こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は85話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
85話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 兄との再会②
はあ・・・、まずは拍子でも合わせよう。
そもそも、それ以外に方法はないけど。
「お兄様、久しぶりに会う席でまた揶揄うの?」
「やれやれ。夫の前で可愛い妹を揶揄うと思うのかい?」
「違うのですか?」
澄ましたように目を逸らすふりをすると、ついてきた枢機卿たちの間から低い笑い声が沸き起こった。
実に見慣れた風景、見慣れた反応だ。
「お元気そうで安心しました、レディー・ルードべキア」
「お久しぶりです、リサリオ枢機卿」
嬉しそうに挨拶する枢機卿たちにハツラツと応えた後、黙々と見守っているイースケに背を向ける。
ふぅ、この人は今日に限ってなんでこんなに綺麗に飾ってるの。
激しくドキドキする胸を押さえながら、平然と賛辞を伝えようとした瞬間、イースケが先に口を開いた。
「危うく見違えるところだった」
え、本当に?・・・じゃなくて!
この人はどうしてそんなに一途なんだろうか?
「あなたも見違えるほど綺麗です」
「褒め言葉かな?」
「褒め言葉ですよ、もちろん」
皮肉をたっぷり込めてニコニコすると、薄情な夫はしばらく両目を疑わしく狭め、すぐにニヤリと笑って私の手を握って、手の甲にキスをする。
短くて軽く、騎士らしく丁寧に。
「光栄だね、お姫様」
ふと気分がおかしくなった。
全てが目に見えるままだったら、どうなのだろうか。
それなら、私はおそらくこの瞬間、世界で一番幸せな女性だったのではないだろうか。
愛する兄と愛する夫が喜んでお互いに歓待する姿を見て喜んだだろう。
しかし、それは真実ではなく演劇にすぎない。
したがって、私は配役を受けた俳優らしく、二人の男性を交互に見ながら明るく笑った。
世界で一番幸せそうに。
「本当に嬉しいです」
「エレンディルへようこそ」
優雅に礼を言ったエレニアは気品よくチェシアレと向き合えず、私の方をチラリと見た。
私たちがどれほど似ていないかを感じたのだろうか?
「公女の美貌は流石に聞いた通りだね。ルビ、嫉妬してそうだね」
「そんなお兄様は私の夫に嫉妬しているくせに」
「おっと、バレてしまったか」
チェシアレが照れ臭そうに舌打ちすると、四方からドッと笑いが起きる。
さらに、私たちの氷の兄妹でさえ、薄い笑みを浮かべていた。
ああ、なんて暖かい風景なんだろう?
両側にそれぞれ兄と夫の腕を組んで歩き回りながら挨拶を交わし、人々を紹介しているとますます不吉さが大きくなっていく。
終始一貫して賞でも貰えるような態度を維持しているチェシアレの姿は、率直に言って驚くことではない。
この男は、いつでもどこでも思い通りに自分を演出できる奴だから。
私が気になるのは、私にさえ完璧に感情を隠しているという点だった。
そして、彼がこのように振る舞うと、いつも私の虚を突く乱闘に繋がる。
これ予想よりもっと大変になりそうだけど・・・。
「今日も眩しいほど愛らしいですね、レディー・ルードべキア」
「あ、ありがとうございます。大司教」
大司教の再登場に私は背中をまっすぐ伸ばした。
大司教のせいではなく、彼と一緒にいる人間のせいで。
「こちらは私の娘ピュリアーナ侯爵夫人です」
「お会いできて光栄です、バレンティーノ枢機卿」
親友と同じく非の打ち所がない優雅な姿で礼を挙げるフレイヤは、いつものように完璧な姿だった。
エレニアと似たように編み上げた髪は紫水晶とスピネルで輝いており、濃い紫色のドレスは紫色の瞳をさらに明るく見せている。
そっとチェシアレを見上げる彼女の目は、意外そうな好奇心で輝いていた。
さらに、少し驚いたような気もする。
「まったく、エレンディルはこんなに美人が多いのか?エンツォを置いてきて良かったね」
チェシアレは低い笑い声を出しながら、下に垂れ下がった私の髪を撫でた。
妙な笑みを浮かべたまま私たちを交互に見ていたフレイヤが、私に向かって話しかけてきたのはその時だ。
「噂通り、とても仲の良いご兄妹なのですね。奥様、枢機卿様がこんなに素敵な方だと言ってくれなかったじゃないですか」
「私の妹とかなり親しいようだね」
「誰もが親しくなりたいと思うほど愛らしい方ですので当然です」
「そうかい?本当なの、ルビ?」
これを機に君たち二人で仲良く手を繋いで地獄に行ってくれない?
いたずらなチェシアレの質問に私は頷いた。
「ええ、とても親しくさせていただいています。そうでした、この前私のせいで気分を害されたなら、この場を借りて謝りたいですわ、令嬢」
笑いながら他の枢機卿たちと会話をしていた大司教が、ギョッとこちらを振り返る。
チェシアレも不思議そうな表情を浮かべた。
「何かあったの?」
「女性同士のことですから心を開いてくれますよね、令嬢?」
こっそり顔色を伺うふりをする私に向かって、フレイヤが口元を引き上げた。
「奥様も本当に・・・。私はとっくに忘れていますよ。あえてこの場でそんなことを言わなくても・・・」
「フリ」
エレニアの冷淡な声は、皆を一瞬にして痛ませる効果があった。
たとえ何か悪いことをしていなくても。
チェシアレの内心が読めない・・・。
二人きりになった瞬間の対応が怖いですね。
そしてフレイヤを一喝するエレニア。
彼女も思うところがあったのでしょうか?
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