こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は75話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
75話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side エレニア
稀に晴れた日が続いたが、早朝の空気は依然として肌寒く乾燥していた。
肩にショールをかけたまま、エレニアは青みがかった涼しいバルコニーに座り、夜明けの中庭を眺めている。
氷片のように冷淡で無表情な顔に稀に複雑な光が宿っていた。
寝れなかったせいか頭がズキズキする。
このような夜明けに目を覚ますことは最近になって珍しく、沈んだ朝の静けさが改めて見慣れない。
なぜ寝そびれたのか。
全部、昨日の酷いティーパーティーのせいだ。
正確には土壇場で起こった騒動のせいで。
事件の当事者二人のうち一人であるフレイヤの話によると、ルードべキアと話している途中、何か誤解が生じたという。
どの部分でどんな誤解が生じたのかは神だけが知っていること。
そしてルードべキアは自分が何もしていないとだけ主張した。
何の追加説明もなく、ただそれだけ。
そのことを思い出すと不愉快で当惑する。
エレニアはこのような混乱した感情が気に入らなかった。
どうしていいか分からなかった子供時代に戻ったような気がしたからだ。
フレイヤはとても幼い頃から、彼女たちが陶器人形で満たされた人形の家で遊んでいた頃から、お互いに何でも話すことができた友人だった。
そんな友人の説明をそのまま信じるのは当然のこと。
それなのに、どうしてこんなに気分が悪いのだろうか。
どうして怯えた子供のようだったルードべキアの姿が、しきりに脳裏を侵食するのか分からない。
どうしてあんなに青ざめて見えたのだろう?
何がそんなに怖くて?
喧嘩が起こったとしても、仲直りして解決すればいいだけなのでは?
フレイヤがそんなことで恨みを抱く性格でもないのに。
頭痛が再び起こる感覚にエレニア指でこめかみを押さえる。
仲裁者の役割をすべきかどうかは別として、心が楽ではなかった。
何かがズレた感じ、いつからか故障した時計の針を無理に回すような違和感がしつこくついてきたが、原因が分からず窮屈だ。
母のことを思い出す。
エレニアの母親とルードべキアは食べ物に対する強迫症を除けば全く違う部類だったが・・・。
むしろ多くの面で似ていたら、もう少し二人を理解しやすかったのだろうか。
母はなかなか涙を流すことのない人だった。
反面、ルードべキアはとてもよく泣いた。
母親は庭に座り込んで花輪を作ったり、子供たちと一緒にあちこち走り回り、実のない歌の音律を合わせることとは程遠い人だった。
かなり違っている。
母親とも違って、世間に知られた噂とも違って、エレニアが今まで見て経験してきた全ての人々とも違った。
ただこの結婚でなかったら、即ちイースケとルードべキアが結婚しなかったら、法王の子供と結婚して見知らぬ異国の地で夫の実家の家族に苦しめられていたのはエレニア本人になっていたはずなので、若干の安堵と憐憫が入り混じった心情に過ぎなかった。
とにかく、すぐ去る人だと思っていた。
他の誰よりも当事者が望まなかった婚事だから、お互い適当な時期に終わるだろうと。
理解できなかった。
父も理解できず、王も理解できず、自分でも理解できなかった。
しかし、最も理解し難いのは兄だった。
エレニアは死んだ母親を納得させることができず、兄も理解できなかった。
もしかしたら、彼らは皆似たような者なのかもしれない。
手に持ったグラスの中で温めたワインが冷めていた。
四方は依然として静かなまま。
以前なら当然だった重い静寂に改めて不慣れで不便だ。
そうするうちに、ふと自分に笑いが出て、赤い視線がガラス温室のある庭に向かう。
水の庭。
南部の華やかで暖かい風景をいくつか群がっているような場所。
その上、あの中には庭の主人の子供たちのための大型人形の家まである。
以前なら話にならないことだった。
興味すらなかった浅はかな血が混じった王女がここを定期的に訪れるのも、子供たちが育った女性と一緒に庭で走り回るのも、お喋りな声とケラケラ笑いと遠慮のない涙と小高い足取りが城内を埋めるのも・・・。
全部、昔なら想像もできないことだ。
また昔のように戻ったらどうなるのか。
その全てが恋しくなるのだろうか。
多分そうだろうとエレニアは思った。
ただ彼女だけでなく、皆そうだと。
一度も行ったことのない南部の日差しが恋しくなるだろうと。
やっぱりエレニアもフレイヤのことを信じている様子。
昔からの幼馴染なので仕方がないと思いますが・・・。
それでも違和感は感じているみたいです。
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