こんにちは、ピッコです。
「愛され末っ子は初めてで」を紹介させていただきます。
今回は44話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
44話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- お父様と二人で④
「・・・ジョヤアアア・・・」
つぶれた発音で眠りながら言った言葉にエンデブラン公爵であり、アナスタシアの父ロガートはほのかな笑みを口元に垂らした。
「そうだね、うちの子。それもいいことだったんだ」
確かに、本当にやりたいことをいつも遮られているなら、自分の姉と兄をあんなに好きになるはずがない。
ロガートはそう思いながらも、倒れない顔で娘を眺める。
ぐっすり眠っている赤ちゃんの顔は穏やかに見えた。
それでももし熱でも上がったのだろうか、額と頬の温度を注意深く測ってみる。
「末っ子だからかな、小さすぎて」
同じくらいの数の子供たちと比べてもアナスタシアは少し小さい方だ。
その上、上の2人よりも大きく苦しむことが多く、心配になった。
くよくよしながらも痛いと泣くこともなく、ただ静かに我慢しているようで、さらに心が痛んだ。
たった3歳の子供が我慢する方法から習ったようで。
いや、生まれた時からそんな赤ちゃんだった。
生まれつきの性格というものがあるというが、好き嫌いを言い過ぎるほど表に出さなかったからだ。
「うちの末っ子は何がそんなに慎重なのだろうか」
ダミアンも同年代に比べるとかなり慎重な方なのに、そんな一番目と比べてもやりすぎだったから。
『アナスタシアは、実は言葉も全部聞き取れるし、話せる言葉も多いようですが、口を開かないようにしているようです』
『やっぱり』
『他の子供たちと同じように育つ必要はありませんが、やはり周りがあまりにも話してくれたからではないかと思います』
ロガートはテクラ夫人の発言に深く同意する。
普通は言葉も続けてこそ上逹するものだ。
ミハイルのように例外的なケースもあるというが、普通ではなかったのでロガートもテクラも子供たちが自ら話すようにする方だった。
しかし、アナスタシアは末っ子であり、年上の兄姉たちがとても可愛がっていた。
もちろん親の立場から催促するつもりはない。
ただ・・・。
「末っ子が早く話したいみたいだから」
一度も問題を起こさなかった子供が茶碗をひっくり返すなど、強い意思表現をしたのも今よりさらに発音がうまくできなかった時のことだ。
ロガートは眠っている娘の頭を優しく撫でながら、熱っぽくため息をつく。
「誰かに似てるんだよ、うちの末っ子は」
外向だけ見るとテクラにそっくりだけど。
愛妻の幼い頃の姿を代わりに見るようで、もっと幸せになったりしたから。
「でも、お姫様は我慢したりする性格じゃないんだけど」
ロガートはずいぶん前、テクラとの初めての出会いを思い浮かべながら首を横に振った。
「・・・確かに誰に似ているのが何が重要だろうか。少しずつ我慢せず、安心して甘えてもいい」と教えればいいことだ。
どんな性格であれ、どんな姿であれ、愛らしい末娘という事実が変わるわけではないから。
「・・・もう大丈夫?」
「うん、もう痛くないって。し一っ、寝てるから」
ひそひそ話す声が聞こえた。
ぼんやりと目を覚ますと、見慣れたピンク色の髪の二人が見える。
「あれ、ララが起こしたみたい。どうするの?」
二人の姿が見えるが、部屋が薄暗かった。
私がまばたきをすると、兄が姉に大丈夫だと言って、再び私のお腹を軽くたたいた。
「目が覚めてしまったのでなければ、また寝なさい、アナスタシア。私がトントンしてあげる」
その優しい言葉にしばらく悩んだ。
まだ寝返りがないのでもう一度目を閉じると眠れそうだけど。
兄のそばで姉が私の口を手でふさいでいた。
とても申し訳ない目であることが見えて、私は再び目を閉じる。
安堵のため息と小さな笑い声、そして父や母よりも小さい手が私の腹を注意深くたたいた。
夢かな?
お姉ちゃんとお兄ちゃんに数日会えなかったから、見ているのかもしれない。
どちらも悪くないと思いながら、私は安らかに眠った。
久しぶりに熱い熱気が苦しまない夜。
また起きた時は朝だった。
ベッドの下には黄色いドレスと共に公爵家では見られない珍しいおもちゃや装飾品が積まれていた。
枕元には絹でできた黄色い花が。
もぞもぞと起き上がって花をつかむと、清い笑い声とともに母が朝の挨拶をする。
「よく眠れた?アナスタシア」
「うん。これはどういうこと?」
母が額にしてくれたキスを頬に返した後、花を振りながら尋ねた。
「ダミアンとラウレンシアが末っ子にあげるプレゼントだよ」
「プレゼント」
私の言葉に母が感心するようにうなずく。
昨日父がずっと喋っていたせいか、なんだかもっと喋りたいなって思ったから。
「そう、アナスタシアの額が熱くて祭りに行けなかったから」
やはりお姉さんとお兄さんは本当にいい子だった。
お祭りに行っても末っ子を忘れてくれなかったのを見ると。
思わず口元がかゆくて、私はあえて我慢せずに微笑んだ。
「気に入った?」
「うん。ジョアアア」
「後でお姉さんとお兄さんにも必ず言ってね、二人ともすごく心配したんだから」
私はその言葉にうなずく。
母はその後にも祭りで見て買ってきたものを私に一つ一つ胸に抱いたまま説明してくれた。
姉がどれほど好きで、兄が子供のように目を輝かせたのか、母は秘密だと言ってそっと話してくれた。
それだけでも祭りに直接行った気分になって楽しくなる。
(ずっと、ずっとこのままでいたい)
家族の間で誰も悲しまず幸せに。
しかし、公爵邸の平穏は4月が始まると同時に揺れた。
「王妃殿下に陣痛があるそうです。国王殿下が夫人が入宮することを望みます」
4月の初日、早朝。
王妃の出産の知らせが伝わった。
幸せな時間が終わりを迎えます。
王妃の出産は公爵家にどのような影響を与えるのでしょうか?
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