こんにちは、ピッコです。
「シンデレラを大切に育てました」を紹介させていただきます。
今回は131話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
131話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 妖精④
ゆっくりと光が消え、私は指に指輪がはめ込まれていることに気づいた。
透明な宝石が私が手を動かすのを追って光っている。
ダイヤモンドかな?
私は自分の手をじっと見つめ、ダニエルに尋ねた。
「これは本当に大したことないでしょう?」
ダニエルは私の質問にくすくす笑う。
それからまた右手で私の手の甲を掃いた。
あっという間に宝石がばっと膨らみ、熱気を噴き出すのが感じられた。
「ああ、わかりました」
私はびっくりして手を振る。
同時に、膨らんでいた宝石がぐっと減った。
本当に星なのかな?
この狂った男が本当に私に星をくれたの?
それが物理的に可能なのか?
私はあきれてもう一度自分の手を見る。
昨日今日、まったく受け入れがたいことばかり起きる。
「どうぞ、ミルドレッド」
ダニエルはそう言って私の手の甲にキスをした。
本当に彼は私が話せばそれが何でも聞いてくれると思う。
頭の中にばっと現実があふれた。
彼に聞きたい数々の質問が浮かんだ。
なぜ加護を守護しなかったの?
あなたにできることはこれだけだという話はとういう意味だったの?
しかし、今はそれよりもっと重要なことがある。
私は胸から持ってきた手紙を取り出した。
そしてダニエルに向かって広げる。
「私と一緒に行ってください」
ダニエルの目は細くなった。
彼は私がこんな頼みをするとは思わなかったという表情をして、すぐに視線を投げる。
彼の瞳が簡単に手紙の内容を見ているのが見えた。
「フレッド・バンズですね」
ダニエルは不満そうな口調でそう言って、また私の手の甲にキスをする。
「私が当然一緒に行かなければなりません」
良かった。
私は手を下げてため息をつく。
彼が私と一緒に行かないと言うのではないかと少し心配していた。
ダニエルが一緒に行かないと言ったら、私も行くつもりはなかった。
今フレッドにとって最も厄介なのは私だからだ。
彼がこの家の財産に欲を出したら、私を殺して自分がフレッド・バンズだと主張すればいい。
うまくいくかどうか分からないが、彼が私に言った私とフレッドだけが知っている話を見れば、うまくいく可能性が高いだろう。
どうしても行きたければジムと一緒に行く方法があるが、そのつもりはない。
正直、ジムがダニエルより頼もしくはないじゃないか。
これはジムには絶対秘密にしないといけないけど。
「今日のお昼は約束があります」
私は朝食が終わると、すぐにフレッドが言った場所に行く準備をする。
私の指示にジムは心配そうな顔をしたが、すぐに頭を下げて退いた。
しかし、続いてアイリスが尋ねた。
「今日必ず行かなければならないんですか?」
「体調も悪いのに、今日までは休まないでください」
リリーまで心配するから、私は自分でも知らない間にアシュリーを見る。
彼女も心配そうな表情で私を見つめていた。
偽フレッドと会うのは今回で終わりだ。
確実にあいつが二度と来ないようにするつもりだった。
「今日、必ず会わなければならない人がいて。ウィルフォード男爵様と一緒に行ってくるから心配しないで」
「男爵様はさっき出かけましたよね?」
リリーは尋ねた。
ダニエルは彼女の言う通りに先に出ている。
魔法使いを呼び寄せるためだ。
魔法使いと一緒に偽フレッドがいるところに来ることにした。
私は途中で会うことにしたと説明し、アシュリーを引っ張って抱きしめる。
そして彼女にだけ聞こえるように囁いた。
「今日は家の外に出ないで」
「え?なんでですか?」
何て言えばいいんだろう。
私もどうしてアシュリーにそう言ったのか分からない。
ただ彼女のことが心配だった。
「ただ気分があまり良くなくて。あなたが出ないでほしいの」
アシュリーは困惑した表情をしたが、素直にうなずく。
私は彼女の髪を1回かき、アイリスとリリーを1回抱きしめた。
そして、この子たちにも外に出ないように頼んで家を出る。
「こんにちは、バンズ夫人」
フレッドが指定した場所は、妖精の泉からさほど遠くない食堂。
私は顔なじみの男が馬車のドアのそばに立って、私に挨拶をするのを見て止まった。
誰だっけ?
