こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は106話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
106話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 鷲の仮面
「はっはっはっ」
窓の外を見ていたエレナは顔を背ける。
距離があるにもかかわらず、熊の仮面をかぶった男性からの悪臭が流れたからだ。
(アヘンを使っている人の目ね)
酒に酔っているのは明らかに違い、快楽で興奮しているように見える。
「俺を探してたんだって?ふふ」
「探す?」
エレナは熊の仮面の男をアヘンの中間販売者と勘違いした。
「あなたですか?天上の粉を扱っている方は」
「え?ああ、これ?」
男はしどろもどろに話しながら絹の袋を取り出して開けてみせた。
その中に入っているものを見て、エレナの表情が強ばる。
「アヘン!」
男はニヤリと笑って、大きな体を前面に押しかけてきた。
「ここじゃなくて、上に行って楽しんだらどうだ?」
「何を楽しむの?」
エレナは何か不思議な感じがして、すぐに身を引いた。
「・・・あなたは誰?それは本当に天上の粉?」
「もちろん。ここにあるじゃないか」
男は絹の袋を揺らしながらニヤニヤ笑う。
(この男は販売者じゃない)
あんな不穏な精神状態で密かな取引をすること自体が変だった。
これ以上言葉を交える理由がなくなり、エレナの視線が冷たくなる。
「どいてちょうだい」
「そうだね。一緒にどこうか。あの隅へ、うふふ」
男は何を想像しているのか、鼻息が荒い。
自分の言葉の通じない相手であることに気づいたので、無視して通り過ぎようとした。
すると、男がエレナの前に立ちはだかる。
「どこに行くの?なんて我儘な令嬢なんだ」
「は」
呆れたように短くため息をついて、エレナは男に有意義な警告をする。
「後悔すると思うけど」
「君は俺のことが好きなんだろ?後悔なんて。ふうふう、俺も君が好きなのだから」
すでにアヘンに酔っただけでは足りず、興奮していた男は忍耐力が欠如していた。
荒い息を吐き出す様子は、今にも何かをしでかすように見える。
そして、憂慮は現実となった。
「ふふふ、行こうか。俺が天国に連れて行ってあげる」
熊の仮面の男は変な声を出しながら、エレナの腕を乱暴に掴もうと腕を伸ばす。
もう少しで脅かされる状況だが、エレナの視線に動揺は見られない。
「警告はしたつもりよ」
男の手が届こうとした直前。
エレナの目の前に誰かが割り込む。
機敏な動作で男の前に立ちはだかると同時に、男を強く押した。
男は巨体であるにもかかわらず、大きくよろめいた。
「この野郎、俺を誰だと思って・・・!うぐっ!」
鷲の仮面をかぶった男が、ハンカチを熊の仮面の男の口に押し込む。
そして、男の首筋を掴んで押さえつけた。
「・・・!」
あまりにも痛かったのか、男は悲鳴を上げるが、ハンカチを噛むだけで叫ぶことは出来ない。
鷲の仮面の男はそれだけでは飽き足らず、熊の仮面の男をそのまま壁の方に打ち込んでしまった。
あまりにも一瞬の出来事。
それに対してエレナは、鷲の仮面の男の介入を事前に知っていたかのように冷静だった。
「卿」
鷲の仮面の男の正体は、ヒュレルバードだ。
エレナはこのような状況に備えるために2枚の招待状を受け取っていた。
一枚は自分に、もう一枚はヒュレルバードに。
「ううううう!」
熊の仮面の男が暴れると、ヒュレルバードは身動きできないように抑圧する。
その力の強さに、男は巨体をブルブル震わせるだけでビクともしなかった。
「私の問いに答えるのであれば、これ以上の威圧はしないわ」
ヒュレルバードの武力を前にして、エレナを強制しようとした男の姿は跡形もなく消え去っていた。
男は大人しくなり、従順な態度をとる。
「天上の粉は、どこで買ったの?」
「上の・・・、部屋」
顔の一方が壁に押しつぶされた状態だったせいか、熊の仮面の男の言葉は辿々しい。
しかし、エレナが望む答えを得るには十分だった。
「卿」
エレナの一言で言葉の意味を理解したヒュレルバードが制圧を解く。
「うう・・・」
ようやく体の自由を得た熊の仮面の男が首を回すと、ヒュレルバードが殺気立つ。
「ひいっ!」
背筋がゾッとするあまりに、威圧感に怯えた男が後ろも見ずに逃げ出した。
額から流れた血が滴ることも知らずに。
「じゃあ、上がりましょうか」
エレナが微かに笑いながら先を歩くと、ヒュレルバードは黙々とその後に続いた。
事前にヒュレルバードが同行していたことも知っていましたので、あまり緊張感はありませんでしたね。
しかし、ヒュレルバードの活躍が見れたのは嬉しい!
ヒュレルバードの心情も知りたくなりますね♪
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