こんにちは、ピッコです。
「シンデレラを大切に育てました」を紹介させていただきます。
今回は138話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
138話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 絶望を呼ぶ再会⑥
「ところで、その男をどうして入れたの?」
リリーがアシュリーの背中をなでながら変な顔で尋ねた。
アシュリーは分別がないが、そのようにぱっと見ても怪しい男を怖がらずに家に入れるほど分別がないわけではない。
彼女は変だと思っていた。
それはアイリスも同じだ。
ミルドレッドだけがアシュリーがなぜ男を入れたのか気づいていた。
彼女はため息をついて言った。
「彼はフレッドだと言ったのよね?」
アシュリーの目が大きくなる。
驚いたのはアイリスとリリーも同じだった。
続いてアシュリーの泣き声が大きくなった。
「すみません、すみません」
ミルドレッドはアシュリーの謝罪に当惑する。
謝らなければならないのはアシュリーではなく自分だ。
子供たちにフレッドだと自分を紹介する怪漢がいるから気をつけろと言うべきだった。
しかし、そうしなかったのはアシュリーが傷つくと思ったから。
彼女はアシュリーの頬を包み込みながら言った。
「アシュリー、あなたが何か悪いことでもしたの?悪いのはあなたのお父さんだと騒した彼でしょう」
「でも・・・」
アシュリーが涙ぐみながら口を開いた時だった。
リリーは眉をひそめて言った。
「アシュリー、あなたのお父さんは亡くなったじゃない」
「リリー!」
アイリスがリリーを非難すると同時に、アシュリーが再びミルドレッドの膝の上に倒れる。
なんてこった。
ミルドレッドはリリーに目を向けた。
そしてアシュリーの背中をなでながら言った。
「アシュリー、それは当然のことよ。愛する人が死んだと思ったのに、生きて帰ってきたら誰でもあなたのようにしただろう」
アシュリーの顔に希望が浮かんだ。
ミルドレッドは彼女がなぜそうしたのか分からず困惑した表情を浮かべる。
アシュリーは涙を流しながら言った。
「だけど、生きて帰ってきたのではなかったじゃないですか」
それはそうだね。
ミルドレッドはため息をつく。
彼女はアシュリーがフレッドを家に入れたことを理解していた。
そして、それが自分のせいだと思った。
アシュリーを守るために情報を遮断したことが、むしろ両刃の剣になってしまったのだから。
「アシュリー、あなたはあなたのお父さんが死ぬ姿も、遺体も見ていないじゃないか。愛する人の死を簡単に受け入れるのは難しいものよ」
「いいえ」
アシュリーは首を横に振る。
そして話を続けた。
「父が亡くなったのは分かっていました。でも・・・」
「もしかしてということじゃない?」
アシュリーの目が大きくなる。
正解だ。
ミルドレッドは彼女を見て苦笑いした。
もともと詐欺というのがそうだ。
道心が揺れる瞬間を狙う。
ミルドレッドはアシュリーの背中をなでながら謝罪した。
「私のせいよ。あの男が現れた時、追い出さずにあなたたちに知らせなければならなかった。私は・・・」
自分の過ちだ。
ミルドレッドはため息をついた。
その当時は最善だと思った選択が最悪になってしまった。
しかし、彼女は再び偽フレッドが彼女の目の前に現れたその瞬間に戻ったとしても、同じ選択をするだろう。
ミルドレッドにとって最も重要なことは、アシュリーが怪我をしないように守ることだ。
彼女は子供たちに向かって率直に話す。
「あの男が偽物だということが分かっていたの。それで君たちに言って、訳もなくアシュリーを不安にさせたくなかったの、ごめんね」
ミルドレッドの謝罪にアシュリーは凍りついたかのようにぼんやりと彼女を見つめていた。
自分の過ちだとばかり思っていたが、母親が謝るとは思わなかった。
再びアシュリーの目から涙が流れる。
母親は自分のためにそのような選択をしたが、自分は家族を裏切ったという考えが脳裏から離れなかった。
アシュリーはすすり泣きながら言った。
「いいえ。私が、私がバカだからです」
「アシュリー!」
リリーは驚いて叫んだ。
「あなたはバカじゃない!」
彼女が叫ぶと同時にアイリスの顔が歪んだ。
彼女はアシュリーのこの態度が嫌いだった。
自信のない態度。
自分をバカだという屈辱的な言葉。
自尊心の強いアイリスは絶対に自分自身をバカだと思うことも、他人にそうである口にも出さない。
彼女はアシュリーが自分を愚か者だと思わせるような奇怪な男に腹を立てた。
