幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【112話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

112話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 誤作動

その夜。

どんなに頑張っても眠れず、ベッドの背に寄りかかって座り、ゲームシステムに熱中していた。

まだクリアできていないレシピは全部で3つ。

それはカーリクスのような3人の友人に関連したレシピだった。

しかし、その3人は特別な力を持っていたからか、好感度も熱意も上がらず、レシピも進行しなかった。

『レシピをすべてクリアしなければ、「賢者の石」を作れないのに…。』

賢者の石は、何かがうまくいかない時に備えて、絶対に持っていなければならないアイテムだった。

そんなふうにしばらく考え込んでいたとき、突然メッセージが現れた。

あまりにも唐突に。

【特別好感度対象者〈グリピス〉様の好感度が最大値に達しました。報酬として得た特別レシピを獲得します。今すぐ確認しますか?】

「……」

レリアは呆然と画面を見つめた。

いきなり何?

何かおかしい。

何もしてないのに、ポンと表示されたのも変だし……「好感度が最大値に達しました」って、文法も少し変。

誤作動?

カーリクスのときとはシステムがまったく違うように感じられた。

大規模アップデートのせいなのか?

それとも…。

『運営が狂ったのか?』

【X_X] *(…グスン)

『バグっぽいな。』

レリアはあきれたようにため息をつきながら、それでも「はい」ボタンを押した。

【特別レシピ〜:愛の妙薬】※薬を飲んで最初に見た相手を愛するようになる不思議な妙薬です。🎵(๑˃̵ᴗ˂̵)و🎵

「ちょっと待って。」

「“愛の妙薬”だって?」

とりあえず材料を確認してみた。

まさか、また口に合わないやつじゃないよね?

【愛の妙薬】

以下は画像内の韓国語テキストの日本語訳です:必要な材料リスト

・愛の口づけ決定(0/1)

「おい…今ふざけてるの?なんで材料が全部同じなのよ?」

[ X_X ]*(…てへ)*

ところでさっきから運営が返事をせず、変な表情の絵文字だけが浮かんでいた。

レリアがうんざりしたように言った。

ふざけてるの?今?

「錬金、キスがそんなにしたいなら、自分でやって。何度も私にさせないで。」

【⭕言えません】*(……チュッチュッ)*

ああ、息が詰まる。

レリアは髪をかき上げた。

まさかグリピスとまたキスしろって?

カーリクスともしたのに?

まさかロミオとオスカーまでしろってわけ?

きっと遊んでるんじゃないか…?

なぜか虚しさに目の前が真っ暗になった。

『もう特別レシピは諦める?どうせ魔法も解けたし…当分の間「賢者の石」が必要になることなんてある?』

急に心が落ち着かなくなってきた。

そうだ、全部片付けて気分もスッキリしたのに、わざわざ掘り返してモヤモヤする必要はない。

しばらく休んだ方がいいかも…。

【ミッションです。】

【今すぐ『グリピス』を探して材料を手に入れましょう。】

[system:制限時間 9分58秒]

※(セヨセヨセヨセヨセヨセヨセヨセヨ!!!!)※

『あああっ!』

ミッションの内容に対する衝撃で、錬金のメッセージはまともに目に入ってこなかった。

ただの単純なエラーであってほしかった。

最近エラーがあったし、アップデート後の不具合かもしれない。

「はあ、気が狂いそう……」

眠れないならただ横になって目を閉じていればよかったのに、なぜゲームなんてして……!

バカみたい。

こんな夜遅くにグリピスを探しに行かなければならないなんて憂鬱だ。

しかも目的も不純だし。

レリアは前回、夜中にカーリクスを訪ねて誤解を受けたことを思い出して額を押さえた。

『グリピスにまでそんな風に現れたらどうしよう?』

想像しただけで気が重くなった。

『…無視しちゃおうかな?』

しかし前回のミッションについての通知によると…

『ペナルティ効果が発生すると、行動が強制されるかも?』

どうせ強制的にミッションを遂行するなら、自分の意志でやった方がマシだ。

どんなに理由をつけても、後悔が残った。

意思とは無関係に体が動くなんて、想像しただけでもゾッとした。

「……」

結局、レリアは制限時間が5分ほど残った時になってようやく体を動かした。

『とにかく行ってみよう。相手が寝ていれば、気づかれずに済むかもしれない。』

ずっと友だちに対してやってはいけないことをしている気がして心が落ち着かなかったが……もし強制的にすることになったら?

