幼馴染が私を殺そうとしてきます

幼馴染が私を殺そうとしてきます【98話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【幼馴染が私を殺そうとしてきます】まとめ こんにちは、ピッコです。 「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹...

 




 

98話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 緊急ミッション②

服を着替えて横になり、眠るまでレリアはぼんやりとしたままだった。

「お嬢様、宴会で何かありましたか?」

「……いいえ、まったく。」

ベキーは心配そうな表情でレリアをしばらく見つめてから背を向けた。

レリアは眠ったふりをして横になっていたが、再び体を起こした。

体は疲れていたが、頭の中が混乱していて眠れなかった。

『制限時間内にミッションを遂行できなかったら……本当に体が強制的に動くのかな?』

ゾッとした。

体が自分の意思で動かせないなら……それって、操られているのと同じじゃない?

もしかしたら、家族や友人が皆いる前で、自分の意思とは関係なくカーリクスにキスしてしまうかもしれないのだ。

『うわっ!それはダメ!どうにかして制限時間内に終わらせなきゃ。』

むしろ今すぐにでもカーリクスの部屋をもう一度訪ねたいと思ったが、なぜかためらってしまった。

『またキスしなきゃいけないなんて……気まずい。』

さっきのキスだってすごく勇気を出したのに……。

レリアは悔しさに拳を握りしめた。

結局、夜が明ける頃になってようやく、レリアは服を着替えて一歩を踏み出した。

彼女が深呼吸して部屋を出ようとしたそのときだった。

(コンコン)

いきなりドアを叩く音にびっくりして、心臓が止まりそうになった。

『誰……?ベキーがこの時間に来るはずがないのに……?』

それに、ベキーはあんなに乱暴にドアを叩いたりしない。

レリアは、もしかして叔母や叔父が来たのかと慌ててドアを開けた。

しかし、そこにいたのはカーリクスだった。

「……っ!」

泥棒が自分の足に当たるとはまさにこのこと。

カーリクスを見たレリアの心臓はまるで狂ったように鼓動し始めた。

何食わぬ顔のカーリクスの表情を見ると、冷や汗まで出てくる。

もしかして昨日こっそりキスしたのがバレたのではないかと不安になった。

「な、なんの用でこの時間に……」

「ちょっと入るよ。」

カーリクスは軽くそう告げて、レリアの部屋の中へと入ってきた。

ドアがしっかり閉まると、カーリクスはレリアをじっと見つめながら近づいてきた。

思わず後ずさりしていたレリアは、すぐに我に返ってまっすぐ立ち止まった。

「どういう用なの……」

「……」

カーリクスは何かを言おうとするように、しばらく黙ってため息をついた。

そして突然、質問を投げかけた。

いや、質問ではなく確信だった。

「君、僕のこと好きだよね。」

「……え?」

思いもよらぬ質問に、レリアは言葉を失った。

な、なにを……?

レリアが戸惑ったり口ごもったりすると、カーリクスは眉間をひそめながらもう一度聞いた。

「君……もともと男が好きなタイプだったの?それで覚悟を決めて僕に迫ったの?」

「え?カーリクス様、それは一体……」

「とぼけるなよ。わかってるんだ。君が僕を・・・変なやり方で好きってこと。」

変なやり方って?

カーリクスも自分の発言が妙だったと感じたのか、少し咳払いをしてからまた尋ねた。

「…答えろ。前にも小動物が好きで、あんなふうにしがみついたことあるのか?」

「い、いえ、私はそんな……」

「じゃあいい。君の人生で男でも女でも、俺ひとりいればいい。」

「……」

レリアの頭の中は疑問符だらけだった。

カーリクスが何か勘違いしているのではと、ようやくその感じが芽生えてきた。

しかし弁明する前に、カーリクスは堂々と話を続けた。

「正直に言うと……まだよく分からない。だから、ちょっと確認しなきゃいけないかも……」

「えっ……?なに……いや、ちょっと待ってください。まずは私の話を……!」

「いい、黙ってそこにいて!」

その言葉にレリアは言葉を失った。

息すら止まったようだった。

カーリクスが鼻先まで近づいてきたのだ。

あまりのことに目をぱちくりするばかりのレリアだったが、彼の顔が赤くなっていくのが見えた。

…なんで赤くなってるの?

