こんにちは、ピッコです。
「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。
今回は122話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
122話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 公爵家の秘密⑤
ルカが思わず聞いた。
「え?ヨナスが事故で死んだのではなく、殺されたの?それも公爵様に?」
私はルカに答えずに公爵を見つめる。
ヨナスの死について聞いたのは私だけだ。
そして、今後も彼の死について掘り出したり、口にするつもりはなかった。
しかし、ルカの安全と関連したことなら、状況が違う。
私は震える下唇を上の歯でぎゅっと押さえつけようとしたが、容易ではなかった。
唇に乗って、声まで震えるように流れ出る。
「もし、ルカが願いの杯に願い事をしなかったら、願いの杯が依然として魔力を抱いていたら・・・いつかルカも殺すつもりでしたか?」
私は少しも退かない気勢で問い詰めた。
今日は必ず答えを聞かなければならない。
そもそもヨナスが王族であることが問題だったなら、彼を後継者にしなければよかった。
暗殺して消すのではなくて。
ソフィアが望むことも聞いてあげなければならず、家門の信念も守らなければならなかっただろう。
非常に卑怯な態度だ。
もしルカが願いの杯に願い事をしたという事実を公爵に明らかにしなかったらどうなっただろうか。
公爵はルカもまたなくそうとしたのではないか・・・。
そんな人とルカの間に少しの関係も残したくなかった。
どんな手を使ってでもルカをヴィンターヴァルトから引き出すつもりだった。
しばらくの沈黙の末、公爵が口を開いた。
「誰だ?」
「え?」
「誰がヨナスを殺したって?」
「フランツ・・・フランツ・バーケンレースです」
マリナの名前を隠した。
もしかすると公爵が怒ったら、死んだフランツにすべての責任を負わせるつもりだった。
しかし、公爵は思ったより素直に納得する。
「ああ、そうか。二人が一緒に付き合っていたものだ。あの日も同じ城にいただったら目撃したらしいね」
「それでは・・・!」
「そう、私だよ。私がヨナスを殺した」
「・・・一体どうして」
公爵はあまりにも簡単に肯定した。
少しの隠し事もなかった。
理解できない態度に、私は言葉を続けることができなかった。
冷水を浴びせたように静かになった雰囲気の中で、公爵を眺めるリュディガーの顔が硬かった。
ヨナスとそれほど親しい間柄ではなかったとはいえ、それでも彼の兄であり、その兄を殺したのは自分の父だ。
リューディガーは鋭い声で公爵を追及する。
「理由は何ですか?」
「ヨナス、あの馬鹿なやつ」
公爵は微かに笑う。
ヨナスを軽蔑するようなその笑いは思ったより長く続き、突然ポキッと切れた。
笑いが跡形もなく消えた公爵の顔は冷たく、彼の舌先は刀より冷たかった。
「与えられたものに喜んでばかりいたら、あんな風に逝くことはなかっただろうに」
公爵の言葉はまるでヨナスが何か企んでいたように感じられた。
「ヨナスが・・・何かをしましたか?」
「何もしていない」
公爵の目に火がつく。
これまで傍観者のようにどうでも構わないというような態度だった彼から初めて感じられる怒りだった。
公爵のあごがぶるぶる震える。
ヨナスが生きていれば、再び殺すような勢いだった。
彼はかみ砕くように口ずさむ。
「もう一度言うが、私はヴィンターヴァルトを、リューディガーがいても、ルカがいても、ヨナスがいても関係なかった。ヨナスは王室の血筋なので、願い事ができるかどうかは関係なかったこの言葉だな。しかし、あのくそったれが何と言ったか知っているか?私が家主になれば王になるという願いをおおっぴらに話していたよ!」
彼は怒りを抑えきれず、テーブルをパタンと叩きつける。
王になるって?そんなことを言ったの?
