こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は125話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
125話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 一瞬の躊躇い
後園の人間の叫び声を聞いて、ニックスは足を止めるしかなかった。
彼らは一様に自分を探している。
遠くから伝わる鮮やかな悪意に呆れるほどだ。
あそこに行っても助けを受けるどころか、むしろ自分に加えられる危険が増加するだけだろう。
ふと応接室の中でロクサナが言った言葉が脳裏を掠めた。
一体どうやったのか分からないが、これが彼女の仕業だということは確信できそうだ。
ノエルとダンテも向こうに足止めされているようだ。
愚かな人形たちも後園者を防ぐために総動員されていることは明らか。
そうでなければ、ここまで気配がないことは異常だろう。
つまり、ニックス自身が他の助けなしに自力であの女から逃げないといけないという意味だ。
「このままだとお前の立場が苦しくなるんじゃないのか?最悪の場合、ペデリアンまで被害を受けるかもしれないが?」
「それはあなたの心配することではないわ」
頭を働かせてずる賢く囁いたが、ロクサナの顔には少しの陰りも見えない。
「境遇をもっとしっかり直視しなければならないのは、私よりもあなただと思うのだけど?」
相次いで視界に入った冷笑に、ニックスは表情を固める。
「公式的にあなたは今日、ベルティウムの人々の手で死んだことになるのだから」
その瞬間、ニックスはロクサナがこのように広域的に仕事をした目的が何かを明確に悟った。
「もしかして、私を殺した後、後園者たちに容疑をかぶせるつもりなのか?」
薄氷を張ったように厳しい赤い目を見て、ニックスは自分の考えが正しいことを確信する。
その瞬間、背筋に鳥肌が立つ。
「ところで、窮地に追い込まれたネズミのように騒いでいるのを見ると、他の人形たちと違って感情はあるようね?」
その瞬間、ニックスは本能的にその場を離れた。
バッ!
しかし、すぐに追いついたロクサナが躊躇なく彼を攻撃する。
彼女の手元にはニックスが所持していた短刀が。
さっきテラスを通じて外に出る時、ニックスが彼女を引き離すために投げつけたのを持ってきたのだ。
鋭い刃に触れたニックスの金色の髪が一部切られる。
まるで舞踏会場で踊るような優雅な動き。
なびく花びらの中に映る二人の姿が状況に合わず美しく見え、おそらく誰かが目撃していたら感嘆の声をあげていたかもしれない。
しかし、軽く前に踏み出した足取りの先では必ず赤い血が飛ぶ。
慈悲なく動いた手が鋭い軌跡を描きながら動くたびに肉が裂けて血が流れる。
ニックスもやられてばかりではいない。
しかし、表面に残った血痕を除いてロクサナの体にできた傷跡はすぐに消えた。
ニックスは知らなかったが、彼女の体は自動的に回復している。
一方、ニックスは傷だらけだ。
しかし、致命傷とも言える傷を何箇所も負っていたにもかかわらず、彼は粘り強く生きていた。
しかし、限界は確実に存在したのか、ついにニックスが雪のように積もった花の山の上に倒れた。
ロクサナの傷が着実に回復しているのに対し、ニックスはますます大きな負傷を負っていたのだから、当然の結果だろう。
「この糞女・・・!」
ニックスは半ば自暴自棄になって気を揉んだ。
ここまで大きな負傷を負ったのは初めてだった。
状況は本当に乞食のようだったが、それでもまだ彼は諦めていない。
息さえしていれば、よほどのことはノエルが直してくれるはずだから。
それでも・・・。
「どう?祈るほど痛い?」
全く知らない人形とは違って、ニックスは苦痛を感じていた。
この肉体の邪魔をする短所の一つ。
ロクサナが近づいてきて血まみれのニックスを見下ろす。
ざわめく音がだんだん近づいていた。
「お前の目的はこの体を完全に止めることだろ?」
震えながら血まみれの咳をしたニックスが話す。
「それなら心臓を壊さなければならない。私の魂を掴んでいるのは、そこに刻まれた呪術なのだから」
ニックスの言葉通り、他の致命傷は彼に決定的な影響を及ぼさないことは明らかだ。
肉体の最も弱い急所である心臓や脳を攻撃するのが正しい。
「だけど出来る?元々、この体の主人もそうやって死んだように」
ニックスは血まみれの唇を震わせ、ロクサナを嘲笑った。
「本当に可哀想な男だ。こんなに血も涙もない妹に二度目の死を捧げるなんてね」
ニックスの上に光と花が入り混じって落ちていく。
(やっぱり、さっき右目を抜くべきだったわ)
ロクサナは少し後悔した。
異質なマゼンタの瞳が消えたニックスは、彼の姿が完全な時よりもアシルを思い出させたから。
元々はアシルの青い瞳を除去するつもりだったが、最後の瞬間、ニックスが反射的に頭を捻って照準が外れたのだ。
それでも煩わしい能力が無くなったから悪くない収穫だと思ったのに・・・。
だが、今彼女の心がどうであれ、ベルティウムを去る前に、目の前にいる人形の最後の息を切らなければらない。
ロクサナは無表情のまま素早く手を動かした。
浅い息を吐き出したニックスの唇が小さくなった瞬間。
「ロクサナ」
微弱な囁きが細風に混じって耳に滲む瞬間、ロクサナの手が止まる、
それは一瞬の躊躇い。
その隙にニックスの手が迫る。
しかし、その手がロクサナに届くことはなかった。
「その汚い手をどこに伸ばすつもりだ?」
ニックスの手から血が飛ぶと同時に、低い音声が耳元を鳴らす。
その直後、慣れた手がロクサナの体を掴んで引っ張った。
反射的に顔を上げると、そこには懐かしかった人の顔が。
「・・・カシス」
躊躇なくニックスを攻撃していたロクサナですが、彼女も葛藤していたのですね・・・。
それでもニックスを殺そうとした時にカシスが現れるとはロクサナも予想外だったのではないでしょうか?
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