「どうしてそんなことを言うの?」
アイリスはアシュリーから手を離し、飛び起きて叫んだ。
「何か悪いことでもしたの?亡くなったと思っていたお父さんが生きて帰ってきたと思って嬉しくてドアを開けただけじゃないか!子供が親に会いたがることの何が悪いの?その男が悪いんじゃないの!」
ミルドレッドは、カッとなるアイリスを見て困った顔をした。
アイリスの叫びに驚いて止まっていたアシュリーが再びすすり始めた。
彼女はアイリスの顔色を伺いながら言った。
「でも、私がお父さんに会いたがらないなら、それでいいんじゃないか。私の家族はお母さんとお姉さんたちだけなのに・・・」
「アシュリー」
ミルドレッドはアシュリーが何を言っているのか分かっていたので、すぐに彼女の名前を呼んだ。
アシュリーは味方を選ばなければならないと考えるようになったのだ。
フレッドはミルドレッド、アイリス、リリーに完全にそっくりだ。
3人にとってフレッドは自分たちの人生を苦しめたことと同じだった。
そしてアシュリーはフレッドの娘だが、彼女の垣根になってくれるのはミルドレッドと2人の姉だけ。
そのため、彼女は雰囲気が起床し、自分の父親を敵だと思わざるを得ない。
このような場合はごくありふれたことだ。
ミルドレッドはそのような考えをするようになったアシュリーが可哀想だった。
そして、一人娘をそのような境遇に投げ捨てて死んでしまったフレッドが憎らしかった。
「フレッドは君のお父さんだよ。そして私たちもあなたの家族だし。あなたはどちらも選ぶ必要がない。全部君の家族だし、君が愛する人たちじゃないか」
アシュリーの泣き声は止んだ。
ミルドレッドは彼女の背中をなでながらため息をつく。
自分の過ちだ。
大人として、親として、アシュリーの前でフレッドを非難したり、嫌がる態度を見せてはならなかった。
とにかくアシュリーにとっては父親だったから。
死にかけていたなら、なおさらアシュリーのためにもフレッドを憎む態度を見せてはならなかった。
「アシュリー、あなたのお父さんはあなたのことをたくさん考えたよ。行動の誤りとは関係なく、彼はあなたのことを気にした。だから、そんなことは考えないで」
ミルドレッドはそう言って、フレッドがアシュリーに言った言葉と行動を思い出した。
アシュリーは17歳になる年に金持ちに嫁がせると言った。
鈍感な磁器娘を引き受けてくれてありがとうとも言った。
しかし、彼女はそれらすべてを忘れることにした。
アシュリーのために。
死んだ父親が自分に関心がなかったというよりは、愛していたと思った方がアシュリーのためにもっと良いだろう。
ミルドレッドはアシュリーを抱きしめて彼女の背中を掃いた。
その時、女中がドアをノックしながら言った。
「お医者さんが来ました」
この前、ミルドレッドを治療していた医師が再び呼ばれてきた。
ミルドレッドはアシュリーの手を一度握って席から立ちながら言った。
「今日は一緒に寝よう。私、ちょっと行ってやるべきことだけやってくるわね」
その間にリリーとアイリスがアシュリーのそばを守ることにした。
ミルドレッドは前回自分に与えた薬を医者に絶対に与えないようにと頼み、アシュリーの部屋の外に出る。
「フレッドさんはどこにいらっしゃるんですか?」
ミルドレッドの質問を受けたルーインが困った顔をした。
彼は小さな声で話した。
「地下の倉庫にいらっしゃいます」
「あの男も?」
「はい。しかし、誰も近づかないようにと言われました」
「ここは私の家です」
ミルドレッドはそう言って地下に向かう。
どういうつもりでこんなことをしたのか、偽フレッドを脅迫してでも打ち明けさせたかった。
「ミル」
ダニエルは地下に降りるとすぐに倉庫から出て彼女を迎えた。
彼はまだ彼女と一緒に家に着いた時と同じように端正な身なりだ。
むしろミルドレッドがアシュリーを抱きしめてなだめるためにドレスがしわくちゃになり涙で汚れていた。
ミルドレッドは閉じたドアを見て尋ねた。
「あの中にいますか?私も一緒に入ります」
「だめです」
「なぜですか?あなたがあの男の手足を折っても、私は目一つ動かさないです」
ミルドレッドの言葉にダニエルはくすくす笑う。
彼はミルドレッドの抜け毛を耳の後ろに流して言った。
「私が誰かの手足を折る姿を見せたくないんです」
自分のことを卑下するアシュリー。
その原因は父親のフレッドにあるのでしょう。
何かのきっかけで自信を持ってくれるといいのですが。
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