ジャンル、変えさせて頂きます!

ジャンル、変えさせて頂きます!【110話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。

今回は110をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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110話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 脱出③

そうして窓の近くに着いたはずなのに、急に固く閉ざされていたドアがばっと開いた。

「なんでこんなに独り言をひそひそ話すんだ!無駄な考えはしないでじっとしていた方が良い・・・いや、お前は何だ!」

ドアの前を守っていたと推定される男はルカを見てびっくりした。

刹那の瞬間、ルカの目つきが変わる。

ルカの後ろにいた私は、ルカが腰の上にあるナイフをぎゅっと握るのを見た。

(まさか・・・前に汽車で暗殺者が登場した時のように攻撃しようと?)

「ダメ・・・!」

私はすぐにロープを伝って降りてきた。

そしてルカの前に立ちはだかる。

「どいて!」

「・・・」

ルカが私を追い抜いて前に出ようとしたが、私はルカをぎゅっと握ったまま状況を見た。

背筋に冷や汗が流れているけど、頭は冷静だ。

王族との結婚が差し迫ったフランツとしては、私は最大限生かしておこうと思うが、ルカでは違う。

ルカだけでも行かせなければならなかった。

幸いなことに、男は一人で、相手はフランツがあまり好きではないと推定される。

(それなら交渉の余地がある)

私は乾いた口を潤し、できるだけ落ち着いて話し始めた。

「フランツがお金を出すことにしたんですか?」

「子供は面倒を見てやる。今すぐ消えなければ・・・」

「それがいくらでも私にはもっとあげられます。今王家で捜索令を下したことを知っていますか?結局捕まって監獄に閉じ込められるんです。監獄に閉じ込められるのはそれでも良い選択肢です。リューディガー・ヴィンターヴァルトという名前は聞いたことがありますか?彼があなたを放って.おかないでしょう。そうするよりは私を手伝ってくれて一儲けした方がいいんじゃないですか?」

私は素早く彼の言葉を遮る。

私が彼を懐柔する姿を見て、ルカは驚いた表情をした。

ルカに頼りになるために、そして相手には虚勢のために努めて余裕のあるふりをしたが、実は焦っている。

果たしてこの男がフランツを裏切るのか・・・。

幸い私の話が全く影響がなかったのではないか、彼の目が大きく揺れた。

男は少し躊躇しながら尋ねる。

「あなたの言うことをどうやって信じるの?」

よし、餌を咥えた!

私は叫びたい気持ちをぐっとこらえ、平然さを保ったまま片方のイヤリングをほどいた

金で飾られた華やかなイヤリング。

両手が縛られた状態では、解くことさえ漠然としていたそのイヤリングがあまりにも簡単に私の手に落ちた。

私はそのイヤリングを男に投げる。

「前受金です」

空中でイヤリングをひったくった男は、低い口笛とともにイヤリングに目を通した。

「それだけでもフランツがあなたに渡したお金以上はするでしょう。これが終わったら、それ以上に差し上げます」

普段、宝石で武装させたリューディガーの金遣いがこのようになるとは思わなかった。

しばらくイヤリングを見ていた男が再び手を差し出しながら付け加える。

「もう一方のイヤリングも出して。それならあなたの言うことに従うよ」

「いいですよ」

私はすぐ反対側の耳飾りも外して男に渡した。

男はにっこり笑ってイヤリングをポケットの中に入れる。

「あの窓から逃げるなら、早くやったほうがいいよ。フランツがすぐやってくるから。日が暮れる頃に帰ってくると言ってたんだ」

それで、明日だとか何だとか言って、時間に余裕を与えるふりをしたんだ。

大雑把に状況を把握した私はうなずく。

「くそっ!リューディガー・ヴィンターヴァルト!犬のようなやつが匂い一つは呆れるほど嗅いだね!」

その時、怒るフランツの声が遠くから聞こえた。

私の前では死んでも紳士のふりをしているのに、少しでも視線を外せば、あんなにすぐに本性を現す。

 



