ジャンル、変えさせて頂きます!

ジャンル、変えさせて頂きます!【117話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。

今回は117をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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117話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 幸福が訪れる春④

「たくさんのことを考えた。おばさんが私を憎まなくなったとしても、私を好きなわけではなかったはずなのに。なぜ私のためにフランツと戦ったのだろうか。あんなに嫌がるヴィンターヴァルト、気に入らない甥と一緒に台無しにしてしまえばよかったのに・・・」

「・・・」

「だから私はおばさんをそんなに憎んではいない。おばさんも大変だったと思うから。そして・・・」

ルカの小さな手が私の手を握る。

包帯を巻いた指の傷が痛いのか、手を触るルカの指先からためらいが感じられた。

ルカは顔を上げた。

私を見つめるルカの視線は、まるで愛する妹を眺めるように慈愛に満ちていた。

「今はむしろおばさんに感謝している。叔母さんが私を愛していると言ってくれて、私は本当に久しぶりに生きていてよかったと思ったから」

「ルカ」

涙で喉が詰まった私は辛うじてルカの名前を吐き出す。

私はベッドサイドの椅子に座っているルカに向かって手を伸ばした。

抱きしめる胸の中の肩は依然として小さく弱かったが、今は心強い古木のように私を抱きしめている。

私より大人びた10歳の甥は、私をなだめるように私の背中を慰めた。

そのように抱きしめたまま、どれくらい時間が経っただろうか。

そっとお互いを抱いた腕の力が抜けて落ちる。

感情がこみ上げてきたせいか、しくしく涙が出てきた。

私はすすり泣きながら手の甲で目元をぬぐう。

その時、とても自然にハンカチを渡す手があった。

「あ・・・」

そうだ、リュディガーがいたよね!

私はやっとこの席にリュディガーが一緒にいて、彼を座らせておいてわけの分からない話を並べ立てたという事実に気づく。

(ルカと対話することに没頭してすっかり忘れてた・・・!私たちが何の話をしたっけ?)

私はあわてて自分の頭の中を振り返った。

ヴィンターバルトに私が敵意を抱いていたという言葉とか、誤解される余地のある言葉は多かった。

普段だったら言うべきこと、言えないことくらいは隠したはずだが、ルカに謝罪しなければならないという必死の気持ちのために、そのすべてをそのまま打ち明けた後だ。

ルカも困った顔をしている。

私はリューディガーの顔色を不安そうに見た。

もし、リューディガーが誤解したりすると、状況が困惑する。

しかし、リューディガーはいつものような滑らかな顔で私を見つめるだけだった。

「鞭も先に打たれた方がましだ」と。

(こうなったことを全部打ち明けておこう)

決心した私は決然と話を切り出した。

「リュディガーさん。実は私が今まで、リュディガーさんに隠していたことがありました」

「知っています」

「え?」

私はリューディガーの平然たる反応に驚いて聞き返した。

一体何を?どれくらい?どうやって?

頭の中がくるくる回った。

そのような戸惑いが顔にあらわれたのだろうか。

リューディガーは微笑みながら付け加えた。

「ユディットさんも、ルカもそれぞれ隠していることだけは気づいていました」

「では、なぜ聞かなかったのですか?」

「間いてほしくないように見えたからです」

私は瞬きをした。

本当?ただそのせいで?

 



 

私の表情がとても変だったのか、リューディガーは当惑して問い返した。

「私が・・・勘違いしたのでしょうか?」

「いいえ・・・今までは申し上げる状況ではなかったし。・・・一応すべてが終わってから申し上げようと思いました」

私はゆっくりと首を横に振る。

考えてみると、私が急にフランツを監覗しろとか、何かと理解できないようなお願いをしたのに、リューディガーは何の質問もせずにお願いを聞いてくれた。

リューディガーはにっこりと笑い、口ずさむように話した。

「ユディットさんのことが気にならないわけではありません。ただ、ユディットさんが言いたくない真実が何なのかも分からない状況で、それを無理やり引きずり下ろして、もしかするとユディットさんに傷でも与えてしまうのではないかと怖かったからです。すべての真実が幸せを表しているわけではありませんから」

