メイドになったお姫様

メイドになったお姫様【21話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。

今回は21をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【メイドになったお姫様】まとめ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

21話 ネタバレ

メイドになったお姫様【20話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 今回は20話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 罪悪感

アリスとシアナは皇太后宮を出た。

去るアリスに向かって皇太后が言った。

「今度また来なさい」

肌寒い声だったが、彼女の声に込められた感情はいたずらでも気まぐれでもなかった。

予想したよりも早く、もっと深く、皇太后がアリスに心を開いたのだ。

それもたった一度の出会いで。

しかし、アリスの顔はちっとも嬉しそうに見えない。

シアナは注意深く尋ねる。

「何を考えていますか?」

「・・・ただちょっと不思議で。私は今までお婆様が血も涙もない怖い人だとばかり思って
いたの。でも違った」

アリスの言葉にシアナは顔を引き締めた。

実際、シアナは数十回もこの計画を進めるかどうか悩んだ。

甘い言葉で機嫌を取り、笑顔で歓心を買い、人の心を人為的に得る方法。

小さなお姫様が実行するにはあまりにも卑屈だった。

しかし、アリスは蹟躇なくやると言い、驚くほど立派にやり遂げた。

直立した自尊心も、子ども特有の率直さも抑えて、皇太后に接したのだ。

皇太后の冷淡な反応にも気にしないように明るく笑った。

(けれど、問題はもう一つ残っている)

それは罪悪感。

卑屈さに耐えることと罪悪感に耐えることは全く別の話だ。

皇太后も暖かい血が流れる人だということを認知した瞬間、アリスの心が揺れただろう。

もしそうなら・・・。

(これ以上この計画を進めてはいけない)

アリスの心が傷つく。

シアナはそんなことを望んでいなかった。

シアナはアリスと目を合わせながら言った。

「お姫様、もしかして皇太后様を騙しているようで、気が重くなりましたか?」

しかし、アリスの答えはシアナの予想とは全く違っていた。

「いや、全然」

「・・・」

「あの人、話をしている間、一度も私のことを聞かなかったよ」

母親もいないし、皇帝にも捨てられた幼い孫娘がこれまでどう過ごしていたのか・・・何が好きで、何が嫌いなのか皇太后は少しも気にしなかった。

ただ初めて見た孫娘がどれほと人形のように綺麗なのか、気に入るほど礼法を備えているのかを評価するだけ。

しかも、最後には「私の娘に似ている」と言って笑った。

合格だ、と言うように。

アリスは険しい顔で言った。

「本当の自分の姿を見せていたら、決してあんなふうには笑わなかっただろう。今までのように私のような孫娘は気にもしなかっただろう。だから私がお婆様に感じる気持ちは一つだけだよ」

「・・・」

なんてこった!

シアナは複雑なアリスを見つめる。

こんな時、アリスは本当に子供らしくない。

しかし、彼女が特に賢いのではないのだろう。

子供に少しの慈悲もない皇居生活が彼女をこのようにさせたのだろう。

アリスはシアナを見上げながら言った。

「今日、私よくやったでしょ?」

「・・・」

アリスには力が必要だったし、これがアリスが力を持てる一番早い方法だ。

アリスはこの上なくうまくやっている。

それはすごいと褒めることであって、悲しい表情で気の毒に思うことではない。

そのため、シアナはアリスを抱きしめた。

彼女は小さな丸い頭をなでながら囁く。

「はい、本当によくできました。殊勝なお姫様」

やっとアリスは自分の年齢に戻って笑った。

怒りもよく、笑いもよくできる平凡な10歳の子供として。

 



 

その夜、アリスが眠っていることを確認したシアナはルビ一宮を出た。

暗闇の中で男がシアナを待っていた。

彼はシアナを見た瞬間、明るく笑う。

「お帰りなさい、シアナ」

驚いたことに、男の正体はラシードだった。

シアナはラシドに頭を下げる。

「ご協力ありがとうございます、皇太子殿下。おかげさまで望み通りになりました」

その言葉にラシードが驚きのように目を輝かせた。

先日、ラシードの元にシアナがやってきた。

シアナはラシードに一つ頼んだ。

『ちょっとしたことでもいいので、皇太后様の亡くなった娘さんのことを知りたいです』

ラシードはなぜかと聞かず、シアナの頼みを聞いてくれた。

皇太子の情報力は凄かった。

シアナは彼の手紙で皇太后の亡き娘について多くの事実を知る。

シアナはそれを徹底的に利用して計画を練ったのだ。

皇太后の亡くなった娘が好んで使った香水をアリスの便箋に着せ、亡くなった娘がよく着たというドレスと同じ色のドレスをアリスに着せて皇太后を訪ねた。

アリスが皇太后のために作ったアカシアのお茶もまた、死んだ娘が皇太后とたびたび飲んだというお茶だった。

(多分あまりにも些細なことなので、皇太后は覚えていないかもしれない)

そのため、より効果的だった。

皇太后は無意識のうちに娘のことをずっと思い出すだろうから。

シアナの思い通りだった。

皇太后はアリスから亡くなった娘の姿を見た。

それで彼女の心をつかもうとした計画はほとんど成功したようなものだ。

だからもう借金を返す番だった。

シアナはラシードと目を合わせながら言った。

「皇太子殿下は私の頼みを聞いてくださいました。だから私が皇太子殿下のお願いを聞く番です」

どんな頼みでも、能力がある限り聞いてあげるつもりだ。

これはラシードの力を借りたのではなく対等な取引だったから。

ラシードはシアナをじっと見つめ、ゆっくりと口を開いた。

「皇居の多くの人の中で、どうやってお婆様を誘おうと思ったのか教えて」

「・・・」

シアナの目が大きくなる。

シアナはラシードに情報を求めただけで、何も言わなかったからだ。

しかし、ラシードはすべてを知っているかのように笑った。

「一介の侍女が皇太后をもてあそぶと思っていないから心配しないで。ただ君がお婆様を選んだ理由が気になるだけだよ」

皇太后は皇居で忘れられた人だ。

そのような人を、他の誰でもない他国の女性が思い浮かんだことが、ラシードはとても不思議だったのだ。

しかもずいぶん前に亡くなった彼女の娘に対する存在も。

シアナはしばらく悩んだ末に決心する。

(どうせこの人が本当に決心したら)

