こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は74話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
74話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 確信を持つために
「何をどうすれば確信が持てるだろうか」
「・・・」
「ルビ、お前に妄言を吐くたびに捕まえて、2度と出しゃばることができないように舌を抜いてしまえばいいか?」
この人は今、何か怖いことを言っているような気がする。
主人公の言葉だからか、デタラメに聞こえないよ。
「そんなことされたら大変なことになります」
「大変?何が大変なんだ?」
頭の上で鳴る陰気な笑いが滲んだ声は、いつにも増してゾッとする。
いっそ大声を出された方がマシだと思えるほどに。
「私のためにあなたが喧嘩することは望んでいません」
「夫が妻の名誉のために戦うのは奨励すべきことではないか」
「ですが、そうすると家門同士も仲が悪くなり、ややもすると内戦が・・・」
「構わない。全部灰にすればいい」
「イース・・・」
「全てを灰にすれば、あなたの不安は少しでも和らぐだろうか?」
「・・・」
「ねえ?言ってみて、どうすれば君がこれ以上隠れて泣くことがなくなるのか」
隠れて泣く?
見上げたイースケの目は酷く歪んでいた。
まるで私の姿が耐えられないほど辛いように。
何がそんなに大変なの?
手を伸ばして彼の目元に当ててみる。
「イース、あなたが悪いことをしたのではありません。私が問題なのです」
「・・・」
「私がこんな様なので・・・、いつも自信がありません。あなたのおかげで幸せになればなるほど、いつ夢が壊れるか不安なのです。だからそうなんです」
秋の午後を染める赤い黄昏のように暖かく私を抱いてくれる人は絶対にいないと思っていた。
なぜなら、私を産んだ肉親さえ捨てた存在なのだから。
前世でも現世でも、ただ生きるためにもがく呪いの魂だから。
私があれほど死を拒絶する理由は、すでに一度体験した苦痛のためだけではなく、プロペラに吸い込まれた瞬間の記憶のためだけではなかった。
生まれた時から君は生きる価値のない存在だと屈せず教えてくれる世の中で最後まで生き残って見せたかったのだ。
そして私がまた死んだら、その時はまた別の世界で同じ運命と楔がかかって暮らすことになるだろう。
でもねイースケ、あなたといるとそんな気分にならないの。
あなたといると私がそんな呪われた魂のように思えないの。
あなたといたら、私が本当のお姫様にでもなったと思う。
高貴で愛されるお姫様になったような。
たとえいつか、あなたが私の正体を知ってこれ以上私を望まなくなっても、もう私をそんな夢のような目つきで見てくれなくても、私たちの両親と他のすべての両親と同じようにズレても・・・。
「イース、私の言葉を信じて下さってありがとうございます。本当に。こんな気持ち初めてです」
沈黙が降りた。
激しく揺れながら私の目を凝視する赤い瞳は、いつか霜の森で見たものと同じだ。
なぜそんな目をしているのか。
私が知っていた冷淡で決心した、禁欲的で無慈悲な主人公はどこに行ったのか、私の目をこのように切実に覗き込むこの見知らぬ男は誰なのか、改めて非現実的な気分が湧き起こった。
「ルビ、私はどんなことでも出来る」
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。馬鹿みたいに色々心配になって、つい・・・」
「馬鹿ではない。私はいつもあなたの味方なのに」
一見切迫に感じられるほど断固たる口調なので、分からない罪悪感があるほどだった。
まるで私が酷いことでもしたような感じ。
イースケの気持ちを和らげたくて、私は口を開いた。
「本当ですよね?私がものすごく間違っていても私の味方ですか?」
「・・・夫婦は一心同体だ」
私は躊躇いながら、頬に当てられた彼の手を握る。
「でも、そうして私がどんどん悪くなったらどうするのですか?」
「不思議な心配が多いね。お姫様のくせに、多少悪くても大したことはない」
「でも、私は本当のお姫様じゃないんですよ」
「君、本当のお姫様だろ?」
「それはただのロマーニャで、そこでも公式的にはただの・・・」
いくら待遇されても、結局はただ法王の私生児に過ぎない。
それは私もエンツォもチェシアレもみんな同じ。
一生逃れられない生まれの烙印だけは、私たち3人とも公平だった。
何を考えているのか、イースケは私が打ち明けたことについて、これ以上一部始終を問い詰めなかったので、私は少し混乱する。
このままでいいのかな?
長年の友人が、忠実な家臣がどうして私とそんなに不味い騒動を起こしたのか、前後の情況などは少しも気にならないのだろうか?
そのうち、すぐにはどうでもいいという気がしてしまった。
今この瞬間だけは、そんなことに気を使いたくない。
彼が少し前まで私に言った言葉と、私を眺めている目つきだけに集中したかった。
魔法にでもかかったような甘い罠に囚われて私にも奇跡が起きるんじゃないかという希望を・・・、たとえ刹那の夢の中に過ぎないとしても。
長い指が髪の毛に食い込んできた。
「イース、そろそろお風呂に入りませんか?私の髪を洗ってもらえますか?」
イースケの目尻が微かに曲がる。
笑っているのか、しかめっ面なのか分からない表情。
「髪を洗うだけ?」
「・・・」
なんてこった、気難しい禁欲主義者がこのような血気盛んな色魔に変わるとは誰も思わなかっただろう。
これまで一体どうして屈せず純潔主義を志向したのか不思議に思うほどだ。
だから相手が私じゃない他の人だったとしても・・・。
「今考えていることをそれ以上考えれば、次からは洗ってあげないよ?」
幻想に陥った目に変わったのだろうか。
まるで初恋に落ちた少年のように、ジュリエットに出会ったロミオのように、スラングミーの女性を見つけたソロモンのように、永遠に変わらないような目になったのだろうか。
私は体をまっすぐにして踵を立てて彼の唇にキスをする。
じっと私を見つめていた彼が、やがて私の頬を掴んで舌と舌を絡めた。
最近の展開にモヤモヤして、原作を読むことにしました。
興味がある方は是非お読みください!
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