こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は165話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
165話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 許されぬ罪②
私が笑みを浮かべながらアーリエン王女が静かに抜け出すのを見守る刹那だった。
「陛下がお召し上がりです」
虎も私の話をすれば来るとか?
外で鳴る低い知らせにちょろちょろこちらに近づいていたアーリエンが慌てて再び徽章の後ろに戻る。
それから私は最後にシーっというふりをした。
続いて、反らした徽章がばたばたと閉まると同時に、王妃様がぎりぎりに入場される。
「来てくれてありがとうございます、公子妃様」
「どういたしまして、ご招待ありがとうございます、妃殿下」
祭りの後、初めて会った王妃は、あの日よりさらに変わった服装をしていた。
木綿なのかオーガンジーなのか、それとも他の何なのか分からない薄い材質の赤色のドレスだったが、全体的に普遍的なドレスというよりは、きれいな布を体の屈曲によって巻いたようなデザインだ。
本当に異国的に綺麗なんだけど、まさかこの姿でエンツォと会ったんじゃないよね?
私が不思議そうな目つきで眺めるのを感じたのか、慌ただしくカタカタしながら正体不明の茶葉を作っていた王妃がレモン色の目を魅惑的に曲げる。
「身なりがこうなので恐縮です。いつもこうじゃないから誤解しないでくださいね、実は今日、昔の趣味にはまってしまったんですよ」
「昔の趣味といえば・・・?」
「踊り子です。久しぶりに時間が経つと知らずにいてこんなにあたふたと・・・こんな、私が感じるにも本当に見ものですね。皆、陛下が私の甘さをとても受け入れてくれると不平を言うに値します。公子妃に失礼をする意図は決してありませんでしたが」
先日見た鏡の部屋の風景が浮かんだ。
昔の癖を捨てることができなかった王妃のために、王が用意してくれた場所だと言ったっけ?
「私は大丈夫ですから、気にすることはありません。私も特に誰かに格式を問う立場にはないので・・・」
「公子妃は、本当に優しくて親切な方ですね」
異国的な香りが漂う茶碗が私の前に置かれた。
独特の模様が刻まれた茶碗の中に、同じように独特なピンク色のお茶がこぼれていた。
「私の故郷でだけ育つ茶葉です。大陸でよくあるお茶とはまた違って、好きでいてくださる方々もいらっしゃるので、公子妃にもぜひー度ご馳走させていただきたかったのです」
「いただきます」
砂糖を入れたようではなかったが、ひりひりしながら甘い後味が独特ではある。
私たちはお茶を飲みながら、しばらくおしゃべりをした。
ただ平凡で無難なテーマの対話。
お互いの故郷のお茶文化と社交文化、あちこちの流行とファッション、クリスマスと北部特有の冬の伝統など。
しばらくそのように流れ、ある瞬間王妃が話題を変えた。
「そうだ、公爵邸へ帰る時、王女と一緒に行くとおっしゃいましたよね?あらかじめ準備しておくように言質しておきました」
私は壁の端を見ないように必死になっていた。
アーリエンは今どんな表情をしているのかな?
「毎度こんなに王女の面倒を見てくださって、どうやって感謝を差し上げればいいのか分かりませんね。公子妃もお忙しい方だと思いますが・・・」
「私も好きでやっていることですもの。王女様が本当に愛しいですし」
何の考えもなくただ本気で答えたが、干したナツメヤシの皿をガタガタと音を立てていた王妃が一瞬戸惑いながら私をじっと見つめる。
突然何かを思い出したような様子で、不思議そうに向かい合う刹那に、彼女が再び微笑を浮かべた。
「公子妃は、お子さんはお好きですか?」
「ええと、そうですね、特に子供が好きだと思ったことはありません」
「やっばり皆そうなんでしょうかね?私も昔は子供たちなら大嫌いだった時代があります。それでまさかと思ったんですけど、本当に王女を産んでから変わるんですよ」
「あ・・・」
「公子妃もそんなことを考えたことありますか?」
「そんな考え?」
「公子妃もいつか子供を授かるはずなのに、もうこんなに愛があふれる方だから、その子供がどんなに愛おしいでしょうか?」
私はしばらくの間戸惑いに襲われる。
子供を持つとかいうことは、今まで一度もまともに考えたことがなかったためだった。
ほとんど一生考えたことがなかった。
にもかかわらず、王妃の指摘は正しい。
オメルタ家の公子妃の私だが、当然いつか子供を授かるのではないか?
