ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【257話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は257をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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257話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • もう一つの夢と死の始まり③

「カシス・ぺデリアン?」

グリゼルダは思いがけない訪問者を見て目を疑った。

「ここはどうやって知ったの?」

カシスはグリゼルダを通り過ぎて室内に入る。

「情報収集に長けているのはアグリチェだけではない」

こぽすように吐き出したカシスの言葉を聞いて、グリゼルダはなぜか自尊心が傷ついて眉間にしわを寄せた。

最近はニックスの仕事に集中するため、しばらくの間、周りの仕事を疎かにしていたしたためだ。

カシス・ペデリアンに隠居地を見つけられ、甚だしくはドアの前まで堂々と訪ねてくる間、気配すら感じないとは。

「ロクサナはいないけど」

もしかしてロクサナは知ってた?

もしそうなら、事前に耳打ちでもしてくれるだろう、ずるいという気がした。

「知っている」

グリゼルダの言葉にカシスは短く答える。

次の瞬間、彼女は彼がここに誰に会いに来たのか気づいた。

「まさか人形を処理しに来たの?」

カシスの視線が呪術の刻まれた扉に触れる。

「じゃあ、私は止めるしかないんだけど」

「処理をしに来たんじゃない」

カシスはそう言った後、ドアのあるところに足を運び始めた。

グリゼルダはしばらく悩んだが、結局彼を止めなかった。

 



 

カシスの手がドアノブを回して押した。

部屋のドアを開けると、隅っこに布団を適当にかぶって体を丸めている人が見えた。

ドアが開く音に彼はぼそぼそと首をかしげる。

カシスの顔は少しこわばった。

デオン・アグリチェで感じたより、ひどい死香が部屋の中に息が詰まるほど濃度が濃く敷かれていたのだ。

「あなたは・・・カシス・ぺデリアン?」

ニックスも訪問客の正体を確認し、ぎょっとして上体を起こす。

突然の動きに布団が流れ落ち、ニックスの顔が外に完全に現れた。

そして、彼はカシスの覗線を感じ、すぐに再び手を動かして布団をかぶる。

しかし、カシスはすでにニックスの顔を見た後。

どうしてもこのようなことまでは予想できなかったため、カシスとしても簡単に言う言葉を
見つけられないしかなかった。

やがて彼の歩みがニックスに移る。

「近寄らないで」

すると、ニックスがさらに隅っこに身を沈め、激しく一喝した。

その姿は、まるで負傷を負って隠れてうなる野獣のようだ。

「危害を加えるために来たのではないから、そんなに警告する必要はない」

それでカシスもこっそり眉間を縮め、さっきグリゼルダに言ったのと同じことを繰り返してしまった。

ニックスもカシスの言葉が本気だということを感じたようだ。

布団の中で静かにカシスを見つめる視線が感じられる。

カシスは再びニックスに近づいた。

それから手を伸ばして、彼の顔を覆っている布団を取り除く。

やはりニックスの外見はカシスが覚えていたのとは違った。

15歳の少年は今や20歳くらいの青年になっている。

しかし、カシスの目を引いたのは、それ以外の部分。

布団の外に現れたニックスの顔と手などは、ところどころ亀裂が入って壊れている状態だった。

何よりも、彼からはひどい死の気運が流れている。

ひざを曲げて体を低くしたカシスの手が再び前に動いた。

手と手が触れ合った瞬間、カシスを眺めていたニックスが尋ねる。

「私を助けてくれるの?」

「・・・」

カシスは答えなかった。

「どうして?あなたは私を殺したがっていたんだろう?」

触れ合った手に沿って治癒の気運が流れ込む。

しかし、それは前回と違ってニックスの中に届かず、そのまま宙に.浮いてしまった。

カシスの顔がこわばった。

それをじっと見ていたニックスが手を後ろに引き抜く。

「意味がないみたいだね」

実際、ニックスは自分の調子がどうなのか最もよく知っていた。

彼の体は今や回復が不可能なほどまで壊れている。

そもそも死体だったから当然とも言えることだ。

死んでいた肉体がなぜ今さら再び成長し始めたのかは知らなかったが、そうしながら彼の体は急速に崩壊しつつあった。

 



 

「・・・ノエル・ベルティウムなら」

しばらく黙っていたカシスが重く閉じられていた唇を再び離した。

「直せるかも」

「できない」

しかし、ニックスは彼の言葉が終わる前に断った。

ニックスは顔にこもる視線を感じながら両手で目を覆う。

間もなく、ニックスの口から皮肉な笑い声が聞こえてきた。

彼は純粋に今の状況がおかしくて笑っていた。

ただ今、自分が置かれている現実自体があまりにもみっともなかったから。

むしろあの日、ノエルやデオン・アグリチェの手によって死ななければならなかったのか?

