こんにちは、ピッコです。
「政略結婚なのにどうして執着するのですか?」を紹介させていただきます。
今回は52話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
52話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 真夜中の事件
「本当に大丈夫かな?」
「良くないことは他に何かありますか?」
「家族を憎むんだって。だから言うんだよ」
「父にとって、私はまだ役に立つチェスです。害を及ぼそうとはしません」
そのチェスの駒が心を変えて自分を裏切ったのではないか、いろいろなテストをすることはできるが。
しかし、ナディアはあえてグレンの心配に重みを加えたくなかった。
「それならいいんだけど・・・」
「心配しないで帰ってください。大したことはないと思います。あまりにも私と長く会話をする姿を見せれば、むしろ疑われますよ」
客を見送るためにバラジット侯爵が玄関まで出ていた。
ナディアの背中後ろの数歩離れたところに立っているという意味だ。
グレンはうめき声を上げ、一歩後退せざるを得なかった。
「明日迎えに来る」
「私の心配はしないでください」
ためらっていたグレンが搭乗すると、侯爵家の騎士たちが護衛する馬車が目的地に向かって動き始めた。
ナディアは馬車がかなり遠ざかるまで手を振り、振り向いた。
玄関の入り口には父親がひどく退屈そうな顔で彼女を眺めていた。
「そう、お別れの挨拶は終わったのか?長いね。ついて来い」
彼はそう言って、すぐに向きを変えて執務室に向かう。
正確に言うと執務室に付いている書斎へ。
そこはナディアが父親に取引を提案した場所だった。
彼女は父親の向かいに座る。
「私が君をなぜ呼んだのかは知っているだろう」
「お父さんが何をおっしゃるか分かります。しかし、検閲なしで手紙を父に送ることが不可能ですが、どうすればいいですか?あの男が思ったより徹底したせいで・・・」
「そうなの?それにしてはかなり仲がよく見えたよ」
始まりか?
ナディアは思わず唾を飲み込んだ。
「結婚のために北部へ向かう時には、あの男はあなたを快く思っていないのが明らかだった。ところが、最近見るとかなり仲の良い夫婦みたいだね」
「・・・」
バラジット公爵はもともと非常に疑い深い人だ。
そのような慢性的な疑心病は、娘のナディアにも例外ではない。
(もし私を完全に信じていたら銃器がぼやけているのではないかと疑ってみなければならないだろう)
ナディアは父親の性格をよく知っていた。
彼の疑い深い性格はもちろん、好きな人間像がどんな種類なのかもまた。
彼女はむしろ顎の先を少し持ち上げながら堂々と話した。
「当然仲が良さそうに見えるでしょう。私が彼の歓心を買いましたから」
「え?」
「父は、私がウィンターフェル侯爵と仲が良さそうだという理由で、私を叱ってはいけません。むしろその反対の場合、私のせいにしなければなりません。1年という時間の間、一体何をして男の歓心さえ買えないんですか」
「・・・面白いことを言うんだね」
公爵が首をかしげた。
まるでもう少し言ってみろというように。
「考えてみてください、お父さん。四方が敵の女が北部で何ができますか?ウィンターフェル家の弱点を突き止めるためにも、私は彼らの間に溶け込む必要がありました。それで彼らの味方のふりをしたのです」
「味方のふりをして歓心を買うためには、彼らに利盆を提示しなけれはならなかっただろう。何を渡したんだい?」
「ハーブで儲けたお金をとても快く出してあげながら、それが本来の私の計略であるかのように演じました。元々の計画とは少しズレたけど・・・あの状況では最善の手だったんですよ。そのおかげで私は今、主要家臣たちの信頼を得ていてです。私の判断が間違っていると思いますか?」
「・・・」
公爵は何の返事もしなかった。
良い兆候だ。
ナディアの言葉がある程度説得力があると思うという意味だったからだ。
彼はしばらくナディアを見つめ、突然質問をした。
「では、バロン城が陥落したことについては何か知っているか?」
「それは・・・」
ナディアはしばらく立ち止まった。
まさかウィンターフェルが領地戦で勝利したことまで自分と関係があるのではないかと疑うとは。
(まさか私がバロン城の弱点に対する文書を盗んだと疑っているのか・・・)
「私はその件についてはよく知りません。最初から作戦会議に参加することもありませんでした。当たり前じゃないですか。お父さんなら、亡くなったお母さんを戦場の会議に出席させますか?家臣たちがその格好をそのまま放っておきますか?」
「ふむ・・・」
公爵は鼻声で娘に目を通す。
おのずと唾がごくりと落ちる。
「どうして・・・そうなんですか?私が知らない他の問題でもあるのですか?」
「いや、違う。ウィンターフェル侯爵がどんな手品をして先代の宿願を果たしたのか、その隠された裏事情が気になるからだ。知らなければいい」
そして、一人で考え込んでいるかのように書斎の片隅を凝視する。
沈黙が長引いた。
テーブルの下に隠された彼女の手がドレスの裾を強く握った。
(本当に真剣に私を疑っているの?)