しかしカーリクスはむしろ大声を上げた。

「な、なんでそんなに恥ずかしがるんだよ!どうせ昨日俺にしたじゃん!」

「え?」

私が…?何が恥ずかしいっていうの?

『いや、それより昨日の話って何?まさかキスしたの気づいてるの?』

それを聞く間もなかった。

カーリクスが彼女の顔をつかんで唇を押し当てたのだ。

「……っっっ!!!」

カーリクスは小さな彼女の両頬をぎゅっと握りしめ、思うままに唇を重ね始めた。

口の中に熱くて柔らかい何かが流れ込んできて、まるで台風のように押し寄せてきた。

強引なキスだった。

レリアが慌てて彼を押しのける間もなく、思わず抱きつくように近づいたカーリクスが先に身を引いた。

「はっ…!」

レリアが荒く息を吐く間、カーリクスはどこか切なそうな表情で自分の手のひらに顔をうずめた。

【ミッション完了!おめでとうございます!(。•̀‿-)✧°】

※(うん…それがキスだよ。(¬‿¬)♡)

レリアは錬金のメッセージを見て慌てながらも、ミッションが完了したことに少し安心した。

だがそれよりも驚きと混乱が先だった。

『カーリクス、今私に何をしたの……?』

正直、オスカーが彼女にキスしたときは、キスという感じはしなかった。

むしろ感情を吐き出して泣き崩れるような感覚で、キスというよりは、お互いの痛みを癒す行為のように思えた。

だが、カーリクスのキスは全く違った。

あまりにも戸惑うほどに。

それはカーリクスの態度のせいでもある。

レリアは真っ赤になったカーリクスの耳を見て戸惑った。

『カーリクスと私がキスを……』

昨日のようにクエストのための感情のない軽いキスでも、軽く触れてすぐ離れたバードキスでもなかった。

さっきのは短かったけれど、明らかに――まるで深く愛し合う恋人たちが交わすような激しいキスだった。

明らかに口の中に何かが入ってきたけど……。

『ありえない。』

幼い頃の友達と性的なスキンシップをしてしまったという事実に、ぞっとした。

とんでもないことをしてしまった気分だ。

『いや、それよりもまずカーリクスに説明を……私は君をそんなふうに好きなわけじゃないって、ちゃんと伝えなきゃ。」

レリアは気を取り直して口を開こうとした。

だが先にカーリクスがレリアをじっと睨みつけ、逃げるように飛び出していった。

バン!

ドアが荒々しく閉まる音にレリアは体を震わせた。

不意に降ってきた暴風雨に打たれ、全身が濡れたような気分だった。

 



 

カーリクスはそのまま全速力で自分の部屋へ戻った。

ドアをバンと閉めて中へ入り、背をドアに預けた。

待っても仕方なかった。

引き出しの奥で温められていた熱が、全身に一気に広がった。

『……やばい。』

夜明けからレリアを訪ねて行ったのは、何かを確かめるため。

昨夜、彼は一睡もできなかった。

頭の中が混乱していた。

傭兵時代から女性に積極的に接近されることは多かったが、一度も気に留めたことはなかった。

自分を本気で悩ませた相手は、レリアが初めてだった。

それが男だったのが問題だった。

『なんでよりによって男を……』

カーリクスは頭を振った。

レリアが自分を好きだと気づいたあと、カーリクスは深く悩んだ。

『俺もあいつを好きになれるだろうか?』という悩みだった。

いくら考えても答えが出ず、確かめに行ったのだ。

一度も同じ性別の男をそういう風に考えたことがなく、混乱した。

女性と付き合ったことはなかったが、自分は異性愛者だと思いながら生きてきた。

だから試してみることにした。

自分の意思でキスをして違和感を感じたら告白を断り、そうでなければ告白を受けようと考えたのだ。

反応は予想よりも爆発的だった。

自分の体から現れる反応のことだ。

全身の感覚が一つ一つ弾けるような感じだった。

胸の奥が火山のように煮えたぎるように熱くなった。

まるで他人の心臓をそのまま飲み込んだかのように心臓が大きく跳ねた。

「やば…ちょっと、これからどうすれば?」

体が反応しないと思っていたのに。

ところが自分の体が出した答えは「男でも大丈夫」だった。

男相手にも体が反応するなんて!

『俺って元々そういうタイプだったのか?そんなはずないのに…!!!』

じゃあ、他の男でも大丈夫ってこと?

