こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は191話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
191話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 夏祭りの幻想⑨
「お前は虚構な日に一人でいるのか?友逹もいないみたいだね」
「卿はどうして虚構な日に一人でいらっしゃるんですか?仲間はずれにされたのですか?」
「ちょっと、これは一体何の肉なの?匂いが尋常じゃないんだけど」
「キリンの肉です。レンブラント使節団が新鮮なものをすべて空輪してきたんだね」
「えっ、彼らはなんでもかんでも食べるんだね」
カミュとエンディミオンは仲よく吐き気を催した。
四方がざわざわしていた。
華やかな宴会場を埋め尽くしたおびただしい数の人々が同時に笑って騒いで戦っていたのだから当然のことだ。
しかし、そんな中でもダンスフロアの近くでうろうろしているある立派な奴の仕業が特に目につくのは不可抗力だった。
「令嬢・・・」
ガラールは口を開いた。
ロンギヌス騎士団の伝説的なヒグマは、この上なく悲壮な勢いでひそひそと話した。
その前には、あるかわいそうな鹿のような令嬢が怯えた目を大きく開けている。
「え?」
「その・・・受け取りましたか?」
「何をですか?」
「私が、心を込めて書いた・・・」
「え?」
「あの、黄色の便箋だったのですが・・・」
「え?ああ、あの怪しい手紙!まさかそれが卿が送ってくださったんですか?」
「・・・」
とても目を開けて見てあげることができないね。
そんな考えをしながらも、カミュはなぜかそろそろ怒りが込み上げてくるのを感じた。
見ると、エンディミオンもやはり急に非常に不快になった目つきだった。
「私の兄さんとはいえ、まったく知能が発展したようには見えません」
「私たちの周りにはみんな下男しかいないの?あのヒグマがああしているのを見ると、本当に死ぬ時になったと思う」
「私もです。いっそ私の目を刺したくなりますね」
「ああ、それでもまだ子供のクラスの子よりはましじゃないか」
二人は一斉にアイバンがいる方に視線を向けた。
アイバンは比較的静かな窓際の席にエレニアとぴったりと寄り添って、一生懸命ささやいていた。
誰かがまさに花婿ではないかと思って、とてもにこにこした姿が本当に一振りの花が他にない。
「イライラする」
「ちょっとあれですね」
「あんな憎たらしいやつらにもパートナーがいるのに」
「生きているうちに世の中がそうでした。それでも頑張ってください、まだカミュ卿だけじゃないじゃないですか?」
「お前のことを心配しなさい。誰を怒らせようとするんだ?残りの2人だと言っても、自分たち同士で一緒に食べるものだと」
「私はまあ自分で・・・でも、エスゲル卿もすぐに見捨てられそうですが、あなたとうまくやってみたらどうですか」
「え?」
「ルーブ卿が相棒の代わりにどうして赤ちゃんに会ってしまったんですって?赤ちゃんには勝てません。したがって、エスゲル卿もまもなく古靴のようなお世話になるでしょう」
「本当におかしいやつらのお祭りみたいじゃないか、これ」
「それを今知ったんですか?」
「あなた、元々こんなにずうずうしいやつだったの?とにかく赤ちゃんの話が出たからですが、私たちの最高峰である殿下の気の抜けたプレゼントがぴったり埋まってしまい、どれほど幸いなのか分からない」
「あぁ、本当によかったです。めでたくもありますし。みんな計画された通報だと信じているようだが・・・」
「どうでもいい。ああ、あいつは一体何を食べて懐かしいのか分からないな」
二人が再び並んで眺めたところは、今度は王妃のいる方だった。
人々に囲まれたまま降り注ぐお祝いの挨拶に応えるのに忙しい王妃。
「どうりで今日に限ってもっと・・・」
エンディミオンはぼんやりと陰口を濁した。
カミュは何も言わなかったが、内心同意した。
おめでたいニュースが伝わったせいか、あるいは単に夏の夕方のパーティーの熱気のせいか。
華やかな水色の夏のドレスに包まれたルードベキアは、今日に限って特に美しく見えた。