いつも何を考えているのか分からないと思った深い青灰色の瞳の中には、思ったより多くの配慮が染み込んでいた。

その事実が私の唇を乾かし、私の心臓をドキドキさせる。

「他人はこんな私を無関心だと言うかも知れませんが・・・私もユディットさんに知らせたくないものがありますから。戦場の残酷さのような、あえて知る必要のないことです」

そう言ったリューディガーはしばらく息を吐いた。

彼の視線が私をかすめてルカに向かう。

リューディガーはルカを見つめながら話し続けた。

「ヨナスの出生に対することも同じです。真実がどうであれ、私はヨナスを兄だと思っています。兄に友愛を感じるわけではないですが・・・血が混じっていないという理由で兄ではないと思うわけでもないですよね。だからルカは私の甥です。血が繋がっている以外の真実ではなく、私の心の信頼です」

「でも」

「ルカ。あなたが否定しても、私がそう思うことさえ否定させることはできない。あなたは私の唯一の甥だ」

リューデイガーはきっばりと言った。

一抹の退くこともない態度からは、ルカがどう思おうと、自分の心を変えることができないという特有の意地が自ずと感じられる。

その点がルカを刺したのだろうか。

反発心が沸き上がったのか、ルカがかっと叫んだ。

「否定するつもりはなかった!」

「それなら何の問題もないね」

「それじゃあ・・・」

「ずっとおじさんと呼んでくれ。その方がもっと嬉しい」

平然としたリュディガーの答えにルカの口が何度も開いたり閉じたりした。

こうなるとは思ったことがないらしく、呆然とした表情だ。

ルカがしばらく言葉を続けることができないと、リューディガーは特有の淡々とした顔で話した。

「それとも叔父さんでもいいし。私は相変らず歓迎だ」

「なんて馬鹿なんだ!」

ルカがかっとなる。

かっと叫ぶ顔が真っ赤になっていたが、表情はずっと良くなっていた。

ルカの口元がぴくびく動いている。

けちをつけることはあるが、以前のように必死なこととは程遠かった。

「もちろん、私がおじさんと呼んであげるからといって、叔父さんになることを許したわけじゃないから!」

「では、許可を得るにはどうすればいいの?」

「ううっ・・・」

ルカはうめき声をあげた。

何をやらせてもやり遂げる用意が万全なリュディガーの顔に言葉が詰まったようだ。

私は二人の姿に小さく笑う。

とう見ても、べたべたするおじさんと甥にしか見えなかった。

 



 

私は手をたたいて二人の間の雰囲気を盛り上げた。

「さあ、さあ、その問題は次第に決めることにして。まず、ルカと私に何があったのかリュディガーさんに教えるのが先のようですね」

「今ですか?」

「はい、リューディガーさんは知っておくべきだと思います。ねえ、ルカ、どう思う?」

ルカも私に同意するかのようにうなずいた。

いざ決心して話そうとすると、恥ずかしそうにルカは大きく、小さく咳払いをした。

考えてみると、それとなく遠まわしに話したことは多くても、こんなに最初から告白するのは初めてだ。

ルカはしばらくして慎重に話し始めた。

「実は私は・・・」

彼の復讐とともに冬も終わった。

彼の人生を傷つけようと目を光らせるスンニャンの群れも消えた。

みんなが欲しがっていた冬の森は、元の場所で静かに眠っていた。

もうすぐ春が来るだろう。

万物が芽生え、生命が芽生え、幸福が溢れる春。

ルカはその春を掴もうとするかのように手を伸ばした。

長い間剣と銃を握り、硬く荒れた手のひらは跡形もなく、小さいわらびのような手に代わった。

そして、その手を両側から握り合った両手があった。

細くて弱い女の手と、元の自分の手ほど大きくて荒い男の手。

ルカはもう一人ではなかった。

凍りついた冬の森にいよいよ春が訪れた。

ルカは歓喜に満ちた笑みを浮かべる。

 



 

3人の絆が更に深まりましたね!

解決していない謎はまだありますが、これで決着はついたと思います。

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