こんにちは、ピッコです。
「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
97話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 緊急ミッション
その後、部屋に戻ってきたレリアはドアを閉めるとすぐにゲームシステムを確認した。
大規模アップデートか何かのせいか、たくさんのウィンドウが表示されていたが、一番に確認しなければならないのは別にあった。
「適用されたかな?」
レリアは震える気持ちで特別レシピ制作画面を開いた。
ところが……。
【不滅の視力回復薬】
必要な材料リスト
・愛のキスの結晶(0/1)
「え?」
確かにキスしたのに、アイテムはまだ0個だった。
「……え、錬金?」
戸惑う気持ちで錬金を呼ぶと、以前より洗練されたデザインの四角い吹き出しが現れた。
【錬金のシステムがアップデートされました。新しくなった錬金に会ってみませんか?(´ ∀ `)♡.。】
「もう何でもいいから、早く出てきて見せて!」
[はい] ボタンを押すと、錬金のメッセージが現れた。
【錬金の本音モードON 適用完了!】
【正直な錬金の助言を追加で聞くことができますよ!٩(。•́‿•̀。)۶】
【system:デュアルモード適用完了。この後の変更はできません。】
【今すぐ錬金に気になることを質問してください!(´•̥̥̥ω•̥̥̥`)♡】
レリアは待っていたかのように一気にまくしたてた。
「確かにカーリクスとキスしたのに、アイテムが適用されなかった。アップデート後だったからエラーじゃない?今すぐ私のアイテム返してよ!」
【その… (•́⍛•̀) 残念なお知らせですが、少し前のキスは“無効”です。(๑•́ ₃ •̀๑)…】
「……」
何これ?
意味不明なメッセージに、レリアは眉をひそめた。
「どうして無効なのよ?」
問い詰めるように尋ねると、錬金がすぐさまメッセージを表示した。
「【愛のキスは愛の心を込めた真心のこもったキスです!( •̀ ᴗ •́ )و 】」
「えっ……」
言葉が詰まった。
明らかに成功したと思ったのに……。
一体どうしろって言うのよ?
「【愛を込めた、ちゅーぅぅぅぅ〜なキスをしてください!o(≧▽≦)o】」*( •ิ﹏•ิ )σ–ლ*
『マジか……』
レリアは虚脱感に襲われて力が抜けた。
ソファにもたれかかると、足が震えるのを感じるほどだった。
しばらく落ち着こうと深呼吸しながら頭の中を整理した後、まずはアップデートされた内容から順番に確認することにした。
まず、点検に対する報酬として2万クリスタルが追加されていた。
『たった2万クリスタルで済ませる気!?』
1億クリスタルを集めなければならないレリアには、意味のない報酬だった。
イベント画面に入ると、さまざまなパッケージが追加されたものも確認できた。
週間パッケージから月間パッケージなど、すべて金を巻き上げようとする仕掛けだ。
そのとき、画面上のイベントが目に入った。
【たった一度、人生逆転!クリスタル2倍チャージのチャンス!!!( •̀ㅂ•́ )✧】
イベントを詳しく見てみると、アカウントごとに1回限定でクリスタルを2倍チャージできるチャンスだった。
例えば、10万シリングをチャージすると、100クリスタルではなく200クリスタルが支給されるというものだ。
『じゃあ、500億くらいあればすぐに禁呪を解けるってこと?』
しかし500億どころか、100億すら持っていない状況だった。
それでも見逃せないチャンスだった。
レリアはとりあえず領地に貯めていたお金がどれくらい残っているか考えてみた。
それ以外にも、大規模アップデートというだけあって色々と追加されていたが、積極的に確認しようという気にはなれなかった。
恋の成就を得られず、すっかり気落ちしてしまった様子だ。
『なんでこんなに大変なのよ……』
ソファに倒れ込むように横たわると、ため息が込み上げてきた。
友人たちの中では一部の優れた領地運営、ゲームシステムまで、すべてが苦難の連続のように思えた。
「…とにかく今はこの件から解決しよう。」
そのためにはまず、秘密裏に叔母と神々について調査してくれる情報提供者が必要だ。
レリアはもう一度気力を振り絞って体を起こした。
『やっぱりロミオに頼むのが一番いいかな?』
そのとき、小さなメッセージが表示された。