 

男と私、そしてルカはお互いの視線に向き合った。

あえて話さなくても、私たちがすることは決まっている。

男はすぐにドアを閉め、私はルカをさっとつかんで綱の上に上げた。

ルカは数回の助走の末、窓の方にさっと行き、私を助けようとするかのように私に向かって小さな手を伸ばした。

続いて私も口ープをつかんだ。

その間、門の外で騒ぎが起こった。

「あの、ボス。ちょっとお話があるんですが」

「後で話して。とりあえず今はユディットが先だよ。貧民街に近衛兵たちが押しかけたと」

「近衛兵が・・・ですか?」

「そう!ここを把握するまで時間がかなりかかるだろうが、だからといってこんなに時間を無駄にしている暇がない。ちょっと待って。マックス、その手にあるものは?」

「くっ!」

マックスと呼ばれた男が悲鳴を上げた。

尋常でない事態に心臓が大きく鼓動する。

私は急いで部屋を出ようとして、ルカも私の手を引っ張った。

しかし、ドアがばっと開くのが先だった。

私の体が窓から抜け出せないうちに、フランツは部屋に入った。

「どうりで」

がさがさするフランツの声が背中越しに聞こえた。

「マックス、あいつが変な行動をすると言ったら、こんな魂胆を持っていたんですね?あいつはいつ誘惑したんですか?」

彼の言い方に悪口が交じっていた。

見なくても彼の顔が歪んでいることは火を見るよりも明らかだ。

宙に浮いている足首をつかまれた。

私は彼の手から逃れようともがいたが、フランツの手はもっと強かった。

ルカは私の手を握ったが無駄だった。

私はそのまま床に投げ出されてしまう。

「きゃあっ!」

「叔母さん!」

「はあ・・・これはこれは、ヨナスのねずみ小僧じゃないか?」

フランツは窓の上でぼんやりと私を見つめるルカに向かって片目を輝かせた。

すぐにでもルカに向かって銃を使いそうだった。

ルカも負けなかった。

ルカはフランツをにらみつけ、脅した。

「諦めなさい、フランツ。リューディガーおじさんがもうすぐこの周辺を取り囲むよ。お前はもう終わりだよ」

「は!幼いやつが言うことが生意気だな!」

ルカとフランツは激しく対立した。

もしかすると大変なことになるのではないかと心配していた私は、ズキズキとした体を起こそうとする。

しかし容易ではなかった

ほとんど私の背丈ほどの所から落ちたのではないだろうか。

床に頭がぶつかったせいだろうか、頭がぼうっとした。

 



 

そのように私が正気になろうとしているとき、フランツのまともな左手が熊手のように私の髪をかき乱す。

「クッ!」

「まあ、あいつが来たら、おれがずるずると引き下がると思うかい?」

「叔母さんを放して、フランツ!」

「そういえば,あいつがマイバウムちゃんのことがそんなに好きなんだって?結婚なんて考えもしなかった奴が他人の前でプロポーズしたほどだから。いいよ。どうせこうなったんだから、せめてリューディガー、あいつに鉛でも食べさせないと死んでも目を閉じられないよ!」

そう言って、フランツは私を床に投げ捨てた。

私はもう一度身に降りかかる衝撃にあえいだ。

耳元にルカの叫び、そしてピストルの撃鉄が引っ張られる音が入り混じってブンブンと音を立てる。

視野がぐるぐる回ってどうやって状況が回るかは分からなかったが、私の目の前に死神の鎌が垂れ下がったということだけははっきり分かるような気がした。

フランツの頭上でざわめく声が死刑宣告のように落ちた。

「私は私が持つことができなければ、すべて壊してしまう主義ですから。こんなことになったのはごめんなさい、ユディットさん。私は本当にあなたのことが好きだったんですが」

 



 

ルカが助けに来てくれましたが、予想以上にフランツが帰ってくるのが早かったですね。

絶体絶命の状況ですが、リューディガーの到着はまだでしょうか?

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