こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は83話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
83話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 元婚約者②
「奥様!」
とりあえずトイレに行って心を再整備しようと思って、大股で歩いた瞬間、ピョンと飛び出た誰かが私の行く手を遮った。
可愛らしいピンクのドレス姿の人形のような小さな少女、レアだ。
「あ、エスポーシー令嬢・・・」
「今日はなんでこんなに綺麗なのですか?」
「あはは、ありがとうございます。令嬢の方がもっと綺麗ですよ」
「うそ。私と一緒にアーリエンお姫様のところに行きますか?お姫様も、その王冠を見たがっていると思います」
「私は少しトイレへ・・・」
適当に言い張って再び急ごうとすると、レアが目を大きく開ける。
ぼんやりと広がる口元が尋常ではなく、私はつい立ち止まってしまった。
「令嬢?」
「奥様は、私が嫌いですか?」
「え?」
「全部うちの馬鹿な兄のせいでしょう?兄が嫌いになって私も憎いのですか?」
おっと、どうやらレアは私がティーパーティーでの事件のせいでアイバン卿と仲が悪くなったと思っているようだ。
「そんなことありません。アイバン卿も令嬢も憎む理由は少しもありませんよ」
「でも、もしかしてうちの兄がまた虐めたのではないですか?」
「アイバン卿は私を虐めたのではなく・・・」
「それじゃあ侯爵令嬢が虐めたのですか?」
「それが・・・」
「お久しぶりです、レディー・ルドベキア」
ああ、結局追いつかれてしまった。
私は深呼吸して首を傾げる。
華やかな燕尾服、爽やかな栗色の髪と夜のように真っ黒な瞳。
最後に見た時とあまり変わっていないようだ。
「お久しぶりです、アルフォンス卿。ここでお会いできるとは思いませんでした」
「それは嬉しいという意味でしょうか?」
「大会に参加に来られたのですか?」
「おっと、違います」
彼は、私とレアを交互に見て、ニッコリ微笑む。
レアは恥ずかしいのか、この場から去ってしまった。
「夫人は相変わらずですね」
「え?」
「あの時も私を避けて逃げてしまったじゃないですか。最後に挨拶する機会もくださらなくて」
「あの時は、私が・・・」
「もちろん理解しています。仕方がなかったのでしょう」
私のせいで天下の嘲弄に転落した男に、どんな挨拶をすることができるだろうか。
ごめんなさい。
しかし、あの時の私はその言葉さえ思い通りに言えない境遇だった。
「アルフォンス卿、あの時のことは・・・」
「いいえ、大丈夫です、夫人。全部終わったことですから。もう意地悪な冷やかしにもそろそろ慣れてきましたので」
皮肉かな?
私は注意深く目を上げて彼の表情を見る。
記憶のままの優しい笑顔。
何のわだかまりも残っていないかのように、達観そのものの微笑だった。
私たち二人が並んで向かい合っている姿に四方の耳目が集中したのは当然のことだ。
なんて滑稽な組み合わせなのだろうか?
しかし、アルフォンスはあまり気にしていないようだ。
「実は私、先日新たに婚約しました」
すでに知っていた事実だったが、私は驚いたふりをして目を大きく開ける。
「そうだったのですね」
「もちろん、それでも相変わらず揶揄う奴らはいますけどね」
「本当に良かったです、良い方に出会えて・・・」
「ありがとうございます。夫人もそうだったようで本当に良かったです。私はもっと勇気のある男だったら、その幸運は私が捕まえていたと思うのですが」
一体何を企んでいるの?
「卿のせいではありません。あの時は私も幼かったですし・・・」
「そのせいです。誓約を交わした以上、最後まで責任を負わなければならなかったのですが、私も凡夫と違わなかったようです。恥ずかしいことですよね」
「・・・」
「ただ、面目ないのですが、自分の目で確認したかったのです。夫人が元気かどうかを」
彼の視線があまりにも素直に感じられ、少し混乱する。
「私は元気です、ご覧の通り・・・」
「ロマーニャの随行団が到着しました!」
盛り上がっていた宴会場の雰囲気が、文字どおり一瞬で水を差したように厳粛になった。
そして私は急に悲しくなる。
ああ、なんて面白くもない寸劇だ。
私の実家のおかげで国際的な笑い者に転落した昔の婚約者と、怪物のようなサイコ実家の兄と、恐ろしい主人公になる夫が皆一同に会するなんて。
レアとアーリエン王女とは、これからも仲良くしてほしいです。
この作品の癒し担当ですので!
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