ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【96話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は96をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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96話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 熱い烙印

数日後、グリセルダからの連絡が。

彼女が送ってくれた手紙には私が欲しがっていた情報が入っていた。

もしかすると、ノエル・ベルティウムが私に送ったのは母親の髪の毛で、また彼が母親を口実に私を脅迫したことが事実なら、何があってもこのことを後悔させてしまうだろう。

冷めた心を抱いて、グリセルダから届いた手紙を開けてみる。

その中には誰かの名前一つだけが書かれていた。

「・・・!」

自分が今何を見たのか分からない。

目を疑って紙に書かれた名前を確認したが、それが変わることはなかった。

一瞬息をするのも忘れてしまう。

急に体内からぐらぐらする熱が毒のように立ち上がった。

周囲の騒音が一気に静まる。

目の前の黒い文字が、白い紙の上で私を嘲笑うように挑発していた。

あらゆる懸念が嵐のように頭の中で浮上する。

それらは私の体内を掻き回して引っ掻きまくっていた。

しばらく経ってから私は息を深く吸い込んだ。

そして、すぐにそれをゆっくり吐き出し、騒がしかった心を徐々に落ち着かせる。

グリセルダが送ってくれた手紙は、既に私の手の中でぐしゃぐしゃに。

霜焼けのように胸がヒリヒリする。

ノエル・ベルティウム。

確認のためにも、私は彼に直接会わなければならない。

 



 

「行くの?」

カシスがペデリアンを去る日。

「行ってくるよ」

彼が別館を出る前に、私たちは短い挨拶を交わす。

「カシス」

私はカシスをじっと見つめながら彼の名前を呼ぶ。

すると、カシスが続く言葉を待つかのように私を静かに見つめた。

「あなたの言葉のように、あの日、私を見つけた人がもしも他の人だったとしても、私はついて行ったかもしれないわ」

ある夜に、カシスが私に言った言葉に対す返事だ。

「けれど、あなたじゃなかったら」

カシスは私に答えを求めていなかったが、私は彼が去る前に言いたかった。

「あの時死なずに今生きていて良かったと、思うことはなかったわ」

その瞬間、カシスの目つきが変わる。

浅はかな波紋が広がる金色の瞳が、ただその中に私だけを盛り込んでいる。

「だから、結局は私もあなたじゃなければ嫌だったってこと」

私はカシスの顔を見ていて、ゆっくりと瞼を下げた。

「私もただ言っておきたかっただけよ」

そして、何気ない口調で呟く。

まるで今私が告げた言葉に何の意味もないというように。

その後、再び彼に視線を合わせてニッコリ笑った。

「じゃ、行ってらっしゃい」

カシスは玄関脇に立って微動だにせず私を凝視する。

「ロクサナ」

さっきの私のように、カシスが私の名前を呼ぶ。

「もしあの日、アグリチェで君を発見できなかったとしても、私はきっと君を見つけただろう」

確信のような断固たる口調の声が耳元に響いた。

私に向かっている彼の瞳もそれだけ真っ直ぐだ。

「これからも、もし君が私の目の前で消えたら、私は世の中の全てを探してでも君をまた探し出すよ」

私の前に近づいてきたカシスは、私を見下ろす。

「だから君は、何でも君の望み通りにしろ」

体がピッタリとくっつく。

カシスは私を抱きしめ、私の耳に唇を当てたまま小さく囁いた。

「私もそうするから」

まるで熱い烙印を押されているようだ。

暖かい温もりが全身を包む。

カシスが何を知ってこのような話をするのか、それとも先ほど私が言った言葉に対するもう一つの返事をしただけなのか分からなかった。

分からなかったけど・・・。

(そっか。私はもう本当にこの人じゃないとダメなんだ)

開いていた窓の小さな隙間に細い糸風が吹いてきたように、本当に突然そんな考えが私の胸に染み込んだ。

やがて私は腕を上げてカシスをギュッと抱きしめる。

当初から彼の元を去るつもりはなかったが、やっぱり私が戻ってこなければならない場所は、この人の側だった。

いつにも増して強く、そんな確信があった。

 



 

ペデリアンに来て以来、カシスがこのように席を外すのは今回が初めてだ。

私とこのように長く離れたのも同様に。

そのため、カシスは少し前からほぼ一日中くっついていながら、腫れ物のように活気を吹き込んでくれた。

そのおかげで、私の体調は最上の中で最上だ。

おそらく、このままなら少なくともカシスが戻ってくるまでは問題なく生活できることは明らかだった。

だからこそ、カシスも私を置いてペデリアンを離れることができたのだろう。

そうしてカシスが席を外して、約束した時間が近づいてきた。

私は別館を出る準備を終えて部屋を出る。

そんな私を見て、オリンが近づいてきた。

「散歩に出るのですか?」

「いいえ、今度は少し遠くまで出かけようと思って」

「遠くと仰いますと?」

「ベルティウム」

「・・・え?」

向き合った彼女の目が一瞬で丸くなる。

「招待されたのよ」

 



 

グリセルダからの手紙に書かれていた文字とは?

ベルティウムに一体何が待っているのでしょうか?

カシスとの会話は良いですね♪

ロクサナが彼の元を離れるつもりがなくて安心しました。

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