もう一度、光の中へ

もう一度、光の中へ【98話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「もう一度、光の中へ」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【もう一度、光の中へ】まとめ こんにちは、ピッコです。 「もう一度、光の中へ」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となってお...

 




 

98話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 特別なお客様②

その後、友達が乗った馬車がゆっくりと出発し始めた。

私はその馬車が次第に遠ざかる様子をしばらく見守った。

『春の祭典って言ってたっけ』

彼らが去った後、私はローズが言っていたことを思い返した。

春が来るにはまだ時間があるように思えたので、祭典のことは遠い未来のように感じられる。

しかし、今どれほど寒くても春はやってくるのだ。

まるで夜の闇が去り、朝に自然と太陽が昇るように。

皇宮にはいつの間にか赤い夕焼けが降りていた。

壮麗なほど美しい赤い光。

だが、その光は燃え上がる炎のようで、どこか不吉にも思えた。

ぼんやりと皇宮を眺めていた私は、ふと足を動かした。

再び宮殿へ戻ろうとしていた。

後ろには侍女たちと護衛の騎士が続いていた。

どれくらい歩いただろうか。

気がつくと、私はすでに自分の宮殿に戻っていた。

その時だった。再び侍女たちの話し声が聞こえてきた。

彼女たちは、私がすぐ後ろにいるとは気づかず、おしゃべりに夢中になっていた。

「北のエルミール軍が、首都に援軍を要請したらしいわ。今、イデンベルが占拠しているバウンド領地って、守城戦に強い場所でしょう?下手をすると、そのまま取られちゃうかも……。」

