こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は133話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
133話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ガラスの靴
「それで?倉庫はどこに?」
「こちらです、公女様」
ジャックは脇に退いて、自分の立っている後ろを指差した。
木の板戸が見えたが、どうやらあの戸を通って別館の地下に下りるようだ。
「開けてちょうだい」
エレナの命令が下るや否や、ジャックが腰につけていた鍵の束に触れて、その中の鍵を一つ手に取って倉庫の錠前を開けた。
すると、地下倉庫に下りる階段が。
「お入りになって結構です。倉庫の中には私が灯りをつけておきましたので」
エレナはうなずいて階段を降りた。
陰湿で暗くて少し心配だったが、あまり気にしなかった。
別館近くにいるヒュレルバードが隠れて見守っていると思うと、一際安心できる。
「あの品物です」
ジャックはエレナを倉庫の片隅に案内した。
アンが最初に言ったとおり、密封された箱が積み重なっている。
その横には白い布で包まれた家具も見えた。
「さっきも誰かが運んできました。あの黒い箱を置いていったのですが、割れるかもしれないから気をつけて扱ってほしいと言ってました」
「そう?」
エレナは箱をいくつか指し示してアンに指示を出す。
「開けてちょうだい」
「はい?これを全部ご覧になるのですか?ジャックは一つか二つ・・・」
ジャックはひどく困惑した。
倉庫番の彼が、もし任意でこのたくさんの箱を開けたことがバレた日には・・・。
「心配しないで。アンが元通りにしておくから」
「で、ですが・・・」
エレナは躊躇っているジャックに、サファイヤのブレスレットを差し出した。
「さあ、受け取りなさい」
蝋燭の袂にサファイヤが反射したとき、ジャックは唾を飲み込んだ。
これを元手にして賭博場で大儲けしようと考えたら目が眩むほどだった。
そんなジャックから目を離し、エレナはアンに箱を開けるように命じる。
アンは頷きながら、今日入ってきた箱から慎重に封を外す。
「ああ、お嬢様。ガラスの靴が入っています」
「私にも見えているわ」
「私、こんなに綺麗なガラスの靴を初めて見ました」
純粋に感嘆するアンとは違い、エレナの表情は深刻だった。
ガラスの靴は足が不自由になり、宴会やパーティーで長時間立っていなければならない令嬢たちが好まない靴。
(一人の令嬢はガラスの靴を履いていたわ。けれど、彼女のはずがない・・・)
エレナは思い浮かんだ女性を消した。
ガラスの靴だけで彼女と推定するのは無理だろう。
「他の品物も見せてちょうだい」
「はい」
アンは躊躇わずに持ってきた箱をこじ開けて蓋を開いた。
「マーメイドドレスみたいですが。背中がすごく開いています。こんなドレスを誰が着るのでしょうか?」
「・・・」
「これはカーテンですね。ヘリンボーン柄で、見覚えがあるのですが。いつ見たんだろう?」
箱の中に入っていた物を確認していくと、エレナの表情が次第に固まっていく。
(・・・そんなはずがないのに)
ガラスの靴、背中から腰まで開いたマーメイドドレス、ヘリンボーン模様のカーテン。
これらはエレナが覚えている女性の好みと正確に一致していた。
「お嬢様、この絵。以前にお嬢様の寝室にかけてあった絵と似てないですか?」
「・・・!」
エレナの瞳が地震でも起きたかのように揺れる。
鳥籠の中で、死にゆく青い鳥が描かれた奇妙な絵。
回帰したエレナが大公家に来るや否や処分しろと指示した不気味な絵だった。
動揺を隠せないまま、今まで持ち出してきた物をもう一度確認する。
このような趣向を持った人物は、エレナの記憶の中にたった一人しか存在しない。
(ベロニカ・フォン・フリードリヒ)
ベロニカの名前を内心で呟きながら、エレナは簡単に受け入れることが出来ずにいた。
(どうしてベロニカの物がここに?)
パニックに陥ったように頭が真っ白になる。
断言するのは早いが、今目の前に置かれている物がベロニカの物であることは明らかだった。
社交界でもこのような独特な趣向を持つ令嬢は珍しいから。
特に、マーメイドドレスとガラスの靴は、ベロニカの象徴に他ならない。
地下の牢屋で悲惨な死に方をしたエレナに会いに来た日も、ベロニカはエロティックな感じがするほどのマーメイドドレスとガラスの靴を履いていたから。
(ベロニカが戻ってくるまで、まだ三年残っているはずなのに・・・)
エレナはそれが最も理解できなかった。
ベロニカが登場するには時期的に早すぎる。
だからと言って、ドレスや靴を三年後に戻ってくるベロニカのために準備しておいたと見るのもおかしい。
その頃には、流行に取り残された「時代遅れ」に転落する可能性が高いから。
エレナがベロニカの存在に気づきましたね!
後は確証できる物が見つかればいいのですが・・・。
過去の時代も、エレナが知らないだけでベロニカはこの時期に目を覚ましていた?
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