いや、それは私が回帰したから可能なことだった。
(平凡な貴族の令嬢の能力を過大評価しすぎじゃない?)
彼が再び口を開いたのは、ナディアの背中に冷や汗が出る頃だった。
彼がまた娘と向き合う。
「そう、君が彼らの信頼を得るために犠牲にしたものがあるなら、逆に得たものもあるだろう。さあ、一度聞いてみようか」
父との会話を終えて出てくると、いつの間にか空が暗くなっていた。
もう真夜中だ。
「何日も夜を明かしたようだね。。。」
父の誘導尋問に移るのではないか数時間ずっと神経を尖らせていたら、数日間徹夜したような疲れが押し寄せてきた。
その上、相手が信じられる偽りの情報を流すということは大変なことだ。
前後が合わなければならないから。
領地業務で数日間こき使われる時も、これほど疲れていたことはないのに。
ナディアがぼろぼろになった体を率いて3階を離れていた時だった。
「ああ、びっくりした!」
角を曲がった途端、出くわした人の姿に彼女はびっくりしてしまった。
危うくぶつかるところだった。
「ここで何をしてるの?」
「通りすがりだっただけよ。気にしないで」
角の向こうに立っていたのはほかならぬカレインだった。
通り過ぎるよりは立っていたようだが、ナディアはあえてそれを指摘しなかった。
言葉を混ぜるのも嫌で、そのまま通り過ぎるだけ。
しかし、そんな彼女をカレインの声が捕まえた。
「気にしないで」という言葉が色あせた瞬間だ。
「お父さんと何の話をしたの?」
「え?」
「夕食を済ませて入ったばかりじゃないか。まさかそこで昼寝はしなかっただろうし。かなり長い間話しているようだけど」
そう言う声には、隠すことのできない嫉妬心が感じられた。
ナディアは失笑に飲み込まねばならなかった。
「あなた」は変わってないんだ。
書斎の中でどんな会話をしたのか見当がつくだろうか?
親子で交わすような温かい会話は一言もなかった。
半分が追及であり、残りの半分は情報を伝逹してもらうためだった。
それなのに、嫉妬するなんて。
しかし、彼女は妹の錯覚をあえて訂正しないことにした。
「あなたにいちいち説明してあげたい考えはないわ」
「・・・」
すると、自分を睨む妹の目つきがさらに強烈になる。
ナディアは彼女を無視して後ずさりした。
背後から厳しい覗線とともに陰惨な声が流れてきた。
「あなた、後悔するよ」
「ああ、そう」
後悔するなんて。
前世と現世を含めて百回は聞いたことのある言葉だろう。
鼻で笑ったナディアが向かったところは、今日ー晩泊まる寝室だった。
案内された部屋に入ると、寝具を整理していた下女の後ろ姿が見えた。
彼女はドアが開く音に後ろを向く。
「ああ、ナディアお嬢さん。いらっしゃいましたか?私は今日臨時でお嬢さんをお迎えするジェリーと申します。一晩中必要なものがありましたら、私を呼んでください。
初対面の顔だ。
ナディアが結婚した後に入ってきた新入のようだった。
「洗顔は一人でするわ。その間、冷たい水を一杯だけ持ってきてくれる?」
「はい、もちろんです。少々お待ちください、洗面水は温めておきました」
ナディアは簡単に洗顔して着替えるためにクローゼットのドアを開ける
数枚の部屋着とパジャマがハンガーにかかっている。
ところが問題はパジャマのようなものではなかった。
「・・・?」
長いワンピースのパジャマのスカートの裾の下に真っ黒な何かが飛び出ている。
ナディアはしばらくの間、それをぼんやりと見つめなければならなかった。
真っ黒なトカゲのしっぽ、そしてレースの下に隠された胴。
これは・・・どこかで経験したことがあるんだけど?
