べていく。
「さっき食べなくても大丈夫と言いませんでしたか?」
「食べ物を残したら罰せられるからね」
ニヤリと笑ったレンがステーキを口に入れて噛む。
その姿が思わず憎らしくて、エレナの頬がピクピクした。
そんな彼女の表情の変化さえレンには小さな楽しみだったのだ。
実際、レンはしっかり朝食を食べて出てきた。
それにもかかわらず、自分が美味しく食べてこそ、エレナが少しでも多く食べるのではないかと思った。
好きな女の子を虐めるレン。
シアンが二人が6時間一緒にいたことを知ったら絶対に不機嫌になりますよね笑
レンの目的は、本当に一緒にいることだけでしょうか?
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