まるで満開のように、淡い青い瞳はきらきらと輝き、波打つ金色の髪と頬には暖かい生気が漂っていた。
彼女自身はあまり認知していないようだが。
「王妃様」
人込みからとうとうちょっと抜け出して息を引き取るルードベキアに誰かが近づいてきた。
意外な人物を見上げる薄青の目が丸くなる。
「ルーブ卿?」
「あらまあ、何事もありませんので、驚かなくても結構です」
「そ、そういう風に見えましたか?」
「冗談です。とにかくご挨拶が遅くなってしまいましたが、お慶び申し上げます。久しぶりの嬉しい知らせでした」
そう言いながら、それとなく微笑むルーブの姿に、ルードベキアは一瞬、言葉が詰まるのを感じた。
別に驚く理由はなかったが、この人からこんな風に言われるのが、なんだか不慣れに感じられたからだ。
「ありがとう、本当に・・・」
「とんでもない。どうか殿下ではなく王妃様に似た方であることを祈らなければなりませんね」
「あはは、みんな何度もそうおっしゃるので、本気みたいですね。ええと、でも・・・」
「え?」
「ルーブ卿が先にお父さんになってしまったと聞きました」
「ああ、それですか。確かに、もうお聞きになったでしょうね。もし私の気の利かないお父さんが王妃様まで煩わせましたか?」
「いいえ、違います。ただ卿がどうして急にそんな決定をしたのか気になりまして」
もちろん私が気にすることではないが、と付け加えた王妃が両目を純真に瞬きしながら眼帯の騎士を眺めた。
何も知らない顔に無邪気な生気が漂っている。
それをしばらくじっと見ていたルーブは、すぐにまたにっこり笑って肩をすくめた。
「別に理由はありません。ただ、私が急にそうしたくなっただけですから」
「・・・そうなんですね」
「やはり分からない方だ」と思ったルードベキアが照れくさそうに目を向ける瞬間だった。
いつものようににこにこした顔で彼女を眺めていたルーブが、突然体を低くして彼女の手を握る。
「では、ー等忠臣はここまで。くれぐれもお体にお気をつけください」
挨拶を返す暇もなかった。
手の甲に降った短くて丁寧なキスを最後に、眼帯の騎士はそのままぽっかりと退いてしまった。
本当に心の知れない人だね。
それに、この突然のお別れのような態度はまた何か?
いぶかしさにしばらく魂が抜けているルードベキアの背中に不気味なうなり声が近づいてきた。
「ルビー、大丈夫?」
「あ、イース・・・」
「あいつおかしくなったのか」
「見ましたか?」
「もちろん見たよ。あいつにー等忠臣だと言ったのは取り消しだ」
「ー等忠臣の話がその話だったんですね。今、そんなこと言っていましたが・・・」
「そうなの?忠誠の誓いでも、そんなふうにはしないでほしいんだけど」
「意外と伝統を固守する方のようですね」
「呆れたけど、なんだかあいつならできそうだな」
ぶつぶつ言うイースケの険しい面相をルードベキアが笑いながら眺めた。
したがって、イースケは当惑する。
「なんで、なんでそんなに笑うの?」
「いいえ、ただ・・・」
「ただではないようだが」
「イース、私はお腹がすいています。風にも当たりたいし」
本音を飲み込む間、握り合った手に力がぐっと入った。
しばらくして二人は宴会場の2階のバルコニーに出た。
いつの間にか夜が更けていて、遠くから広場から花火が打ち上げられていた。
召使いたちが簡易テーブルに料理皿を運ぶ間、ルードベキアはベンチに座って炎に染まる空を眺めた。
「わぁ、きれいだね」
「きれいだね」
ひそひそとつぶやくイースケは、空の代わりに、別の場所を見ていた。
ルードベキアは花火を見るのに夢中だ。
「・・・ここから出ようか」
「え?」
「と言いたいが、次の機会を狙ってみるべきだ」
今は王妃の状態のためだというが、普段からトカゲの子を見に行くのは自由なのに、野外デートは自由ではないなんて、なんて不条理なことだろう。
ぶつぶつ言うのを飲み込むイースケの肩に、巻き毛の金色の髪が寄りかかってきた。
「赤ちゃんの名前を事前に考えておきたいのですが、何がいいでしょうか?」
「王子か姫か、まだ分からないじゃないか。私はお姫様だったらいいけど」
「二つとも決めておけばいいです」
五色の花火が夏の夜空を染め続けた。
祭りの夜はそんな風に深まっていた。
男の子か女の子、どちらが生まれても楽しみですね!