【錬金の助けが必要ですか?「チートモード」を使ってみましょう!( ͡° ͜ʖ ͡°)】
(クリスタル200個あげる。クリスタル200個。)
「………」
役に立たないとはいえ、あの“本音モード”がまったく助けにならなかったわけではない。
気分が悪いというわけでもないし。
「チートモード」というのが課金であることをすぐに分かるのは便利だった。
しかも200クリスタルなら自分的には妥当な価格だ。
「よし、それじゃあ、アティアスおばさんとシュペリオンの神々について調べて。できるだけ詳しく、全部だよ、全部。」
【✧.٩( ᐛ )و✧.錬金だけが頼り】
[-200クリスタル差し引き完了。]
錬金がどれほど詳しく調べてくれるかは分からないが…。
『じゃあ、残された問題は結局お金ってこと?』
レリアはぱっと立ち上がり、部屋の奥の金庫に向かった。
首都に行くときにチャージしたクリスタルの残額はかなりのものだった。
しかし、2倍チャージであっても1億クリスタルを集めるには大きく不足していた。
悩んでいたそのとき、再びメッセージ画面が現れた。
【いつもクリスタル不足に悩まされるあなた!今すぐ『クリスタル貸付サービス』を利用してみてください!!! (ง •̀_•́)ง】
『貸付?そんなのあったの?』
レリアは好奇心に満ちた目で、錬金が表示した詳細なメッセージを確認した。
信用度に応じて最大8000万クリスタルまで貸し付け可能だと書かれていた。
『じゃあ…!』
ざっと計算してみると、貸付を受ければ1億クリスタルを集めることが可能だった。
いや、もしかすると余るかもしれない。
『信用度によって可能って…?じゃあ今、私はいくらまで貸してもらえるの?』
【今すぐ貸付可能なクリスタルを確認してみませんか?(◕‿◕)۶】*(いらっしゃいませ〜〜〜( ͡° ͜ʖ ͡°)✧)*
「………」
錬金の本音が喜んでいるのを見て、かなりモヤモヤした。
しかしレリアは「はい」ボタンを押した。とりあえずクリスタルが必要だから。
しばらくして、メッセージが表示された。
【あなたの貸出可能クリスタルは8000万クリスタルです!返済方法についてご説明しましょうか?(੭ ᐕ)੭✧】
「説明して。」
【返済期限に制限はなく、錬金が出すミッションをクリアするたびに借金が減っていきます。٩(๑❛ᴗ❛๑)۶✧※ミッションの難易度によってクリスタルの返済額は異なります。】
莫大な利子を予想していたが、思ったより返済方法は簡単そうに見えた。
*(うまく引っかかったな。)*
しかし、その直後に表示された錬金の本音を見ると、不安が拭えなかった。
『それでも、どう見ても返済条件は悪くなさそうだけど…?』
レリアは目を細めて問いかけた。
「出されるミッションって、一体どんな内容なの?」
【錬金のミッションは、あなたの置かれた状況に応じて適切に生成されます。(^▽^) 危険な内容はなく、すべて“ユーザー”のためのものです。ただし、ミッションに失敗するとペナルティが与えられます。】
『そうだよね、何の代償もないわけがないよね……』
レリアは不安げな表情で考え込んだ。
危険なミッションでなければ、どう考えても損はなさそうだった。
『少し危険だとしても、この方法でなければ必要な資金をすべて集めるのに10年以上かかるだろう。』
レリアは固く決意し、ついにその決断を下した。
どうせ利子もないし、最大額を借りるのが得策だ。
衝動的な決断かもしれないが、長く悩んだとしても結局は同じ選択をしていただろう。
レリアはしっかりと覚悟を決めた。
「じゃあ、最大金額で貸してもらうわ。」
【少々お待ちください!(◕‿◕)۶】
*(わあ!✧.٩( ᐛ )و✧. イェイイェイイェーイ!!イヤッホォォー!!!イェイ)*
錬金の本音が画面に表示されるのを見て、レリアの心はざわついた。
『いや、なんであんなに喜んでるの?不安になるんだけど……』
あの錬金が自分のために喜んでくれるはずがない。
明らかに何か裏がある。
だが、不安になる前に、すぐにメッセージが表示された。
【貸出承認完了。3分後、クリスタル保有ポーチに8000万クリスタルが支給されます。(。•̀‿-)✧】
『あっ、今はこんなことしてる場合じゃない!』
レリアはすぐに手元にある現金もすべてチャージすることにした。
すでに残っていたクリスタルも合わせて一気に集めると、だいたいの計算ができた。
『クリスタル、むしろ余りそうじゃない?』
レリアは嬉しい気持ちで、借りたクリスタルが届くのを待った。