私はびっくりした。
リュディガーとルカも同じだ。
ヨナスの言葉は反逆だった。
もしかすると、ヴィンターヴァルト家は反逆罪で流されるかもしれない。
しかし・・・ヨナスなら十分にそれに値する。
少なくとも私が聞いて知っているヨナスはそうだ。
責任を取るつもりはないのに、欲望と欲だけが多い男。
女は休むことなく懐に入っていながら、それによる決闘は自分の弟に代理として任せる馬鹿馬鹿しい男だ・・・。
よりによってそのようなヨナスがラムガートの血を引いた。
願いの杯が本当に願いを叶える対象だったのだ。
ややもすると、本当にヨナスが王になるところだったと思うと、さまざまな意味で頭がはっきりしなかった。
そのような考えをしたのが私だけではないようで、私のそばにいたルカも息を吸う音が聞こえた。
「あいつは自分がヴィンターヴァルトと王室の血筋を結んだ高貴な正統だと信じて疑わなかった。王族の誰よりも自分の血が優れていると思った。だからこそ、王になるという考えも抱いたのだろう」
「・・・」
「その時は周りの口止めをして、あいつに注意をさせた。そこで終わったら私もあいつを殺さなかっただろう。しかし、ヨナスは触れてはいけない相手に触れたんだ」
「触れてはいけない相手・・・」
公爵の唇の先が泣くようにも、笑うようにも歪んでいた。
公爵がそのように乗り出すのはたった一人だけだ。
私は驚愕して問い返した。
「まさか・・・公爵夫人を?しかし、公爵夫人はヨナスをとても大切にしていたと___」
「ああ、大事にしていたよ。実子のリューディガーよりも」
公爵の口元に生臭い嘲笑が漂う。
「しかし、あいつは恩を知らなかった。あまりにも甘やかして育てたせいだろうか。それとも混ざった血筋の問題なのだろうか。あいつはソフィアを見くびったんだよ。自分の実母の侍女にしかならない女が運が良くて、とんでもない貴重な血筋である自分の母親のふりをしようとしていると言ったのだ」
ヨナスを思い浮かべる公爵の顔は、まるで刈り取ってあげたのに少しも感謝の気持ちを知らない獣を思い浮かべるようだった。
馬に乗れないヨナス。
その事実を唯一知っていたのはソフィアではなくマリナだった。
マリナが何て言ったっけ?
『プライドが高く、自分が馬に乗れないという事実を隠す。ソフィアも知らないだろう』だっけ?
一言で言えば、ヨナスにとってソフィアは自尊心を高める相手だった。
叔母のマリナ、いや王族のマリナには簡単に打ち明けることもソフィアには隠した。
まるで母親として認めないかのように。
「だから王になったら、すぐにソフィアから片付けようとしたんだ。卑しい侍女が自分にあれこれ干渉するのがいらいらすると。自分の母に成り済ます度に吐き気がしたと」
いくらなんでもそうだよ、あまりにも人間のゴミじゃないか!
ソフィアがヨナスにどのように接したのか私は直接見ていないので分からないが、途方もなく大事にしていただろうということくらいは見当がついた。
そんな彼女の好意を負担に思っているわけでもなく、軽蔑だと?
吐き気がするって?
卑しい侍女?
私の顔が歪んだ。
最悪を考えてもそれよりもっと底が出る。
それがヨナスという男だった。
類は友を呼ぶって言ってたのに。
フランツと付き合っていたヨナスが、ただの気さくな男であるはずがなかった。
顔色が良くないのはリューディガーも、ルカもあまり変わらなかった。
特に、ソフィアがヨナスにどのように接したのか見守ってきたリュディガーの顔はとても心が乱れている。
まして公爵は想像以上にソフィアに夢中な男だ。
家門の代を継ぐのも、これまで受け継いできた家門の信念もすべて放棄して得たソフィアだ。
公爵のすべてはソフィアの名の下に崩れる。
そんな彼女が大事にしている犬が、恩も知らないままソフィアの首筋を噛みちぎろうと唸っていたら、絶対に放っておかなかったはず。
私が知っている公爵なら、自分が後継者の位置を譲った後の未来を考えるなら、死んでも目を閉じることができないはずだった。
ヨナスの性格は思ったより最悪だったので、応接間は静かに静まり返る。
ヨナスが死んだのは自業自得に思えます。
全く同情できない男でしたね。