「まさか・・・ノア?」
「キルク」
まさかが人を捕まえるというのに本当だった。
彼女は思わず大声を出してしまった。
「ここまでついてきてどうするの!」
「キイ・・・」
龍がかわいそうな表情をして見せたが、笑って見過ごす時ではなかった。
ここはウィンターフェルのタウンハウスではなく、公爵家の真ん中なのだ。
ナディアはノアをクローゼットから引きずり出す質問をぶちまけた。
「なんでここに来たの?まさかグレンが追い出した?いや、どうやって追いかけてきたの?馬車に乗ったの?私がこの部屋に来るってどうして分かったの?」
「キッ・・・」
「君を見た人はいないだろう?確かに、ないから今まで静かなんだろうね・・・」
ところが、その時だった。
ガチャ。
「・・・」
「お嬢さん・・・あら、そこで何をやってるんですか?」
ドアが開く瞬間、ナディアは急いでパジャマの裾でノアを隠すことに成功した。
ぎこちない動きで後ろを振り向くと、コップを持ったジェリーが怪謗な表情でこちらを眺めている。
「あ、着替えようと思って。恥ずかしいから、水だけ置いて早く出てくれる?」
「はい?ああ、はい。お嬢さん。良い夜をお過ごしください」
服の市販に慣れている貴族の令嬢が着替える姿を見せるのが恥ずかしいとは。
簡単には理解できない言葉だったが、ジェリーは文句を言わずに部屋を出る。
ドアが再び閉まると、ナディアは安堵のため息をつく。
「バ、バレるかと思ったよ」
ノアの姿がばれたら、色々な面で疲れることが起きるのは明らかだ。
ナディアは自分を見ているノアを持ち上げて目を見開いた。
どうやら今この瞬間だけはグレンの養育法が正しいということを認めざるを得なかった。
「ずっと言うことを聞かない?ずっとこうすると、あなただけ荷車に乗せて一人で領地に送り返すことができるわよ」
「キーイング・・・」
「グレンは一体どうやってあなたがここにいるの?いや、それよりここまではどうやって隠れて来たの?誰にもばれなかったの?あなた本当に人なんじゃないの?」
「キン・・・」
「そんな目で見てもしょうがない。今度は私も本当に怒ったから」
「キィン・・・」
「・・・」
「キイーン・・・」
「愛嬌で解決しようと思わないで」
しかし哀れな表情と泣き声の前で、ナディアは結局崩れてしまった。
「とにかく・・・どうせこうなったから今日は私の部屋に隠してあげる。代わりにおやつ禁止期間が増えることを知ってね」
「キルッ!」
再び元気を取り戻したノアが元気な泣き声を出して抱かれる。
何はともあれ憎めないやつだった。
彼女は愛嬌たっぷりの龍を抱きしめたままベッドに向かう。
幸いなことに、ベッドは小さな竜1頭と一緒に寝てもいいほど広かった。
「壁の方で寝て。さっきのように人が急に入ってくるとバレるかもしれないから」
「キルッ!!」
「そして朝、下女たちが入ってくるとベッドの下に隠れてね」
この子をどこに隠して家に帰ったんだい?
ナディアはノアが入るようなカバンがあるか悩みながら布団に入った。
とりあえず父親の尋問は乗り切ったようですね。
ノアは本当にどうやって入ってきたのでしょうか?
このままトラブルもなく終わる?