「えっ、本当なの?」

侍女たちの声には、驚きと緊張が入り混じっていた。

誰かが尋ねた。

「それで、イデンベル軍の総司令官って誰なの?」

その言葉に、私は思わず足を止めた。

そう、彼は一体誰なのだろうか。

それが気になって仕方なかった。

すると、侍女の一人が答えた——。

「エルシス。」

彼女の声には確信が込められていた。

「イデンベレの第二皇子らしい。」

「私も聞いたことがある。イデンベレの人たちみたいに剣術がかなり強いんでしょ?」

彼らは皇族への敬意もなく、エルシスの名を気軽に口にしていた。

だが、敵軍の総司令官がエルミール帝国の王族なら、彼らが驚くのも無理はない。

私はその場で動けないまま、彼の名前を口の中で繰り返した。

エルシス・デル・イデンベレ。

イデンベレの第二皇子、前世の私の異母兄だった者。

通常、エルミル帝国は剣の帝国であり、イデンベレは魔法の帝国とされている。

しかし、エルシスは剣術に非常に秀でていた。

イデンベレの皇子であるにもかかわらず。

彼は少なくとも、侍女たちが軽々しく「かなり強い」と評するような相手ではなかった。

私が知る限り、彼ほどの剣士はほとんど存在せず、手に余るほどの実力を持っていた。

さらに、今の彼は十数年の歳月を経ている。

もし彼が剣を手放さず、鍛錬を怠らなかったならば、その実力は計り知れないものになっていただろう。

そんな彼が、今、戦場の最前線に立っている——。

『それで?』

私は心に浮かんだ考えを振り払った。

彼が死ななければ、イシス兄上は生き残ることができず、我々の軍は勝利を掴むことはできない。

私はその事実を胸に刻みながら、静かに歩みを進めた。

ようやく、私が背後にいることに気づいた侍女たちは、小さく息を飲み、慌てて私に挨拶した。

「皇女殿下……!」

「……申し訳ございません。」

私は何も言わずに彼らを通り過ぎた。

その間に、皇宮の空はいつの間にか黒く曇り、地面には影が落ちていた。

そして、私が宮殿に入ろうとした時、それを遮るように一人の男が立っていた。

彼は宮殿の前で、必死な表情を浮かべながら侍女長に懇願していた。

しかし、侍女長の顔には冷たい拒絶の色が浮かんでいた。

『誰?』

どうやら今日は、多くの人と会う日らしい。

私は静かに立ち止まり、彼らの様子を観察した。

「お願いです!」

彼が切実に叫んだ。

「皇女殿下に……ほんの少しでもいいので、お会いしたいのです!」

彼を見つめていた私は、その瞬間、彼が黒いマントの下に青いローブを着ていることに気づいた。

彼の衣服は見覚えがある。

それもそのはず、青いローブはイデンベールの魔法使いの塔に属する証なのだから。

同時に、彼のエルミール語の発音から、彼の実力も察することができた。

イデンベル人。

自然と私の表情は険しくなった。

まさか、ここがどこだと思っているのか。

私は反射的に歯を食いしばる。

だが、彼は何かを感じ取ったのか、ゆっくりと振り向いた。

私と目が合うと、彼はまるで亡霊でも見たかのように口を開いた。

「……皇女殿下!!」

彼がこちらに歩み寄ろうとした瞬間、護衛の騎士が私の前に立ちはだかった。

私は迷わず侍女長に命じた。

「何をしている? 私の目の前からイデンベルの人間を今すぐ排除しろ。」

「はっ、皇女殿下。申し訳ございません。」

私の足音のような声に、侍女長が驚いたように視線を上げた。

すると、彼が目を大きく見開いた。

「そ、そんな……!!」

「何をしている?さっさと片付けなさい。」

私は目を細めながら命じると、護衛騎士二人が彼の腕をつかみ、外へ引きずり出した。

彼は必死に体を振りほどこうとした。

「お、お待ちください!皇女殿下!」

私はその言葉を無視し、侍女長に向かって静かに尋ねた。

「彼は誰?なぜ私の宮殿の前にいるの?」

「それは……彼はイデンベレから文化交流のために来た魔法使いだそうです。」

その言葉を聞いた瞬間、私はすべてを理解した。

以前にも話したように、エルミールとイデンベレは平和協定を結んだ後、互いの交流を深めていた。

交易は特産品や希少品を中心に活発になり、各種商品の流通はもちろん、人々の移動もかなり自由になった。

しかし、戦争が激しさを増す中、自国へ戻ることができなかったイデンベルの人々が多く取り残されたという。

現在、国内の世論はかつてないほどイデンベルに対する敵意で沸き立っていた。

少しでもイデンベル人だと知られれば、無視されるどころか敵視され、排斥されるのは明白だ。

あの魔法使いが私のもとを訪れたのも、助けを求めるためだったのかもしれない。

気の毒な侍女長、彼女もまたイデンベル人であるがゆえに、立場が危うかったのだろう。

しかし、イデンベル人であっても魔法使いであれば、大陸のどこであれ貴族以上の待遇を受ける。

侍女長にとっても、彼を無下に扱うのは難しいことだったに違いない。

後ろから私を呼ぶイデンベルの魔法使いの声が響き続けた。

だが、私は振り返ることなく歩き続けた。

イデンベレの魔法使いを助ける気など、さらさらなかった。

「まともに帰れないのも彼の運命だ。」

私は冷徹に考えた。

私が彼を助けなかったからといって、私を非難する者はいない。

私はもうイデンベレの人々に対しては、まったくの無関心だった。

護衛騎士が彼を宮殿の外へ追い出している間、私は自分の部屋へ向かおうとしていた。

すると、その時、背後から彼の叫び声が聞こえた。

「お、お願いです!今、本当に……生きるのが辛いくらいで……。」

私はその言葉を無視した。

疲れていたので、早く部屋に戻って休みたかったからだ。

「そ、それと、皇女殿下にお伝えしたいことが……うぐっ!」

振り返らなかったが、護衛騎士が魔法使いの口を塞いだようだった。

うるさい悲鳴が聞こえなかったので、助かったと思った。

魔法使いは諦めずにもがいた。

もちろん、強靭な護衛騎士の腕から、非力な魔法使いが逃れられるはずはなかったが、それでも口を開くくらいの余裕はあったようだ。

魔法使いはかすれた声で叫んだ。

「……リス!」

その短い言葉は、私の足を止めるには十分すぎるものだった。

魔法使いの必死さが伝わってきた。

「リ、リスと呼べば分かるはず。あの方が……う、うっ!!」

私は振り向いた。

魔法使いはすでに地面に押し伏せられ、護衛騎士に完全に抑え込まれていた。

暗闇の中でも、その顔には驚愕が浮かんでいるのがはっきりと見えた。

「……リス、ですって?」

だが、私が彼の前に近づくと、魔法使いの表情が変わった。

まるで救い主を見つけたかのような目をしていた。

護衛騎士が彼の口を塞いでいた手を離すと、魔法使いは狂ったように叫んだ。

「はい、リスです。リス!」

「……」

私はその単語を噛みしめた。

リス。

それは、アリサだった頃の私の愛称だった。

私の幼い頃の愛称を知っていて、私がアリサと関係があることを知っている者は……この世にただ一人しかいない。

イシスお兄様ですら、私の幼い頃の愛称は知らないはずだ。

この魔法使いが話す「あの方」の正体が気になった。

私は片手を上げ、護衛騎士に尋ねた。

「それで、話したいことって何?」

私の言葉に、彼は最後まで大切に抱えていた品物を私に見せた。

 



 

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