慣れてはいるが、どこで見たのかは覚えていない。
彼は私が自分に気づいていないことに気づき、素早く自己紹介をした。
「覚えてますか?ウィルソンです。前に財布を拾ってあげた・・・」
ああ、覚えてる。
私がうなずくと、彼は私に手を差し出して言った。
「男爵が席に案内しろとおっしゃいました」
この食堂は職員がいないのかな?
私は彼の手を握らずに尋ねる。
「この食堂で働いていますか?」
「いいえ、違います。男爵がちょっと魔法使いと会話している間に、奥様が到着したら守って、いや、そばにいるように言われました」
ああ、そうか。
私はウィルソンの手を握る。
ダニエルも私と同じ心配をしたようだ。
偽フレッドが落とし穴を掘った可能性。
彼は私を傷つけたり脅迫したりするかもしれない。
それで誰かを私につけてくれたようだ。
「バンズ夫人。席が用意されています」
偽フレッドが予約した名前がバンズだったようだ。
私の名前を言うと、支配人はうなずいて、私をウィルソンと一緒に人里離れた場所に案内した。
面白いことにウィルソンはパーティションの中に入るや否や、慌てて私の手を離し、入口のそばに立つ。
「ここに座れば・・・」
「いいえ、違います。男爵様はもうすぐいらっしゃると思います」
なんであんなに緊張しているんだろう?
私はあたりを見回して、ここに出て、ウィルソンしかいないことを確認する。
まさかフレッドが攻撃するかと思ってああするのか?
間もなくダニエルが到着した。
彼はパーティションの中に入ってきて私を見てにっこり笑った。
そして、ウィルソンの肩をポンとたたいて言った。
「ありがとう」
「いいえ」
ウィルソンは緊張した様子だ。
彼は私の方は見向きもせず、うつむきながら立ち去っていく。
私は隣に座ったダニエルに聞いた。
「魔法使いは?」
「別の席に待機させておきました」
万が一、人が増えたのを見たフレッドが逃げるのではないかと思って、すぐ近くの席に待機させておいたという。
なるほど、私は従業員が持ってきたお茶をすすりながらダニエルを見る。
サンドラは裏通りをしっかりとつかんでいると言った。
ふむ、妖精なのに裏通りを取っているって?
「どうしたんですか?」
私の視線を感じたダニエルがティーカップを持ち上げながら尋ねた。
私はティーカップを置き、パーテーションの外側を見る。
パーティションは周辺を適切に遮断してくれたが、誰かがこちらに近づくことは分かる水準だ。
「昨日、あなたが言ったじゃないですか。私を戻そうとしたって」
「・・・」
ダニエルの表情はこわばった。
彼がそうだった。
彼が私と加護の契約を引き受けようとしたと。
私は自分の声がパーティションの外に聞こえないように気をつけて話し続ける。
「だけど、加護が私に反応したということは、もともと私が死んだ可能性もあるということだと言いました」
「はい」
ダニエルは固い表情で私をじっと見ていた。
私は最も恐れていた質問をする。
「あなたが私を帰したら、私は死ぬんですよね?」
元々私が死の前にいるから、妖精が私を選んだんだって。
じゃあ、私が元に戻ったら私は死ぬんじゃないの?
ダニエルは私の質問にしばらく黙って答えた。
「おそらく」
なるほど。
思ったより衝撃は少なかった。
あまり現実感覚がないからなのか、それとも私の記憶に一つもないからなのか分からない。
もしかしたら両方かもしれない。
私は次に尋ねた。
「それでは、どうして私を帰そうとしたんですか?」
「帰そうとしたのではありません」
ダニエルはテーブルにひじをついて私を見る。
そして、パーティションの外側をちらっと見て、話を続けた。
「契約を私が買収したら、あなたの望み通りにしてあげるつもりでした。帰りたければ送り返して、そうでなければそのままにしておくのです。私はただ・・・」
そこまで言ったダニエルがため息をつく。
彼は私の手を取り、慎重に話した。
「あなたが経験した苦痛は、加護との契約が不安定なために起きた可能性が高いです。それはここの力なので、ここの人の願いを優先するんです」
どういうことか分かった。
私は自分がこの世界について疑問を抱くたびに訪れた頭痛を思い出す。
それ以外にも何度か考えていたことを不自然に忘れてしまったこともあったようだ。
ついに偽フレッドと対面。
ダニエルがそばにいますからミルドレッドに危害は加えられないと思いますが・・・。
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