私とイースケの・・・。
「想像してみたことがありますか?お二人の子供の姿を」
当然なかったので、ついでに一度想像してみようと思った。
すると気分がすごくおかしくなる。
私とイースケの子供。
こんな考えをする日が来るとは・・・。
率直に言って、私ほど親の情を知らない人なら、当然のことかも知れない。
にもかかわらず、いつのまにか胸がドキドキしていた。
彼にそっくりな子供を腕に抱く想像、水の庭で走り回る銀髪あるいは金髪の幼い子供たちに対する想像が胸を激しくドキドキさせていた。
理由は私にも分からない。
「想像するだけで、もう幸せそうですね」
異国的な王妃から蜜のように甘く魅惑的なささやきが響いた。
夢中になるような気持ち・・・。
「はい・・・幸せな絵が浮かんでしまいました」
「どんな絵かわからないけど、何物にも代えられそうにないでしょう?」
当然のことだということが分かった。
もう分かった。
彼の強い腕にぶらさがって遊ぶ父親そっくりの子供の姿。
それを一体何と変えられるというのか?
「はい・・・」
「それなら私を理解してくれるでしょう?」
うん?
私はゆっくりと瞬きをした。
王妃は相変わらず変わらない姿で私を眺めながら座っている。
ただ、柔らかな笑みは消え去り、どこか物悲しいながらも決然とした感じの気勢を漂わせていた。
「王妃様?それはどういう・・・」
「すみません。私を許さないでください」
「え?」
急にこれは一体どういうことだ?
また何が起こったの?
突然訪れた尋常でない雰囲気に、自分も知らないうちに体を起こそうとする刹那、突然何かが間違っているような感覚が起きた。
体が動かなくなったのだ。
急に麻痺したりするのではなく、何かが強い力が私の四肢をぎゅっと握っているような。
突然の変異に当惑する私をじっと凝視していた王妃が視線を下に下げながら嘆くように口を開いた。
「公子妃は本当に良い方です。そんな方にこんなことをするしかない私は永遠に呪われて当然ですが、子供の安危のためなら何でもできるのが親の心ですから」
これは一体どういう意味だって?
「皆、私のことを奴隷出身の踊り子だったと知っていますが、私は大陸国家でよく考えるような平凡な踊り子ではありませんでした。わかりにくいとは思いますが、簡単に言うと稗々の祭壇に供え物を捧げるときに踊る儀式を行う巫女、ここの表現では呪術師だったということでしょうか」
それが一体・・・。
「異教徒である奴隷出身という事実だけでもすでにゾッっとするのに、さらに異教徒の神を祀った巫女とは、なおさらでした。フェアノール陛下はそれでも私を・・・」
もう一度あがいても無駄なことだった。
まさに完全な恐慌状態だった。
「その恩返しとして、私はすべての過去を捨てることにしました。はい、ご存知のように教皇庁への忠誠を誓い改宗し、彼らから洗礼まで受けました。往々にして昔の癖を完全に見捨てられず、一人で踊る時もありますが、あくまでも真似ばかりした気分転換用の運動に過ぎませんでした。私のすべての過去は改宗の誓いと共に縛られてしまったので、私がただ一度でも異教徒の悪魔の権能を借りるならば聖杯を握ったその方々がすぐに分かります。当然夢も見ないと思って来ました」
「・・・」
私は何も言わなかった。
何も思い浮かばなかった。
ただ魂が抜けた。
王妃の突然の行動に驚きです。
ルビは何をされたのでしょうか?
命に関わるものなのでしょうか?
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