こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は242話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
242話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 両立できない存在
「カラスは黒いよ」
「だから暗いほど目立たないのですね」
レンが投げた言葉を、メルモ意味深長に受けた。
大公家屋敷からかなり離れた建物の屋上に立った二人の手には細長いものが。
望遠鏡だ。
「本当にすごい物ですね。こんなに遠い距離から人が見えるなんて。お陰様でマジェスティ組織員の情報収集が一層容易になりました」
「そうだろ」
レンはニッコリ笑って同調した。
望遠鏡は、情報を担当したレンの便宜のためにエレナがプレゼントしてくれたのだ。
サロン所属の科学者カミーユの作品。
「プレゼントを貰ったので、当然補償をしなければならないよね?」
「Lにですか?私が見るに十分にしていらっしゃるようですが」
Lのことなら、レンは積極的に乗り出した。
面倒なことを死ぬより嫌う男がニヤニヤ笑って自分の仕事よりも情熱的に先頭に立つのだから。
「足りないよ。私はね、あの子に惜しみなく与える木になりたいんだ」
メルが呆れたように見つめる。
「本気で仰っているのですか?」
「惜しみなく与えて私が死んだら、あの子は私を永遠に覚えてくれると思わない?」
「・・・」
レンの表情から少しの偽りもない真心が伝わる。
常識的なメルは、そのようなレンのやり方が依然として理解できず、納得できなかった。
レンは望遠鏡を通じて夜影に乗じて動くカラスのメンバーたちを見ながら口を開く。
「カラスを見逃すな」
「心配しないでください。マジェスティの全ての情報を集中しています」
「ベロニカは私がよく知っている。あの狂人は自分中心にできなければ、全部ひっくり返そうとするよ。あの女が無理をすれば、大公家を倒す名分が私たちの手に入る」
カラス所属の隊員たちには名前がない。
ただ1号や2号などの数字だけで呼ばれる。
ベールに包まれた彼らは、ひたすら大公家のために献身し、忠誠し、命を捧げる。
彼らの主な仕事は情報収集だが、大公家の汚い仕事も引き受けていた。
代表的に暗殺が挙げられる。
手段と方法を選ばないので、かなり有名な騎士でさえ倒されるほどだ。
密命を受けた3号が、月明かり一点もなく闇が舞い降りた首都の建物を横切る。
「あそこかな?」
屋根裏部屋に積まれているキャンパスを通り過ぎ、すぐラファエルの寝室に直行した。
無理なく寝室に潜入するのに成功した3号がベッドに近づく。
ラファエルの姿を発見した3号が短刀を振りかぶる。
しかし、骨と肉を貫通する感覚はなかった。
自分が罠に仕掛けられたと判断した3号に、どこから現れたのか銀仮面の男が接近する。
存在感だけでも縮こまるほどの勢い。
3号の攻撃は全て回避され、代わりに反撃を受け続ける。
圧倒的な実力差を判断した3号は、即座に奥歯に挟まれた毒薬を飲み込もうとした。
最悪の状況に備えた自殺装置だ。
「うっ!」
その時、3号の口の中に布が巻き込まれていく。
「お嬢様がお前の死を許さなかった」
「お嬢様?」
3号の意識はそこで途絶えてしまう。
「カラスがやられた?」
「はい」
「2号と3号、そして6号まで?」
アルディールが頷くと、フランツェ大公の表情も深刻になった。
2号、3号、6号はカラスの中でも暗殺と殺人に特化した隊員たちだ。
もし正式な騎士になったら、第1騎士団に属していても残るほど優れた資質を持って生まれた。
「遺体は?」
「消えています」
「後遺症として残る可能性は?」
「それさえも確認が難しいです。自殺していると思われますが、確認する方法がありませんので・・・」
「それならこちらから先に手を打たなければならないだろう。カラスを解体しなさい」
アルディールは驚いたように目を見上げた。
今のフリードリヒ家があるまで、カラスはあらゆる嫌な部分を引き受けてきた。
そのような組織を一気に消すように指示するなんて。
「情報が漏れた以上、組織の価値はない。余計に抱いても足を引っ張るだけだ」
「そのように処置します」
これだけの組織を諦めるのは容易ではないのに、フランツェ大公の決断は刃のように鋭い。
「後任組織は君が直接引き受けるようにしなさい」
「私がですか?」
「リアブリックから学んだことがあるのだから、この程度の役割はできるだろう?」
「失望させません」
アルディールの目が光った。
これはチャンスだ。
情報組織を手にするということは、大公家の実力者になるという意味と同じなのだから。
「状況は芳しくないな」
フランツェ大公は窓の外を見下ろして静かに呟く。
ベロニカとアセラスに実務を任せているが、最初から全任しているわけではない。
リアブリックの失脚後、大公家の全般的な事項は大公も全て把握していた。
いつからだろうか?
皇室まで見下ろす大公家の財政が著しく悪化したのは。
失脚する直前にリアブリックが言った言葉を思い出す。
『Lを注視してください。危険な女です』
「ベロニカがサロンを壊してしまおうと意気込んでいるんだって?」
「はい。独奏会の件でかなり感情を傷つけられたようです」
「いろいろ邪魔だね。サロンも、Lも。しっかり踏んでおかないと」
ノブレス通りとサロン、ベロニカとL。
どちらも両立できない存在だ。
なかなか動かないフランツェ大公の忍耐も限界に達していた。
「サロンを閉鎖させろ」
「妙案でもあるのですか?」
「明日、陛下にお会いする」
現皇帝リチャードは大公が擁立した皇帝だ。
帝国の実験を握って揺さぶる大公の要請を断るほどの力はない。
そのような皇帝を前面に押し出し、大公はサロンを規制し、閉鎖まで追い詰めるつもりだった。
「ベロニカにも話しておいて。火遊びは後回しにしろと」
いよいよ大公が乗り出してきました。
ベロニカ以上に冷酷な大公のサロン封鎖計画。
シアンが何か手回ししているのでしょうか?
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