こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は78話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
78話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 肖像画の完成
大公家という共通の敵を持つ以上、Lは如何によってはレンの味方になり得る。
「私はなんでこんなにLが他人のようには感じられないのだろうか?」
笑いを堪えきれず、独り言のように呟くレンの視線は、エレナが去っていく街に止まる。
レンは自分の考えを話した。
「今のベロニカは実の娘じゃなく、ひどい虐待を受けた。だから、養父に仇討ちをしようと考えているって話はどう思う?」
メルは口をぎゅっとつぐむ。
なぜこのような質問をするのか意図も把握できないし、何の意味があるのかさえ分からない。
「まぁいいや。ベロニカの復帰前後に医者探しで何か変化はあった?」
「特にありません」
「おかしい」
フランツェ大公が医者を頻繁に探し始めたのは、ベロニカが毒に侵されてからだ。
毒が解消されて学術院に復学した今では、医者の元に頻繁に訪れる理由はないはず。
それなのに、依然として一定の周期で医者を探してるという。
怪しい匂いがする。
けれど、それが何なのか分からない。
「何だろうか・・・。伯父、L、そしてベロニカ」
何かきっかけが必要だ。
「メル」
「はい」
「マジェスティの情報力を医者に注げ。伯父が何をしているのか、誰に会うのか明らかにしろ。犠牲を払ってでもだ」
「従います」
メルは家族同然の部下を死に追いやることにもかかわらず、一言の不平も言わなかった。
彼女はレンの天才性を早くから見抜き、スペンサー子爵よりもレンの部下になることを自任した。
レンは、フリードリヒ大公との悪縁を断ち切る適任者だと思い込み、その選択が間違っていると考えたことは一度もない。
「何ですって」
リアブリックは書類の処理を止めて頭を上げる。
ルミナスが困った表情で報告する。
「Lは大理石の購入価格の4倍を提示しています」
感情を表に出さないリアブリックが、一瞬我慢できずに机を叩く。
「いつから大公家はこんなに甘く見られたのかしら?」
大公家に睨まれたら、どのような代価を払うのか徹底的に周知させる必要があった。
「しかし、法王庁の大聖堂の建築は事実らしいです」
「え?」
法王庁内部で既に決定されていたなら、大聖堂の建築は既成事実と見るべきだ。
歴史上例のない大工事であれば、大理石の価格が高騰するのは当然とも言えるだろう。
「その事とは別に、Lの尻尾を見つけました」
「本当?」
リアブリックの目が少し和らぐ。
Lの正体さえ把握できれば、手段と方法を問わずスラム街の損害を取り戻せるのだから。
「完全には把握されていませんが、首都の南通りの近くの土地を売買したのを確認しました」
「まるでノブレス通りを狙っているようにも思えるのだけど?」
「私たちも子爵様と同じ考えです」
「大公家をずいぶん甘く見ているわね。そんな不埒なことを考えるなんて」
リアブリックは、Lの事業を大公家に対する宣戦布告と受け止める。
大公家だとしても大理石の時価の4倍以上の価格で買い取るのは途方もない損害。
しかし、冷静に見れば、その損害額が直ちに大公家を危うくさせるほど致命的ではない。
ノブレス通りが完成すれば、損害額を数百倍も上回る利益を得ることができるだろう。
しかし、Lは違う。
Lに才能があったとしても、百年以上続いた大公家に比べて資金が多い可能性は希薄だった。
太鼓受けと比べて資金が足りないLは自滅する可能性が高いだろう。
「決定的に、Lは致命的な不安要素を抱えて事業を進めています」
「不安要素?」
「ランドールという無名に近く若い建築家が設計から施工までの総責任を負っていますが、現場経験が浅いのです」
ルミナスの言葉に、アディールが付け加えた。
「その他の敷地はディアスという建築家が引き受けるそうですが、こちらも同様です」
「実力と経験がない者たちに任せているの?」
リアブリックの疑問に二人は同時にうなずく。
「さらに、ランドールはまだ証明されていない工法で土木作業を行なっていると聞きます。私たちが直接手を打たなくても、自分たちで勝手に崩れるでしょう」
リアブリックは頭の中を整理する。
Lが行うすべての事業を壊したい気持ちは山々だが、今の時期はノブレス通りの事業にすべての力を集中するときだ。
大公家が有利な以上、L自ら墓を掘り、奈落に落ちる姿を見守るのも悪くなさそうだ。
「大理石を確保して」
「できました」
ラファエルの視線は肖像画から離れなかった。
「見ますか?」
エレナはうなずいて立ち上がり、彼の後ろに立つ。
自分の姿が描かれた肖像画を見るのは妙な感じがする。
「おかしいです」
「え?」
「全部です。私はこういう雰囲気なんだなって」
肖像画から目が離せない。
完璧という言葉が足りないほど立派だからだ。
(断言する。時代を代表する名画が誕生したと)
完成した肖像画を見て、エレナは嬉しさを感じた。
「ルシアちゃんの美しさをありのまま表現したつもりですが、どう思いますか?」
「ここで私が「はい」と言ったら、厚かましくありませんか?」
エレナが機転を利かせて切り返すと、ラファエルも無言で笑う。
「これは詐欺だろ。絵の中の子は違う人物だ」
「・・・」
足を組んで座っていたレンが水を差す。
「先輩には聞いていませんが?」
「芸術的に見えないね」
露骨に絡むレンを見るエレナに表情が険悪になったとき。
「大人になったら、この絵も違って見えるはずです」
「え?」
ラファエルに言い負かされたレンを見て、エレナは笑い転げる。
「あ!先輩、芸術界への出品を申請しましたか?」
「そんなのがあるのですか?」
ラファエルは生まれて初めて聞いたように、首を傾げる。
「こうなると思ってました。今日までに申請しないと出品できないんですよ!」
レンの推理力は見事としか言えませんね。
このままだと、エレナが偽物だとバレる日も近いのではないでしょうか?
リアブリックも相当苦戦していますね。
エレナの思うように動かされています。
ラファエルの絵も完成しましたし、芸術界への申請は間に合うのでしょうか?
https://recommended.tsubasa-cham.com/trash-of-the-counts-family-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/survive-maid-matome/