こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は257話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
257話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 招待状
エレナは別館の最上階の寝室に立ち、下を見下ろしていた。
本館側では息をする暇もなく補修作業が進行中であり、向かい側のバシリカも開場を控えて最後の内部工事が真っ最中だ。
そうしていたのも束の間、エレナは振り向いてベッドの枕元に向かう。
おしぼりを編んでレンの額を拭いた。
「もう四日目です。寝すぎじゃないですか?」
責めているように見えるが、エレナの目には心配が満ちていた。
天才外科医ネヴィルの言葉では、目覚める時期が遅くなるほど脳への損傷が激しくなるという。
日々が経つにつれてエレナの不安は深まっていた。
エレナはレンのそばを離れなかった。
急いで処理する事案がある時だけ少し席を外しただけで、ソファで眠りながら一晩中レンを看護している。
それが生死の境を彷徨うレンのために彼女ができる唯一の努力だった。
「知ってますか?私たち、本当に長い付き合いだったことを」
意識のないレンを見て、エレナは絶えず話しかけている。
こうでもしてレンが彼女の声を聞いて目覚めることを願う気持ちからだ。
「私は本当に憎んでいました。ですが、ある瞬間、たった一つのことを考えさえ、今私は有り難く申し訳なくさせます」
エレナは苦笑いする。
一寸先も分からないのが人の縁だと言っていたのに。
レンとエレナがちょうどそうだった。
エレナの視線が微かになる。
乱れた彼の癖毛を額の上に渡す手には切なさが滲んでいた。
「どうか死なないで」
生きてくれればいい。
それで十分だ。
けれど、返ってくるレンの反応は沈黙。
聞こえてくるのは息遣いだけ。
「ベロニカに招待状を送りました」
エレナはノブレス通りの早期開場日と、バシリカ開場日を重なるように調整した。
それでも足りず、ベロニカに招待状を送って露骨に欺瞞している。
彼女にやられたことをそのまま返すために。
「たぶん来ると思います。レンの言う通り狂った女じゃないですか」
「・・・」
「見たがっていたじゃないですか、ベロニカの歪んだ顔を。私がお見せします。だから、その時までに必ず起きてください」
「・・・」
その後もエレナは休まず話しかけた。
こうしてでもレンの意識に声が届くことを祈りながら。
そんな切実さが天に届いたのだろうか?
レンの指先が微かに動く。
しかし、残念ながらエレナはそのような微動を見ることができなかった。
「はぁ」
ベロニカは苛立ちと不満で爆発寸前だった。
野心的に準備したサロンの放火は失敗に終わる。
一部焼失はあったが、十分に再建可能な水準。
エレナは決定的に塵一つ怪我していない。
彼女の思い通りになったことは一つもなかった。
「私ももどかしいのですが、大公殿下の意思なので仕方がありません」
ベロニカは目を見開いて睨みつける。
すぐにでもアセラスの首を締めるかのように殺意が滲み出ていた。
「きちんと仕事を処理していたら、こんなことにはならなかったはずです」
「申し訳ありません・・・。サロンに散水装置というものがあるとは夢にも思いませんでした」
アセラスはすぐに頭を下げて謝罪する。
フランツェ大公の命令でなかったら、放火の失敗を口実にベロニカが自分の家族に何かしたかも知れない。
ベロニカの怒りは頂点寸前だった。
生まれて一度も欲しいものを手に入れることができなかったことも、欲しいものが叶わなかったこともなかった。
ところが、最近になって彼女の思い通りにならないことが多すぎる。
そんな中、ベロニカに招待状が届いた。
「浅はかな女が、あえて私を侮辱するの?」
招待状を手にしたベロニカの手が震える。
エレナが送った招待状は、ただでさえ気分を害していたベロニカの神経を掻き立てた。
ノブレス通りの開場日であることを知りながら招待状を送ったこと自体がベロニカを皮肉って侮辱している行為だ。
招待状を送った本音には、「どうせノブレス通りは滅びるのだから、サロンに来てお祝いでもしろ」という露骨な皮肉が込められているためだ。
「む、無視してください。最後に笑う者は公女様なのですから」
アセラスは汗をかいて彼女を慰める。
しかし、屈辱感に歪んだベロニカの表情は、必ず何か事故でも起こしそうに危ぶまれていた。
(L、なんて恐ろしい女だ)
偶然にもノブレス通りとバシリカ開場日が重なったと思っていない。
さらに、開場を記念して3日間続く宴会の日程すら同じ。
あえて帝国の皇室より上にあるという大公家の宿願事業に冷水を浴びせるこのような大胆なことをするとは予想もできなかった。
それでも足りず、大公家に招待状を送り、ベロニカを挑発するなんて。
レンの容態は予想以上に酷いようですね・・・。
招待状を受け取ったベロニカは、招待に応じるのでしょうか?
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