こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は190話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
190話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 夏祭りの幻想⑧
イースケはしばらくルードベキアと視線を交わし、本宮の入り口を塞ぐ近衛兵たちに向かって退けという手振りをしてみせた。
それから慌ててしまった。
「殿下!」
「・・・子爵?」
口ひげを舞いながら走ってくる年老いた子爵をイースケがすぐに調べた理由は、あの人が同僚の父親だからだ。
だから、現在すぐそばでとても渋い面と向かって固まっている「花の騎士」ノームと一緒に秘密任務を離れた同僚ノームの父親だ。
「お願いです!」
無言にも王の言葉を切った子爵がいきなり床にひざまずいて伏せた。
そして、いきなり血を吐くような凄絶な声で叫ぶのだった。
「どうか私の息子を止めてください!」
「・・・何?」
少数の人だけが集まった御前の空気はごちゃごちゃしていた。
思いがけない顛末を間いた王が黙々と状況を傍観する中で、子爵は爆発する怒りに耐えられないようで、なかなか品位を守れなかった。
そして、この思いがけない状況の元凶ともいえるルーブは、非常に上品に反応することで、そうでなくても騒然とした雰囲気をより一層騒然とさせた。
「お前がついにおかしくなったのか?何でも食べ間違えたの?一体どうして急に似合わない博愛主義者のふりをしようとするのか?」
「ある時は男の胸は熱くなければならないとおっしゃったじゃないですか」
「胸があまりにも熱くてこんなことをしているというのか?もう少し熱かったら、全世界の孤児たちが私たちの家に集まるだろう」
「あぁ、まさか。私は子供たちが嫌いです」
「ふざけるな!子供たちが嫌いだというやつが、どこから何の根も知らない孤児を連れてきて、いきなり子供にすると主張するんだ!一生結婚もできず男やもめで老いて死にたいのか!」
「結婚とそれは何の関係があるんですか?」
「それでも結婚はしたくなったのか?精神があるなら状況をちょっとまともに見なさい!今お前にこぼれる方にあふれる縁談がいくつも何度も全部ポンと蹴る仕業をしている!いったいどこの家門で、根も葉もない子のいる貴様を婿に・・・」
「それはちょっと残念ですが、まあ私の好きな女がいたら行くし、そうでなければやめるんです」
「はあ、暇なことを言うな!私の目に土が入っても許せないんだ!いっそ戸籍を掘り出してしまうと・・・」
「とっくに出した末の息子に改めて。私の給料が高くてよかったですね」
「いったい誰が出したんだ、こいつ!殿下、何かおっしゃってください!」
「・・・」
イースケは何も言わなかった。
ただ、このような中でも平然とした笑みを維持しているルーブの厚かましい顔をじっと見つめるだけ。
その時、子爵がついに血圧が上がるのかしばらくよろめいた。
皆その姿を遠く眺める中で、なぜか同質感のある目つきで見守っていたオメルタ大公が近づき、子爵の肩に優しく手を上げる。
「さあ、とりあえず落ち着いて一杯飲んだほうがいい」
「ふぅ・・・なんと、家の恥をかかせてもいい加減にしろ!王様!どうか不許可で・・・」
「さあ、行きましょう」
かわいそうなクラギン子爵は鬱憤を飲み込みながらも、自分がこれ以上どうしようもないと
判断したようで、素直に大公の雄大な肩にもたれて連れて行かれた。
残った人たちの間にしばらく妙な沈黙が流れた。
「申し訳ありません、殿下。父がちょっと大げさで」
照れくさそうに頭を掻くルーブを睨む友人たちの目つきがますます奇怪に歪む中で、イースケがついに口を開いた。
「どうしたんだ、いったい」
「私は止めようとした。でもあいつは聞いてないよ」
力なく答えたアイバンは、なんだかいっそう超然とした顔だった。
さらに、やや躊躇い、このように付け加える。
「ところで、私はあいつが久しぶりに博愛主義的な方向に人生の航路を変えたついでに友達として尊重してくれるのも悪くないと思う」
「ああ!アイバン、あなたまであいつと一緒に味がついたのかい?航路って何だよ、おい、あなた、一体何を企んでいるんだ?一体何の策略なの!?」
「この馬の尻が今私の馬を止めたのも足りなくて、何!?おい、ロンギヌス騎士団の恥のような奴だ、敬愛する団長が昔から仲間への愛をどれほど強調していたのか、そんな酷いことを・・・」
「なんで団長の話が出てくるんだよ!そもそもあの子がまあまあの暖かい理由で子供を連れてきて育てるということが話になるかと?おい、そうじゃない?」
「それはそうだ」
短くて太く答えたガラールが、なんだか申し訳なさそうな目つきでアイバンを眺めた。
アイバンは言葉に詰まったし、カミュは意気揚々とため息をつく。
「私はあきれて、ただの孤児でもなく、誰なのかはっきり分かっているのに、堂々と御命を破って来て、喋るという話が・・・」
「でも、御命を破ったわけじゃないんじゃない?」
「ああ、エスゲル、おまえは黙ってろ!」
「いや、話が出たついでに正直に言おう、最初から私たちの中で王妃様関連の仕事に一番気難しいのはお前だったじゃないか。だから今さら不安なので、それが嫉妬で・・・」
慌てて出てカミュの口を塞いだアイバンが堂々と叫んだ。
それはまさに自着の風景である。
そんな思いをしながら、イースケはいつの間にか自分のすぐ前まで来ているルーヴに向き合った。
「なんだ、なんでこんなに近いんだ?」
「あいつらが怖くて」
「今日に限ってちょっと酷いね」
「また何かあったのか?私はおめでたい知らせしか伝えられなかったけど」
「ありがたいな。その言葉の通り返してやる」
「やっばり殿下は余計な問い詰めはしないね。そうだと思った」
そんな彼に向かってルーブが再び微笑んだ。
「私は図々しい枢機卿ではない。君が誰を子供のようにしようが構わない。これから君の息子に過ぎないよ。それだけは肝に銘じておきなさい」
「うん、もう私の息子だから気にする必要はない。心配しないで、私が自分でちゃんと育てるから」
「その子が心配になりそうだけど」
「殿下が言うことじゃないと思うけど?」
ルーブが連れてきた男の子は本人が育てることに決まったようです。