そして少しして――
【8000万クリスタル 支給完了!】
メッセージが表示されると同時に、クリスタルの保有量を見て、なぜか胸がいっぱいになった。
現在の保有クリスタルは1億を少し超えていた。
すべて集めるにはとても時間がかかるだろうと思っていたのに……貸出システムのおかげでスムーズに進んだ。
レリアは嬉しさのあまり、錬金を呼んだ。
「1億クリスタル、全部そろったわ!早く、私の“禁呪”を解いて!」
【必要な報酬はすべて準備できましたか?錬金に渡していただければ、あなたの願いが叶いますよ。ʘ(͡° ͜ʖ ͡°)ʘ✧】
「早く持ってって、早く!」
レリアは足をバタバタさせながら叫んだ。
禁呪が解ければ、今日すぐにでも友だちに真実を打ち明けられる。
その思いに胸が高鳴った。
「自分のためにいつまでも待ってくれる」と言ってくれたロミオとグリピス、オスカー、そして……何も気づかなかったカーリクスのためにも。
レリアはどうしても、自分の口からすべてを伝えたかった。
そうしてこそ、友だちへの罪悪感を振り払える気がした。
【今、錬金の仲介により、あなたは「代償」なく聖物の願いを叶えることができました!٩(๑❛ᴗ❛๑)۶ただし、禁呪を解くには一定の時間がかかる場合があります。】
※(すぐに終わるとは言ってない。┐(°~°)┌)※
『……は?』
レリアは喜んでいたのを止め、呆然とした表情を浮かべた。
すぐにできるって話じゃなかったの?
「あのときはすぐできるって言ってたじゃない!」
【本当に申し訳ありませんが、その時と今とでは状況が違います。(。•́︿•̀。)】
※(禁呪を解くのがそんな簡単だと思ってたの?バカなの?チッチッチッ╭(ಠ皿ಠ)╯)
いや……
レリアは手を震わせながら拳を握った。
【願いの適用までに約10日かかります。(︶︹︺)】
「……」
レリアは深くため息をついた。
まあ、10日くらいなら理解して待てる期間だった。
『どうせ貸し出しがなかったら何年もかかったかもしれないし。10日なんて、どうってことない……』
レリアは画面に「3%」と表示されていることを確認した。
あれが100%になった瞬間、レリアは友だちに真実を告白できる。
『それでも良かった。こんなに簡単に終わるなんて!』
レリアは安堵のため息をつき、ソファに身を預けた。
こんなにもスムーズにいくなんて信じられない。
嬉しくて心まで軽くなった。
緊張が解けたからか、突然体から力が抜けて、瞬く間に眠気が押し寄せた。
『ベキーが来るまで、ちょっとだけ寝ようかな……』
レリアは楽な姿勢でソファに頭を預けた。
そのとき、ピッピッという音と共に、いくつかのメッセージウィンドウが表示された。
【今から、あなたの置かれた状況に応じて錬金のミッションは不規則に発生する予定です。(◡‿◡✿)۶】
【ミッションは<1>件ずつ進行され、失敗またはミッション未遂行時には<ペナルティ効果>が与えられます。】
【ペナルティ効果が発生すると、あなたの意思に関係なく、ミッション遂行の行動が“強制”されます。^▽^】
【ミッションはユーザーのための内容で構成されており、それに応じて、あなたのレシピクリアのためのミッションが与えられます】
完了です。(。•̀ᴗ-)✧゚
ピピピッ!
【最初のミッションです!٩(•̀ᴗ•̀)و】
【今すぐ好感度対象であるカーリクスを見つけてキスしてください。】
【今すぐ好感度対象であるカーリクスを見つけてキスしてください。】
【system:制限時間 残り9時間59分58秒】
『ちょっと待って、なんだって?』
うたた寝をしていたレリアは目をぱちっと開けて、突然表示されたメッセージウィンドウを見つめた。
しかしそのウィンドウはすぐに霧のようにかすんで消えた。
幸いにも画面右側の構成で現在進行中の「ミッション」を確認することができた。
それをクリックすると、先ほど表示されていたメッセージが再び現れた。
『ペナルティでミッションの行動が強制されるって?私の身体が強制的にミッションを完了させられるってこと?』
頭の中は疑問でいっぱいだった。
しかし、それよりも最大の問題は、最後に2回表示されたメッセージだった。
[今すぐ好感度対象のカーリクスを見つけてキスしてください。]
[system:制限時間 残り9時間59分55秒]
一気に目が覚めたような気分で、レリアはその場から勢いよく立ち上がった。
「さっきしたじゃない!」







