こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は210話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

210話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 行かないでください
「先輩!」
サロンの最上階に位置した応接室のドアを開けたエレナの声に喜びが滲み出ていた。
過去の人生と現生を通じてエレナに最も安らかな安息を与える男性との出会いが斡旋されたのだ。
「お久しぶりです、ルシア・・・。いいえ、L」
ラファエルはまだ「L」という名前に慣れていないのか、ぎこちなく笑う。
名前だけではない。
ルシアに変装しないまま向き合ったエレナ、微妙に不慣れだった。
むやみにすべてが立てられない高貴さと品格は、これまでの記憶の中の姿とは異なり、乖離感を感じさせる。
「言いたいことがたくさんあるのは知っています。聞きたいことも多いと思います。遅くなりましたが、今からでも全部お話しします」
エレナは今ラファエルが感じている混乱を理解していた。
数ヶ月前、サロンで会ったとき、それとなくベロニカの代役だという事実を明らかにした。
(あの時は余裕がなくてまともに説明できなかったから)
レンとの先約で釈明する機会がなかったのだ。
このように長い間会えないと知っていたなら、むしろあの時に話を出さない方が良かったという後悔もした。
エレナは今までラファエルに言えなかったことを打ち明ける。
ベロニカの代役になったきっかけ、ルシアに偽装した理由、サロンを建ててLになって復讐を用意したことまで。
本当に言いたいことが多かった。
「もっと早く話すべきだったのに、あまりにも遅く話してごめんなさい」
「いいえ、言えない状況で、理由があったじゃないですか。今からでも話してくださったので、私は気にしていません。Lの本当の名前が何であれ、身分が何であれ、私にはあまり重要ではありませんから」
ラファエルは特有の安穏な笑みを浮かべる。
その笑顔を見るだけでもエレナの心身は安らかになった。
「先輩はいつも変わらないですね。だから先輩と一緒に過ごす時間は楽みたいです」
ラファエルは苦笑いする。
「楽だ」という言葉が彼には傷として近づいてきた。
目から遠ざかると心から遠ざかるという言葉があるように、離れているとエレナへの心が冷めると思っていた。
ところがなぜか、今日会うやいなやジーンとする感情があの時のように蘇ってくる。
あの日、本当の公女ではなく代役という言葉にラファエルは眠れないほど悩んだ。
身分の壁が消えた今、勇気を出して告白をしてみたかった。
断られたとしても気持ちだけは伝えたかったのだ。
ところが、いざエレナを見ると、言葉を出すことができない。
彼女が遠ざかると思って。
彼女が不便に思うかもしれないから。
彼女がガッカリすると思って。
数多くの想念が頭の中で邪魔し、結局ラファエルはこれまで通りの姿でエレナの前に立って笑うしかなかった。
「そういえば大公家が私に人を送ってきました。後輩が送ったのかと思って会ってみましたが、違うようですね」
「私ではありません。大公家が何の用事で?」
ラファエルが大公家に言及すると、エレナの態度が変わる。
「ノブレス通りに参加するようにと」
「・・・!」
「もしかして後輩が送ったのではないかと思って考えてみると言って帰らせたのですが、こうなると分かっていたら拒否すれば良かったですね」
エレナの目つきが細くなる。
ノブレス通りの開場まで、まだ一年半残っている。
初期計画は一年後に完工するだろうが、再開発事業というのが実際に実行してみると延期になる場合が多く、エレナの妨害も一役買った。
それを勘案して半年後になって巨匠たちに接触すると予想したが、大公家は彼女の予想より早く迫ってきている。
「おかしいですね。まだ完工までは遠いのに、もう交渉しようとするなんて」
「その日聞いた話では、期日を繰り上げて一部公開すると言っていました」
「一部公開ですか?」
大公家が一部公開を決定せざるを得ないのには大きく二つの理由が作用したと考えた。
サロンとその一大街並みの発展、資金の圧迫。
天文学的な資金が投資されただけにノブレス通りは大公家にも危険負担が大きい事業だ。
そんな中で、野心的に事業を推進していたリアブリックが失脚する不和まで経験している。
また、シークレットサロンを中心にその一帯が日々発展すると、ノブレス通りが立つ場所を失うのではないかと戦々恐々していた。
「はい、それで私にノブレス通りに参加して事業の一助になれと言われました。大公家の歴史の1ページに名前を残せと。この上ない名誉になると」
エレナは呆れるように苦笑いする。
ラファエルは文化と芸術の復興期を導いた時代の巨匠だ。
そんなラファエルに大公家の歴史を云々というのは呆れてしまう。
「本当に見る目もない。先輩は歴史の1ページではなく、本一冊を書いても足りないほどの巨匠です」
「・・・」
「時代を動かす人に言う言葉ではないわ。ああ、腹が立つ」
エレナは本当に怒っているのか、扇子を振る。
自分のために熱を出す彼女を見るラファエルの口元が上がった。
「私はそんなに大した人間ではありません」
「どうしてですか?本当のことです。私は嘘をつきません。いいえ、できません。時代が経つほど先輩はもっと凄い芸術家として記録されるでしょう。私の話を信じてください」
エレナの目つきには本当にそのような人だという確信を植えつけたい切実さが漂っている。
ラファエルはその本心を知っているので、悪意なく笑った。
「そうだったんですか、私はいつも騙されてばかりなので」
「それは・・・」
犯した罪があるので、エレナは何とも抗弁できない。
そんな姿を見るラファエルの笑みが濃くなった。
「冗談です。こんな私を分かってくれて信じてくれたのが後輩なのです。だから行きません」
エレナは微妙な表情でラファエルを見る。
ラファエルは、この上なく真剣な目で言った。
「行かないでと言ってください」
「・・・行かないでください」
エレナは自分の本心を慎重に語る。
単純に良い先輩であり、時代を導く芸術家だから彼を捕まえるのではない。
復讐だけを見て走ったエレナにとって、ラファエルは過去と現在を繋いで安息を与えてくれる存在だった。
エレナの引き止める言葉にラファエルの表情が緩んだ。
そもそも去るつもりはなかった。
大公家とエレナの悪縁を全て聞いても行くほど彼は酷い人ではないから。
「行きません」
「先輩」
「このサロンの主人が変わらない限り、立ち去りません。だから思う存分復讐してください。私に手伝えることがあれば何でも言ってください」
ラファエルは心配しないでと笑う。
その笑顔にエレナは言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちを感じた。
二人は向かい合って笑った。
やっぱりラファエルの存在は癒しです。
ラファエルの気持ちがエレナに届くと嬉しいのですが・・・。
早速、巨匠たちに声をかけてくるベロニカ。
巨匠たちの身も守らなければなりませんね。


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