こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は103話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
103話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 3人の令嬢との社交会
家の外で馬車に乗って帰ろうとするマダム・ド・プランローズを見送るためにエレナも外に出た。
「もう一度お聞きします。公女殿下は、さっき話した令嬢たちと本当に社交会を開きたいのですか?」
「はい」
エレナの了承に、彼女は眉間にしわを寄せる。
エレナはリアブリックとの約束とは裏腹に、自分の交友関係を保つように頼んでいたのだ。
「重ねて申し上げますが、彼女たちは品行が正しい令嬢ではありません」
エレナは怒りに満ちた嘲笑を堪える。
誰が誰の行動を指摘しているのだろうか?
「泥水を経験してこそ、小川が清いと分かります。ご心配なく、取引の条件だったじゃないですか?」
「・・・分かりました」
「取引」という言葉が出るや否や、マダム・ド・プランローズは不満そうな表情で馬車に乗り込む。
「仲間同士で遊ぶ」という言葉がある。
エレナは思い当たる節をかき分けて、同じ仲間に入ってみるつもりだった。
社交会の日程は予定よりも早く決まる。
他ならぬ「マダム・ド・プランローズ」の呼びかけで、招待された貴族令嬢たちが積極的に参加の意思を示したから。
エレナが選んだ令嬢たちの社交界の評判はあまり良くない。
誰かは乱れていて、誰かは無知で、誰かは贅沢だった。
そんな彼女たちを屋敷に招待することは、マダム・ド・プランローズにとって屈辱以外の何者でもない。
「招待ありがとう、マダム」
「マダムからの招待だなんて、本当に死んでも思い残すことはないでしょう」
「家門の光栄とは、こういうものではないでしょうか?」
3人の令嬢は、ステラ、アリア、レア。
彼女たちはスカートの裾を持ち上げて挨拶する。
その粗悪な作法に、マダムは無意識に眉をひそめていた。
「実は3名様だけではなく特別なゲストをお一人お呼びしました。宜しければ、ご一緒の席にお招きしようと思うのですが?」
「大丈夫ですとも」
「マダムが招待された方なのですから、当然お招きしないと」
「それでは、お迎えしますね」
そしてドアが開く。
ソファから立ち上がった令嬢たちは、マダム・ド・プランローズが招いたゲストを見て驚愕する。
「公女殿下・・・」
ステラの口から彼女の身元が飛び出した。
生誕記念の宴会に参加したので、彼女はエレナの外見をハッキリと覚えている。
それと同時に、他の二人も目を丸くした。
「いらっしゃいませ、こちらにお座りください」
「ありがとう、マダム」
エレナはマダム・ド・プランローズの案内でソファの上座に着く。
まさかこの場にベロニカ公女が来るとは誰も予想できず、令嬢たちは戸惑いの表情を浮かべていた。
「私のことをご存知の令嬢もいらっしゃるようですが、紹介は自分の口でするのが礼儀です。ごきげんよう、ベロニカ・フォン・フリードリヒと申します」
しばらく呆然としていた令嬢たちも、我に返って自分自身を紹介する。
「ステラ・メディチです」
「アリア・ルイーゼと申します」
「レア・バーデンといいます」
「皆さんとお会いできて嬉しいわ。偶然、マダムに会いにきて、あなたたちのような御令嬢の方々を紹介されるなんて・・・。今日は本当に意味のある日だと思います」
エレナの憎らしい嘘に呆れたのか、マダム・ド・プランローズは唇をピクピクさせていた。
礼儀上、お茶を一杯飲んだ後、彼女はすぐに席を離れる。
マダム・ド・プランローズが席を離れると、部屋の中に気まずい沈黙が敷かれた。
貧しい家門の3人にとって、ベロニカ公女はとても難しい会話相手だから。
「紅茶やデザートはお好きですか?本当はマダムに差し上げようと思っていたのですが、令嬢たちと一緒に楽しもうと思って」
「「「はい、大好きです!」」」
「良かったわ」
エレナは連れてきたメイを呼んで、茶菓を準備するように命じる。
そして、クッキーやケーキ、マカロンなどが入った5段のデザートトレーが持ち込まれた。
令嬢たちは生まれて初めて見るスケールのデザートトレーに驚く。
そして、口いっぱいに広がる深い甘さに2度驚いたのだ。
口が楽しくなれば心も楽しくなるという。
デザートという共通の話題で会話をすると、気まずさも消えて、和気藹々とした雰囲気が続いた。
乱れたステラには自由恋愛の必要性をテーマに、贅沢なレアには新たにオープンした宝石店の情報を、学の浅いアリアには直感的なルックスの賞賛を。
エレナは話術を巧みに使い、令嬢たちの好感を得る。
そして、彼女たちの最新の共通の話題はマーメイドドレスについて。
この話はクリスティーナが聞くべきだっただろう。
次の話題は「L」について。
人の悪口を好んで話すアリアの発言を皮切りに、レアとステラも悪口を言い出した。
実体もない噂と根拠もなく貶していることだけを見ても、彼らの教養と人格がどの程度の水準なのかが分かる。
だからこそ、彼らを呼んだのだ。
「仲間同士で遊ぶ」という言葉のように、表に出ない貴族世界の密かな会合に詳しいから。
エレナが彼女たちに接近した理由は裏社会についてでしょうか?
前回、公爵邸宅の目の前で起きた出来事が関係しているのかもしれませんね。
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