頭の中でグリピスをぎゅっと押さえつけて無理やりキスしている自分の姿が思い浮かんだ。

レリアは身震いして、そそくさと部屋を出た。

 



 

夜遅く、レリアは緊張したまま廊下を歩いた。

廊下には小さな照明だけが灯っており、通りかかる使用人の姿はなかった。

今ごろは騎士たちが見回りをしている時間だが、ちょうど今は静かだった。

レリアは少し前に見かけたグリピスの部屋へと、こっそりと歩いて行った。

『ノックは…あ、しない方がいいか。』

ドアノブを握ったまま周囲を見回し、静かに中へと入った。

部屋の中は暗く、静かだった。

寝ているのは明らかだ。

レリアは寝室の方へそっと足を運ぼうとしたが・・・

「レリア?」

「……」

寝ていると思っていたグリピスが、窓辺に立って彼女を見つめていた。

「こんな時間にどうしたんだ?」

洗ってきたばかりなのか、黒いガウンを着た彼が落ち着いた声で尋ねた。

「それは……」

「そんなにコソコソと、まるで泥棒猫みたいに……もしかして趣味か?」

「な、何だって?」

「冗談だよ。」

なぜか抜けた冗談に、レリアの表情がこわばった。

レリアは仕方ないと考え、大きくため息をついて彼に近づいた。

「それが……だから。お願いしたいことがあって。」

「この夜中に訪ねてくるほど急ぎの用事のようだね。」

「………」

「やってみなよ。」

グリピスは相変わらず窓にもたれたまま、ゆったりとした口調で言った。

その余裕ある態度に、レリアはかえって焦る気がした。

何かをすべて知っているようなその態度が、かえって怪しく思えた。

そんなはずはないのに。

「グリピス、もしかして……私が何かをしても、何も聞かずに……一度だけ我慢してくれる?」

「……」

グリピスは答えずに彼女を見つめ、小さく笑った。

レリアの眉間にしわが寄った。

近づいて初めて気づいた。

グリピスが着ているシルクのガウンの下が裸だということを。

かすかに見える彼の鍛えられた胸元から目を逸らし、レリアは再び口を開いた。

「危ないことじゃないの。ただ、何の意味もない行動だから、一度だけ……」

「なんだ、キスでもしようって?」

「え?」

レリアは驚いた目で彼を見つめた。

『何よ、どうしてわかったの?』

なぜか分からない不安感で全身の毛が逆立った。

頭の中では、危険を知らせる警報音が鳴っている気がした。

グリピス… 何者?

「冗談なのに、本気みたいだね?」

「………」

グリピスは冗談だと言いながらもまったく笑っていなかった。

「まあ、そういうことならいくらでも。」

「……」

しかしグリピスがベッドに腰掛けて目を閉じるのを見て、頭の中がぼんやりとした。

この間にも制限時間がだんだんと迫ってきていた。

――そうだ、こんなふうにおとなしくしてくれるなら、まずはアイテムから処理しよう。

レリアは慎重にベッドへと近づいた。

グリピスは両手でベッドを支えたまま、腰掛けて目を閉じていた。

目を閉じたグリピスは本当に美しかった。

一瞬、呆然と見とれてしまうほどに。

だがレリアはすぐに我に返り、そっとグリピスの腕の上に手を置いた。

思ったよりも冷たい腕の感触に驚いたのだった。

しばらくして。

レリアはなぜか分からない気まずさを感じながら、ゆっくりと唇を離した。

ロミオを除いた残りの3人全員とキスをしたという事実に、一瞬深い罪悪感が込み上げてきたのだ。

幼い頃、友達とそんなことをするなんて。

熟した柿とキスするようなものだった。

チュッ。

音が聞こえると同時に唇が離れた。

そして、ティリン!という音が鳴った。

[ミッションです。今すぐ特別レシピのアイテムを作成してください。]

[system:制限時間 1分58秒]

「……」

これまた何?

今すぐ製作しろって?

差し迫った制限時間を見て、レリアは彼に背を向けたまま、すぐに製作画面を確認した。

「ちょっとだけ、グリピス。本当にごめんね。」

「……」

許しを請いながら背を向けた彼女の後ろで、グリピスは目を開けてふっと笑った。

そして少し前の可愛らしいキスのように見せかけながら、手で自分の唇を軽くふさいだ。

【愛の妙薬】

必要な材料リスト

・愛のキスの決定(1/1)

レリアは安堵の息を吐いた。

幸いにも材料はきちんとチェックされていた。

また錬金が現れて「それってキスなの?」と冷やかしていたら、きっと首をしめていたかもしれない。

レリアはすぐに製作を開始した。

【製作完了。】

[ミッションです。今すぐ『愛の妙薬』を使ってください。]

【「薬」を直接飲みます。】

[system:制限時間 58秒]

