こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は121話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
121話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 拒絶②
今にも爆発しそうなヒグマ1匹を先頭に怒った戦友たちを相手にする立場に置かれているカミュは、すでに死にそうだった。
ところが泣き面に蜂で、まだこの場に現れていない奴が忽然と目の前に登場したではないか。
それも血と汗でまみれた戦闘服を着替えていない状態でだ。
甚だしくは剣まで携えて。
直ぐに悪鬼でも見たような表情になってしまったのは当然の手順だった。
それでもカミュは努めて平静を維持しようと努力する。
「ああ、お前、イース、一体どうしてもうここにいるんだ?お前まだ・・・」
「俺の妻はどこにいる?」
イースケの声は、驚くほど低く落ち着いていたが、格好が悪いせいか、死神のそれと同じように陰惨で不気味だった。
カミュだけでなく、ぼんやりとした目でイースケを見ていた3人まで一斉に躊躇するほどに。
「それが、たぶん装いがまだ・・・」
「どけ」
ガンガンと躊躇なくカミュの肩を押したイースケが大股で歩き始める。
その後、息が顎の先まで上がったアンディミオンが慌てて追いかけてきたが、現在誰一人彼に気を使う暇がなかった。
「イースケ、ちょっと待て」
何か尋常ではないと感じたせいか、ついさっきまでカミュを容赦なく追い詰めていたガラールが突然出て、古代ヒグマの現神のように巨大な体でイースケの前を遮って立ちはだかる。
「何か分からないけど、これは良くない。お前はまだここにいては・・・」
「イース!」
ちょうどアイバンとエレニアが並んでこちらに近づいた。
ほとんど走り回って登場した彼らの姿に幽霊も殴ると知られた少数精鋭は、原因不明の奇妙な安堵感を感じる。
もちろん刹那の瞬間に過ぎなかったのだが。
「兄さん、ここで何をしているの?なんでもう来ているの?それもその格好で・・・」
「おい、お前意気揚々としているのは分かるが今のお前のざまは・・・」
「俺の妻はどこにいる?」
奇異な響きのこもった沈んだ声。
ふと頭の中が真っ白に染まる感覚にエレニアはついその場で固まってしまった。
そんな彼女を遮って出たアイバンがガラールを通り過ぎ、イースケの肩を掴む。
「イース、とりあえず落ち着いて、私たちの話を聞いてくれ。どうせ今ここにいないんだ、ここでこうするんじゃなくて・・・」
「離せ」
不機嫌な言い方とは対照的に、あのガラールさえよろめくほど凄まじい力だった。
「おい、イースケ!」
圧倒的な勢いで現れてどこかに向かっていくチャンピオンと、そんな彼を狂ったように追いかける一群の風景に、早くもかなり多くの人々が集まっている宴会場が怪しく揺れ始めたのは当然の現象だ。
妙な風景という事実も事実だったが、尋常でない雰囲気のチャンピオンがこちらに近づくほどなぜか空気が次第に薄くなっていく。
「イース、ちょっと待って、止まれって、このろくでなし!」
「兄さん・・・!」
背後からぶら下がっている彼らを思いっきり振り切って歩いていたイースケが現れたのと同じくらい突然止まったのはその時だった。
無感な赤い視線が向けられた先には、大回廊に繋がる廊下の内側、肩をすくめて立ったまま何か言いたいことがあるかのようにグズグズしている白金髪の少年がいた。
「あの、け、卿・・・」
「・・・」
「私は、さっき夫人がどこに行かれたのか知っています・・・」
四方に私の姿が映る。
金箔を施した大理石の床とシャンデリアで覆われた天井を除いて、壁全体が華やかな鏡で覆われていた。
その精巧さと芸術性に感嘆するというよりは、ただダンスの練習にぴったりの場所だという気がした。
「ここにこんな部屋があると思わなかった。宮の内部にもスパイが別にいるの?」
「・・・」
チェシアレは何も答えない。
自分の家の奥の間でもあるかのように、片方に置かれたカウチに勝手に腰掛けて杯をすすっているだけだ。
私も特に返事を期待したわけではないので、ため息をつくふりをして肩をすくめる。
「用件は何?一緒に踊ろうと連れてきたわけではないのでしょう?」
「・・・踊ったら帰る?」
「いいえ、そうするにはあまりにも不気味だね。どんな自己陶酔型人間の好みかは分からないけど」
「ここは君のガラスの庭と似ているところだよ」
「え?」
「フェノール王が異教徒の踊り子時代、行儀の悪い王妃のために用意してくれた部屋だそうだ。ちょっとダサいけど凄い愛じゃないか?」
彼は起き上がり、私に近づいてきた。
私は今まで手にしていた黄金の花冠に触れながらニヤニヤした。
「そんなに愛する女性と産んだ娘の継承権を奪うことができると思う?そうなればどんな運命を迎えるか明らかだけど?」
「フェノール王は君主より凡夫として生まれたらもっと幸せだったはずだ。そもそも王として頭を使うことができる者だったら、あんな王妃を入れることで王権を床に叩きつけることはしなかっただろう。幼いあなたの夫に罰を与える理由は何だと思う?」
イースケは国王の最愛の甥だから。
そう言っても、それはただ虚しいだけだということは明らかだ。
でもね。
「ええ、ブリタニアの君主は愚かな王で、色々とうちの父や兄とは違う男でしょうね。言いたいことはそれだけ?私に言いたいことはそれだけなの?」
イースケが激怒している理由は、エレニアたちがルビを見失ったから?
それともチェシアレと二人きりの状況だから?
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