それとも、レリアじゃない他の男とキスすることを想像した瞬間に中がむず痒くなった。

ということは――男全般に反応するのではなく、レリアにだけ反応するということだった。

『愛に国境がないって言うけど…性別も関係ないのか?』

これまで自分が抱いていた常識を覆されるような出来事に、強い戸惑いを感じていた。

カーリクスはぼんやりと虚空を見つめた。

さっきレリアとキスした感触が蘇る。

身体中の筋肉がピンと緊張した。

レリアの唇は思ったよりも柔らかくて、温かくて、いい香りがした。

一日中ずっとキスしていてもいいとさえ思えるほどだった。

いや、それよりももっと長い時間でも構わないと思えるほどだった。

カーリクスはまるで新しい世界を発見したかのように目を見開いた。

少し嬉しくもあった。

『……告白、受けてもいいかもな。』

なぜか幸運だったような気がした。

カーリクスは赤くなった顔を冷ますように額に大きな手を当てた。

 



 

『何かがとても大きく間違っている気がする。』

目を覚ましたロミオは、なぜかムズムズするような気持ちで体を起こした。

身支度を整えた後、何となく心配になって、グリピスとオスカーを確認しに行った。

『あいつら…。あのボロボロの傷をそのままレリアに押しつけに行ったんじゃないだろうな?!』

当分の間、あの二人がレリアの前に姿を現さないようにしようとしたのに…!

幸いにも、オスカーとグリピスはレリアを訪ねた様子はなかった。

顔の傷も手当てされておらず、そのままだった。約束を守ったようだった。

何の問題もなかった。

『でも、なんでこんなにムズムズするんだ…?』

ロミオはため息をつきながら、険しい眉間にしわを寄せた。

 



 

「…どうしよう。」

レリアは額を押さえ、ベッドに倒れ込んだ。

ひとつの問題を抱えて長く悩む暇もなく、次々と新しい問題が起こる気分だった。

煩わしかった。

他の問題なら順番に解決すればいいけれど……カーリクスの件は少し違っていた。

ただ目をそらせば済むと思っていたのに。

カーリクスがそんな誤解をするなんて……。

「私がこっそりキスしたのを聞いて、そう思ったのかな?」

誰を責めることもできなかった。

すべて自分のせいだった。

「これ、どう説明すればいいの……」

胸に重い石がのしかかったようだった。

その時ふと、さっきカーリクスとキスを交わした感覚がよみがえった。

なんだか妙な気分だった。

まるで落ちたプリンが口にくっついたような感覚だ。

幼なじみとあんなことをするなんて……うう。

レリアはその出来事を忘れるために何度も首を振った。

『とりあえず忘れよう。カーリクスにはあとでちゃんと説明すればいいし……』

まず大事なのは……。

体を起こしてから、レシピ作成画面を開いた。

【不滅の視力回復薬】

– 必要な材料リスト

・愛のキスの確定(1/1)

ミッション完了のメッセージは見たものの、実際に目でアイテムができたのを確認すると、気持ちが落ち着いた。

レリアはためらうことなくすぐに制作ボタンを押してアイテムを作った。

【『不滅の視力回復薬』製作完了! ✧٩(ˊωˋ*)و✧】

【特別レシピ〜:不滅の視力回復薬】

※神の『許し』によって作られた秘薬!高度な視力を得ることができる秘薬です。目の前が真っ暗な人には特効薬!

【現在クリアできていない特殊レシピは〈3〉個です。(*Ő௰Ő)و✧ 】

大規模アップデートが行われ、一部のレシピが整理されたようだった。

それはひとまず後で確認することにして……

レリアはアイテムインベントリにある「不滅の視力回復薬」を確認した。

所持数は1個だった。

祖母の病を治すために作った薬とは違い、1つしか生成されず、材料の「愛のキスの確定」は再び0個になった。

『カーリクスに薬を渡さないといけないけど……』

問題は、カーリクスに会いに行くのがちょっと気まずいということだ。

しかし、他の人に薬を代わりに渡してくれと言うわけにもいかない。

もし薬がこぼれたり壊れたりしたら……?

『またキスしなきゃいけないじゃない…!』

それは嫌だった。

どうにかしてでも、この薬をちゃんと飲んだところまで自分の目で確認してこそ安心できる。

簡単には手放せないというのが問題だった。

 



 

 

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