いや・・・。

そういえば、ずいぶん前にラントの手によって死んだことで終わらせるべきだったかもしれない。

このように人形として再び蘇ることなく。

あの時も、今もただ暮らしたくて。

ただ生きたくてあれほどひどくもがいたのだが。

今日、このようにカシス・ぺデリアンと顔を合わせている状況もおかしかったし、彼が自分を生かそうと努力しているのはさらにおかしかった。

実際、今まで彼らの間にあったことを考えると、今この状況が二人にとって非常にぎこちなく奇妙に感じられる。

明らかに、ニックスに対するカシスの態度が変わった理由は、ロクサナのためだろう。

彼女が自分の死を望んでいないから。

考えの輪が彼女に移った瞬間、ニックスは思わず唇をかみしめてしまった。

事実は彼もやはりまったく分からなかった。

アシルなのか、ニックスなのか、それとも両方なのか。

明らかな事実は、アシルの記憶が入り混じった自分は、もはや完全なニックスではないということ。

口クサナを見ると、そのような混乱して複雑な心が待っていたかのように沸き起こった。

耐えられないほど懐かしく、切なく、また悲しいこの感情は、もともとニックスが知らなかったものだ。

ロクサナはなぜデオン・アグリチェの手から自分を救ったのだろうか?

そのままあの時に死なせずに。

しかし、すぐにニックスは恥辱感を感じながら、自らに向かって悪口を言ってしまった。

なぜかというと、なぜだろうか。

自分がロクサナの前で「アシル」として行動したからだ。

ニックスは心の中で悪口を言いながら歯を食いしばる。

ちくしょう、ひょっとしたら罰を受けるかもしれない。

ニックスとして生きている間、あまりにも悪いことをしすぎて、今になってそれをブーメランのように返してもらうのだ。

ベルティウムにいたときでさえ、自分はロクサナに毒を飲ませ、それでも彼女を殺そうとした。

そのことを考えると、あまりにも苦しくておかしくなりそうだ。

それは確かにアシルの感情だった。

ニックスはロクサナの前で切実に知りたかった。

しかし、それだけ凄絶なほど・・・彼はロクサナの前で知られたくなかった。

馬鹿のように自分を捨てることも殺すこともなく、部屋に体の崩壊速度を遅らせる呪術まで刻み込んで自分の死を防いでいる彼女だからなおさらだ。

いつの間にかニックスは泣いていた。

「・・・私はニックスだよ」

どうせ自分はすぐ死ぬだろう。

「それなら・・・」

それなら今回は・・・。

「私は・・・」

必ずニックスとして死ななければならなかった。

自分の二度目の死が誰かの胸に染みることがないように。

これもやはり結局はアシルの心だ。

今やニックスは本当に自分が誰なのか分からなかった。

だが、今になってはそんなことなど、どちらでもかまわない。

「・・・そうだ」

カシスは涙を止めともなく流しながらすすり泣くニックスを見て、やがて静かに口ずさんだ。

「あなたはニックスだ」

だがなぜかその言葉は、ニックスには逆の意味に聞こえた。

先日、ロクサナが彼の前でささやいた言葉と同様に。

もちろん、それもまた単純な彼の願いが呼んだ錯覚であるだけかも知れないが。

完全なアシルでも、完全なニックスでもない男は、それでも悲しみと喜びを同時に感じながら泣いた。

そんな自分が依然としてみっともないと思われていたが、今はそれもやはりどうかと思いながら。

外にはちょうど彼の泣き声を聞かせたくない人もいなかったので、久しぶりにドアの隙間から音が漏れる心配をせずに思う存分泣くことができた。

そしてついに彼は決めた。

自分の最後を。

今回は自分が望むやり方で終わらせよう。

 



 

カシスの力でもニックスは治せないようです。

ニックスが選んだ自分の最後とは?

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