こんにちは、ピッコです。
「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。
今回は30話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
30話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 中級侍女試験
「チュチュ!」
「シアナ!」
久しぶりに会った2人はお互いをぎゅっと抱きしめる。
言葉が抱擁であって、大きな熊が小さなリスを抱きしめるような形だった。
シアナはエメラルド色の目を輝かせながら叫んだ。
「正式な侍女になったことおめでとう、チュチュ!」
チュチュは見習い侍女の灰色の制服を脱ぎ、下級侍女を象徴する茶色の制服を着ていた。
「ウハハ。ありがとう!」
チュチュが大きく笑って友逹のお祝いに応える。
今回、正式な侍女に進級した見習い侍女は5人。
その中でチュチュの人気は断然最高だった。
皇居の数々でチュチュが欲しかった。
[あの厚い二頭筋と丈夫な手首は洗濯のために存在するよ。チュチュの居場所は絶対に洗濯部だよ!]
[何言ってるの。あの大腿筋は一日に数十個ずつ品物を持たなければならない物品管理所に必要だ]
[みんな黙れ!あの巨大な拳は警護部署に使わなければならないんだよ!]
しかし、激しかった彼らの戦争は、一人の女性が現れた瞬間に終わってしまった。
『チュチュ、グレース皇女殿下の宮に来なさい』
進級したばかりの下級侍女たちは主に体を使う仕事を引き受けるものだ。
そのような状況に皇族が名指しで下級侍女を連れてくるのは珍しいことだった。
チュチュがまだ信じられないという顔で後ろを掻く。
「私も戸惑っている。田舎者で力しかない私をどうしてグレース皇女殿下の宮から来なさいと言うのか」
「それほどチュチュの能力がすごいということだよ。やっばり私の友逹だね」
いずれにせよ、侍女として最初のスタートを皇女のそばですることになったのは良い機会だ。
待遇も良く、今後の昇進もはるかに容易だった。
チュチュが何か思い出したように言った。
「そういえば、数日後に中級の侍女進級試験がある。シアナ、あなた試験受けるよね?」
シアナは目を丸くする。
普通、下級侍女は数年以上経験を積んだ後、中級侍女試験を受ける。
シアナが下級侍女になったのはたったの半年だった。
「私は中級の侍女になるには経歴が足りないじゃないか」
「経歴が何が重要なんだ。実力さえあればいいんだよ。
チュチュの言うとおりだ。
下級侍女が数年間中級侍女試験を受けないのは、決まったルールではなく能力のため。
中級侍女として備えるべき宮中礼法がそれだけ難しいからだ。
「シアナ、お前は普通のお姫様たちよりも礼法をよく知っているじゃないか。試験だけでも受けてみて。きっと1位で合格するよ」
シアナにはもっと上に行きたいという野心はない。
今の状況も十分満足していた。
(だけど、このまま下級侍女として留まるよりは、中級侍女になった方がずっとましかな?)
何より給与が上がる。
(そうしたら食べたいものをいっぱい買ってチュチュと一緒に食べられる。お姫様に可愛いプレゼントも一つ買ってあげることができるし。コッコツ集めたら、侍女職を辞める頃に小さなお店も一つ出せるかもしれない)
シアナのエメラルド色の瞳が輝き始めた。
「分かった。試験を受けるよ」
実際、シアナは自信を持っていた。
掃除、洗濯、ガーデニングなどの下級の技術から、歩く動作、話し方の違いに従う上級の技術まで。
シアナの実力は最高だったから。
「な、何だ、あの子?」
「どうしてあんなに身振りが優雅なの?」
「まだ若い上に下女になって間もない子じゃないか!」
それほどシアナは完璧だった。
一緒に試験を受けていた下級侍女たち、彼らを評価していた中級侍女たちまで驚愕した顔で眺めるほどだ。
しかし・・・。
中級侍女昇級リストにシアナはいなかった。
二二が言った。
「出身のせいだと思います」
ナナも言った。
「言うまでもない。100%だよ」
ルビ一宮の侍女ニニとナナはシアナの背中を軽くたたいて言った。
「もともと中級の侍女昇級試験の時からは侍女たちの出身を問い詰めます」
「おおっびらに見るとは言わないが、出自の悪い侍女たちは簡単に合格させてくれない」
その証拠が二二とナナだ。
二人は下級侍女としての経歴も長く、能力値も立派だったが、まだ中級侍女にはなっていない。
彼女たちは小さな田舎町出身で、貧しい猟師の娘だったからだ。
二二はため息をついて言った。
「ましてやシアナは敗戦国出身の外国人じゃないですか」
ナナは悲しそうな顔でうなずく。
「きっと何年経っても中級の侍女に昇級させてくれないんですよ。わずかな月給を与えて下級侍女としてしつこくこき使ってばかりするでしょう」
「腐ったやつら」
怒りのこもった声は侍女たちの声ではなかった。
二二とナナの間に挟まれたアリスだ。
アリスは鼻の穴をバタバタさせながら腕をまくり上げる。
「そんな理由でシアナを試験で落としたの?私がすぐに訴えてくる!」
シアナは当惑した顔でアリスを捕まえた。
「やめてください、お姫様」
「いやだ!」
火のように燃え上がるアリスに向かって、シアナが落ち着いた声で話した。
「今更言い換えても、変えてくれないでしょう。すでに結果が出ましたから」
「・・・」
アリスもそのくらいは知っている。
だが、皇居に「絶対」というものがないことも知っていた。
権力の前ではなおさらだ。
アリスははっきりした目で言った。
「お婆様が言ったら?」
皇太后は完璧な孫娘バカになっている。
アリスが望むなら、すぐに目を見開いて叫ぶだろう。
[私の孫娘の世話をする侍女を落とすというのかい!?]
しかし、アリスが知らないことがあった。
シアナは目を伏せて言った。
「他の皇族ならともかく、皇太后様はだめです」
「なんで!」
「皇太后様がアリス姫を大事にしていることを知らない者がいないからです。皇太后様がそんなことをおっしゃると、きっとアリス姫に悪い言葉が出回ると思います」
「・・・」
「小さなお姫様が皇太后様を前面に出して,資格もない私の侍女の世話をすると。私はそんなことを望んでいません」
シアナのエメラルド色の瞳は断固としていた。
アリスは唇をかみしめて、ふにゃふにゃした顔で肩を下ろす。
「・・・分かった」
シアナが嫌がることは絶対しない。
シアナの前ではいい子になりたいから。
その気持ちを知るシアナがにっこり笑って、アリスの丸い頭を撫でる。
少しも失望しなかったら嘘だろうが、どうせ中級の侍女にすごくなりたかったわけでもない。
(だから大丈夫)
そう思ったシアナの前にある侍女が現れた。
つややかな青色の制服は、侍女の中でも最も高い最上級の侍女ということを意味した。
侍女が目を伏せて言った。
「お前がシアナか?」
「はい、そうです」
シアナは慎重な顔で頭を下げる。
「今度の中級試験で落ちたんだって?」
シアナは少し驚いた。
下級の侍女1人が昇級試験で落ちたことをどうやって知るのだろうか?
「その通りですが・・・」
うなずくシアナに向かって侍女が言った。
「実力は十分だが、落ちたと間いた。とても残念だったね。だから一つ提案をしようかと思う」
「提案というと・・・」
「皇妃様の頼みを聞いてくれ。事をうまく解決すれば中級の侍女に昇級させてやろう」
とんでもない話だった。
身分のせいで下級侍女のままは辛いですね・・・。
皇妃様の頼みとは?
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