ジャンル、変えさせて頂きます!

ジャンル、変えさせて頂きます!【123話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ジャンル、変えさせて頂きます!」を紹介させていただきます。

今回は123をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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123話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 公爵家の秘密⑥

建国王の魔力を盗んだ邑倫児の血筋が依然として残っているということだけはよく分かりそうだね・・・。

考えてみれば、私の父も手ごわいものだった。

良く言えば手ごわいという表現であって、彼は本当に最悪の父親だった。

賭博中毒に、きれいな顔ばかりして、あちこちで乱暴を働いて。

姉がグリーンハルテン伯爵家の宴会に出席するようになったのも父親のためだった。

貧しい状況で、ドレスや靴、準備するお金がどこでいいだろうか?

全部姉を貴族の目にとめさせて、運命を変えようとした父の差し金だ。

もちろん姉は父の調子に合わせるつもりは少しもなかったけど。

金持ちの貴族は私のタイプじゃないって、ハンサムな男がいたらいいなと願ってグリーンハルテンに向かったから。

(だからといって、お姉さんが誰かも知らない人の子供を妊娠してくるとは思ってもいなかったけど)

とにかく私の父もヨナスほどの遊び人だ。

何も持っていない没落貴族であるため、その程度だった、自分が王族だったという事実を知っていたら、なおさらだったかもしれない。

だから公爵がヨナスを殺したのが本当にそのためなら、私は公爵を難詰することができなかった。

そんな資格が私にはなかったから。

父が橋の下に転げ落ちて死んだという知らせを聞いたあの日、私の頭の中に浮かんだのは幸いだという考えだけだったから。

もし偶然に死ななかったら、私が父の背中を押していたかも知れない。

そのように分からない気持ちに包まれたまま過去を噛み締めていた刹那、しばらく沈黙していた公爵が突然ルカに尋ねた。

「あなたの前世でソフィアはどうなったの?」

「フランツが送った暗殺者によって叔父さんが死んだ後、長く病んで亡くなりました」

「そうか」

その後、公爵がどうなったのかルカは付け加えなかった。

公爵も聞かなかった。

聞かなくても明らかだ。

すべてを手放した人のように振る舞ったのだろう。

公爵は未来かもしれないことにすぐに納得したが、リューディガーは理解できないかのように目を大きく開けた。

自分の死がソフィアにどのような影響を与えたかということを受け入れるのは難しそうだった。

リューディガーの目がゆっくりと瞬きをする。

それがまるで迷子のように哀れに見えて、思わず手がぎくりと動いた。

「ユディット・マイバウムさん」

「はい、公爵様」

そのため、私を呼ぶ公爵の言葉にワンテンポ遅れて答えた。

「これくらいなら私の考えはよく分かったと思う。気になることも解けただろうし」

もちろんそうではあった。

しかし、だからといってルカをヴィンターヴァルトに置くことに同意するわけではない。

 



 

私はすぐに反論しようと口を開いた。

「でも公爵様」

公爵は手を上げて私の言葉を遮る。

私が再び口をぎゅっと締めると、彼は手を下げながら続けた。

「ルカの入籍を退く。無理に入籍するつもりもないよ」

嬉しい話だ。

私は喜んだけど、安堵のため息をつくにはまだ早い。

「ただ条件がある」

そうだね、素直に退くことはないだろう。

ソフィアのためとはいえ、願いの杯を使ったとして、孫に当たるルカを脅迫することもためらわなかった人ではないか。

目的のためには手段と方法を選ばない人であるだけに、私は続く言葉にとても緊張した。

公爵は真剣に付け加える。

「ソフィアにこのすべてを秘密にすることだね。特に、ヨナスが彼女をどう
思ったのか。分かったかな?」

「・・・」

誰がそんなことを簡単に言えるだろうか、ソフィアの傷になるに違いないのに。

あまりにも当たり前だったので、思いもよらなかった。

私は口をつぐんだ。

公爵はもしもの時、万が一の可能性も完全に根絶したかったのだろう。

彼はソフィアのことは本当に徹底していた。

彼の慎重さを理解した私は、誓うように厳粛にうなずく。

「そうでなくても公爵夫人には言わないつもりでした」

「君の口での約束、ちゃんと守ってくれると信じるよ」

公爵の青灰色の瞳が私の本音を探るように光る。

私は彼とにらめっこをするように目に力を入れた。

彼は一度瞬き、目を閉じて開ける。

青白い刃物のようだった光は跡形もなく消えた。

「それでは用事は終わったね。もっと伝えたいことはあるかな?」

「いいえ」

もちろん、これ以上言うことはないが、ここまで全部仕組んで聞けるとは思わなかった。

直球を投げるのもやはり家族歴のようだ。

公爵は私の発言が終わるやいなや席を立つ。

本当にこのまま席を立つつもりらしい。

リューディガーは公爵に話しかけた。

「私は後で別々に帰ることにします」

「ああ」

公爵はうなずいた。

リューディガーが一緒にいようがなかろうが、あまり気にしていない様子だ。

私とルカは公爵を見送るために席を立つ。

その時、公爵が後になって思い出したかのように足を止めて私たちを振り返った。

「そしてこれは、ヴィンターヴァルト公爵ではなく、ただマクシミリアンとしての言葉だね」

公爵はルカに近づく。

公爵は北部人らしく大きく、毛皮がついたマントを羽織っていて、さらに風采が堂々と見えた。

そんな彼と向かい合っていると、そうでなくても小さなルカがさらに小さく見える。

 



 

その時、公爵がルカの前に突然片方の膝をつく。

彼はルカに目を合わせながら真剣に話した。

「ルカ。君の願いのおかげで私たちみんなが幸せになったね。ありがとう」

公爵はルカの頭に向かって手を伸ばす。

彼の手はルカの頭を軽くなでた。

そうしてすぐ席を立って、二度と振り向かずに部屋を出た。

今何があったのか信じられないほど、吹き荒れた冬の風のように部屋の中を荒らした彼はあっという間に消えた。

ルカは公爵が消えたドアに向かってぼんやりとしていた。

私が知っているルカは公爵から一度もこのような褒め言葉を聞いたことがなかった。

もちろんお叱りもなかったが・・・初めて公爵に認められたからだろうか。

ルカの青い目が夜明けの湖のように揺れている。

公爵の奇行に当惑したのは息子のリュディガーも同じ。

リューディガーは静かにつぶやいた。

「おかしいですね」

「何がですか?」

「お父さんは・・・ユディットさんがお母さんに言うことが心配だったら、真実も何も最初から言わない人です。ただルカの入籍放棄を納得して過ごすが、あえて昔話まで持ち出してヴィンターヴァルトにまつわる秘密について一つ一つ説明してくれる理由がありません」

それは私も同感だ。

公爵が思ったより多くのことに協力的なのは予想外だった。

ヴァネッサとの契約、願いの杯の起源、ヨナスの死・・・。

まるで、誰かに打ち明けようと今までずっと心の中で考えてきたように準備された答え。

そして・・・公爵が真実を打ち明けようとした対象は私ではないのだろう。

 



 

公爵もずっと誰かに打ち明けたかったのでしょう。

初めて公爵から褒められたルカ。

驚くのも無理はないですよね。

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