ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【55話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は55をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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55話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 残りの時間を私に

「君の母親が邸宅を抜け出す姿を、イシドールが確認したそうだ」

相変わらず私を見つめながら、カシスはそう付け加えた。

その言葉に、私はゆっくりと視線を落とす。

「そう・・・」

「他は?」

今度はカシスが私に尋ねた。

「気にならない?」

黙ったまま、彼を見つめる。

焚き火を挟んだまま、私たちはしばらく黙って視線を合わせた。

「全部、君の望み通りになったな」

「そうね・・・」

「あまり嬉しくなさそうだな」

「あなたはどう?」

自分で考えても、かなり無味乾燥な声が自分の口から漏れた。

「復讐できて嬉しい?アグリチェが崩壊した姿を見て、どう思った?」

清々しい風が襟足を撫でる。

日が暮れて気温が下がったせいか、さっきより頬に当たる空気が冷たかった。

体温が下がるけれど、私は寒さを感じない人のように振る舞う。

それはカシスも同じだった。

「そうだね」

一度、目を長く閉じて開けたカシスが、さっきより遅い口調で話す。

「ただやるべきことを終えただけで、期待以上の感情は生まれないな」

 



 

彼の話を聞くと、自分も同じだという気がした。

「私も同じよ」

「あなたが私に似ている?」

しかし、その瞬間カシスの顔に冷たい笑みが浮かんだ。

焚き火の炎を、そのまま飲み込んだような濃い黄金色の瞳が、私を突き通すように見つめていた。

「あなたの感情がどんな表情か、自分では分かっていないようだね」

カシスは、突然その場から立ち上がった。

数歩も進んでいないのに、彼との距離があっという間に縮まる。

彼の足に蹴られた食器が床に転がった。

カシスは、プレッシャーを感じるほど身を低くして私に近寄る。

近くで見る彼の顔は氷のように冷たかった。

私を見つめる瞳も、私が初めて見る種類の寒気を帯びていた。

「お前、あの日、死ぬつもりだったのか?」

低い囁きに、私はじっと眼前の人を見つめる。

陰の薄い金色の瞳が私を一口で飲み込んでしまいそうだった。

「・・・何言ってるの?どうして私が?」

小さな波紋を隠して、カシスに落ち着いて聞き返す。

私を正面から見つめるカシスのが、私の中までくまなく暴くような感じだった。

「あなたをここに連れてこなかったら、どうするつもりだった?」

「出かけたでしょうね」

「どこへ?」

「どこへでも。アグリチェじゃない場所へ」

「あの日、私があなたを見つけたとき、あなたがどんな表情をしていたか知ってる?」

向かい合った雪がさらに低く沈んでいく。

「あの時のあなたは、まるで死ぬ場所を求めて旅立とうとする人のようだった」

その瞬間、遥かな深淵の中に沈んでいた記憶が水面に上昇した。

『どうして・・・』

『姉さん、一人でどこへ行こうとしているの?』

『姉さん・・・、僕も捨てるの?』

あの時に見たジェレミーの切ない顔が、私を追いかけた哀れな目つきが、棘のように私の中に焼き付けられて、心を痛めた。

 



 

「・・・カシス、あなたなら分かると思うけど」

しばらくして、私の口から、これまで誰にも話さなかった事実が吐き出された。

「どうせ私は長く生きられない」

私の余生はそう長くない。

3年前、カシスが私に言った言葉通りだった。

これからどれくらい生きられるか正確に可能ではないが、長い目で見ても1年足らず。

体を酷使したのだから、当然といえば当然の結果。

何のためにそんなに骨を折ってきたのかを考えると、虚しくもあり、悔しくもある。

私が何をしようとも、小説と同じように、どうせ短命に値する運命だったから。

しかし、そんな気持ちも最初だけだった。

じっくり考えてみると、これといった努力をして、この人生をもっと長く続けたいという願望は感じなかったのだ。

「もう十分だって気がしたわ。多分どこで息が切れても、私の遺骸はどこにも残らないでしょう。私が死ぬ前に、毒蝶が最後の血の一滴まで惜しみなく食べてしまうでしょうから。だから___」

「だからそうやって、何の欲も未練もなく死を待ちながら生きると?」

カシスの目がヒリヒリするほど輝く。

そしてある瞬間、彼は唇の端を引き上げて微かな笑みを浮かべた。

「どうせ捨てるつもりなら、私が貰ってもいいだろう」

その後に続いた言葉の意味を、私はすぐに気がつかなかった。

「あなたの残りの時間を私にくれ」

向かい合った表情からは、一寸の躊躇いも感じられない。

「いずれにせよ、今後の目的地がどこでも構わないのなら、私のそばにいろ。あなたが死ぬまで」

その瞬間、頭の中がぼうっとする。

しかし、カシスは私が何か反応する機会さえ与えず、言葉を続けた。

「あなたは今すぐ死んでも何の事はないようだが、私はそうではないのだから」

「カシス・・・」

「だから、これからの残りのあなたの人生も、これからの時間も、そしてあなたの人生の最後の瞬間も、本当に無価値だと思ったら・・・」

耳元に低い囁きが漏れると同時に、熱さが私の手を覆う。

カシスが私の手の甲に唇をつけたのだ。

「私が全てありがたく頂こう」

手の上に舞い降りた烙印のような口づけと、近くに横たわる視線は、すべて火がつくように熱く感じられた。

頭上で星の群れが恍惚と輝いた夜。

そうして私は、私の人生の残りの時間をカシスに奪われた。

 



 

完全にプロポーズですよね!

カシスの力で、ロクサナの寿命が延びる可能性はあるのでしょうか?

それ以前に、ロクサナ自身が生きたいと思えるようになってほしいです!

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