「……?」

確かに何かがおかしい。

レリアは一瞬、髪の毛がピリッと逆立つような感覚を覚え、振り返った。

「どうしたの?」

グリピスが何も知らない様子で問いかけてきた。

『まさか……そんなはずないよ。そんなこと、あるわけない。』

レリアはグリピスを疑わしげな目で見つめながら、心の中で錬金を呼んだ。

「錬金。」

[☓◯言えません](バ)

一体これは何なの…。

レリアは皇城を離れる前、システムエラーでグリピスとロミオの会話を見てしまったことを思い出した。

到底ありえないと思われることだったが、ゲームシステムを誰かがハッキングできるということを意味していた。

しかもグリピスはこの世界では絶対的な力、「神性力(しんせいりょく)」を持っていて・・・その力がもしも——

『連結(リンク)がハッキングされたの?』

【[〇x〇 言えません]*(重大バグ発生)*】

ああ…レリアは心の中でため息をつきながら額を押さえた。

「グリピス、お前まさか……」

そのときだった。

【system:制限時間超過】

【ペナルティ効果発生】

【ミッション完了のため、あなたの行動が強制されます。】

ついに、恐れていた状況が起こった。

「ちょっと…!」

一瞬のことだった。

レリアは自分の手のひらに小さな薬瓶が握られているのを感じた。

体が震えた。

本当に身体が意思とは違って動いていたのだ。

彼女は薬瓶を開けると、すぐさま口に運んだ。

ごくごく……喉を通っていく熱さを感じながら、レリアは目をぎゅっと閉じた。

無理やり目が開きそうだったが、必死にこらえた。

「レリア、どうしたの?」

グリピスが不審そうに身を起こしてレリアに近づいてきた。

彼の手が静かにレリアの額に触れたのが感じられた。

「苦しそうに見える。」

「……グリピス、あなた、これは一体……!」

「僕が助けてあげようか?」

必死に耐えてはいたが、もうすぐ限界が来そうな気がした。

「…う。」

「何だかわからないけど、なんでそんなに耐えてるの?力が抜けるよ。」

その時だった。

ドカン!

ノックとはとても言えない荒々しく鋭い音がドアの方から聞こえてきた。

続いて「ドン!」という音とともにドアが開いた。

後ろから聞こえてきた声は…。

「おい、グリフィス!寝てるのか?」

グリフィスはうんざりしたように頭を振り返った。

なんで今なんだよ…。

神聖力を使ってカーリクスが近づいてくるのを阻止しようとしていた瞬間だった。

ガシャーン!

突然の轟音とともに、右側の窓ガラスが割れ、破片が飛び散った。

グリピスは本能的にレリアをかばうように抱きしめ、反対側へ倒れこんだ。

そして数秒後。意識を取り戻したとき――

『ちくしょう。』

グリピスが心の中で悪態をついた。

カーリクスは神経を張り詰めたまま「何だよ、なんだってんだ!おい!」と叫んでいた。

その腕の中に抱かれていたレリアは、驚いた目で窓を見つめていた。

そしてその窓の向こうに、険しい表情で近づいてくるのは――

「お、オスカー?」

レリアが目をぱちくりさせながらオスカーを呼んだ。

今、これはどういう状況?

【ミッション完了】

【システムが解除されます。】

【セキュリティシステムの再点検のため再起動します。元の状態に復旧するには一定の時間がかかります。】

【⚙︎•᷄ʚ•᷅⚙︎】(助けてください。ハッカーから錬金を助けてください… ಥ‿ಥ)

連続して無秩序にメッセージが飛び出してきたのもつかの間。

レリアはもうこれ以上、体を無理に動かす力が残っていないことに気づいた。

目に力を込めて見てみると、顔の筋肉はすべてけいれんしていた。

「グリピス、あんた……!」

だが、レリアが一緒に倒れたグリピスを責める暇もなかった。

一瞬で近づいたオスカーが剣を抜き、グリピスの首元に当てた。

「はは…ほんとに、なんだってこんなバカみたいなことがあるんだよ…。」

グリピスは自嘲するような薄ら笑いを浮かべながら、力尽きていった。

残っている力をすべて振り絞りながら――せっかく作り出した状況なのに…

やっと手に入れた貴重な果実を他人の口に入れてやることになったのか?

「お、オスカー。ちょっと待って!」

状況を把握したレリアが驚いて体を起こした。

オスカーを止めるのが最優先だった。

そうしてオスカーを落ち着かせようと彼の胸元へ走り寄って腰をつかんだが――

一瞬。

『なに、このいい匂いは?』

レリアはぼんやりした目でその顔を見つめた。

 



 

 

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