分からないことがない。

(それに隠すことでもないし)

シアナは口を開いた。

「殿下が覚えているか分かりませんが、私は小さな王国の王女でした」

しかし、平凡なお姫様ではなかった。

邪悪な継母と彼女に夢中になったブサイクな父親を持つ、危険な王女。

特に、継母のいじめは日増しに激しくなり、命を脅かすケースも生じ始めた。

若いシアナは必死に生き延びる方法を探し始めた。

中には他国の力を借りるものも。

「帝国の皇室についても情報を集め始めました。そうするうちに、皇太后が幼い娘を亡くしたという事実も知りました。その時の計画が一つ浮かびました。皇太后の亡くなった娘の真似をして近づけば、彼女の支持を得ることもできるのではないかと」

その計画を立てたとき、シアナは12歳だった。

十分にその計画を実行することが可能に見える。

シアナは恥ずかしそうに眉をひそめながら言った。

「今考えてみれば、でたらめな計画でした。私は皇太后の亡き娘に少しも似ていませんから。見るまでもなく失敗したと思います。決定的に遠い帝国にいる皇太后に近づく方法もありませんでした」

ああ、とシアナは目を丸くして言った。

「皇太子殿下のおかげで、結局帝国に来たのですが」

「・・・」

平穏にシアナの話を聞いていたラシードの目つきが初めて揺れる。

ラシードはこれまでに多くの王国を滅ぼした。

彼はそれに一抹の罪悪感も持ったことがない。

それは戦争の結果だっただけだから。

シアナ王国も同様だ。

憚ることはなかった。

(でも、なんでこんなに心臓がドキドキするの?)

まるでおやつを奪って顔色をうかがう猫になったようだった。

いや、それより酷いことをしたような気がした。

ラシードは思わず尋ねる。

「私を恨むの?」

シアナは目を丸くした。

すると彼女はプハッと笑い出した。

「先ほど私の話をお聞きになったじゃないですか。どうすれば生き残れるか悩んでいたお姫様だったんです」

「・・・」

「家族には何の愛情もありません。だから彼らの死もまた少しも悲しくないんです」

王国が滅亡したのは残念だが、それもまた大きな苦しみではなかった。

いつ滅びてもおかしくないほど腐っていた国だったからだ。

 



 

アリスは宮殿をたびたび訪ね始めた。

そよぐドレス、日差しのような笑顔、蝶のような身振り。

アリスはいつも皇太后が夢見る少女の姿を見せてくれた。

努力は無駄ではなかった。

時間が経つにつれ、皇太后のアリスに対する愛情が深まっていく。

今はアリスを見ると明るく笑うほどだった。

「アリス、今日も本当にきれいだね」

アリスのそばでそのすべてを眺めていたシアナは、時期が来たことに気づいた。

アリスが皇太后の機嫌を取りながら仲を深めた理由。

復讐の時だ。

シアナとアリスは頭を寄せ合わせて手紙を書く。

完成した手紙を見たアリスが眉をひそめながら言った。

「はあ、生まれて初めて書く招待状がイベットに送るなんて。私の人生はどうしてこうなのだろうか」

シアナはくすくす笑う。

「あまり残念がらないでください。世界で一番痛快な招待状になりますから」

完成した招待状の上に文様を施した、薔薇の花に囲まれたルビー。

この日のためにシアナが作ったアリスの印章だ。

丁寧に作った招待状がひらひらと飛んで到着したところは、皇女イベットの宮。

くアリスが初めて開くティーパーティーにご招待します。ルビ一宮にいらっしゃって暖かいお茶を召し上がって行ってください。愛しい妹のアリスより>

招待状を読んだイベットが呆れた顔でつぶやいた。

「こいつ、本当におかしいんじゃない?」

お姫様たちはご飯を食べるようにティーパーティーを開いてふざけるのが日常ではあったが、アリスは例外だ。

ティーパーティーを開くテーマではなかったからだ。

まともな茶葉一つない女がティーパーティーなんて。

そんなアリスがティーパーティーを開くんだって。

そして自分を招待するという。

イベットはアリスがなぜ突然このような気の狂ったことをするのかぼんやりと予測することができた。

あちこちに植えた彼らを通じて入ってきた皇居の大小の消息の中にアリスに対するものもあったためだ。

「あの娘、最近お婆様の宮に出入りしてるんだって」

数十年間、皇居の仕事に一切関与しなかった皇太后が宮の門を開いたのは確かに異例のことだ。

でも・・・。

イベットは険しい顔で言った。

「お婆様に何度か会ったからといって、ゴミのようなお姫様の位置は変わらない。そんなことも知らずに鼻高々でしかるなんて、天下の馬鹿な女」

微弱にできたコネを信じてうごめく姿が見ものだ。

行かなければ私が怖くて避けたと思って威張るだろう。

そのざまは見ていられない。

「自分の身の程をよく知ることができるように、踏んでこないと」

それがお姉さんの本分だから。

 



 

シアナの情報先はラシードだったのですね。

それを実行するアリスも素晴らしいですが。

再びイベットとのお茶会。

復讐は果たせるのでしょうか?

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