こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は90話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
90話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 庭園での出会い
トイレを口実に席を出た勢いで、こっそりと近くのバルコニーに向かう。
風にでも当たりながら心身を落ち着かせないと。
ダンスをしている間、緊張しすぎたせいか、胸がムカムカするほどだった。
ちぇっ、目を瞑ってあいつの足を踏んであげれば良かった。
「あ・・・」
「おっと・・・」
また出会したわね。
閑静なバルコニーで二人で仲良く会話をしている彼らは、他でもないアルフォンソと、それに似た栗色の髪の枢機卿だ。
二人の男は実に優しい笑みを浮かべた。
「素敵なダンスでした、夫人」
「レディールードべキア、またお目にかかれて光栄です」
「お会いできて嬉しいです、えっと・・」
「ロクロワ枢機卿と申します」
ニッコリ笑って自己紹介するロクロワ枢機卿はかなり若く見えた。
26のチェシアレほどではないが、せいぜい30代後半ぐらい。
しかも、アルフォンソと非常に似ている。
傍系なのかな?
「会話を邪魔したようですね」
「いいえ、叔父さんと挨拶を交わしていただけですので」
やっぱり親戚だったのか。
確かに、そうでなければアルフォンソがロマーニャの枢機卿と親しく付き合っているはずがない。
ふとある考えが一つ頭の中を巡って通り過ぎた。
アルフォンソは原作で聖徒侵攻連合軍の一員であり、当時法王庁内部では裏切り者数人が聖杯を持ち出し連合軍に渡した。
我が家が崩壊したのは、聖杯が奪われたためだ。
ロクロワ枢機卿も、その一人だったのだろうか。
内通者が正確に誰だったのか分かれば良いが、皮肉にも具体的な身元は陳述されたなかったようだ。
あるいは単純に私が覚えていないこと。
「あら、叔父さんでしたか?」
「ええ、残念ながらこのような救えない不良の甥っ子を持つことになりました」
一瞬皮肉っているのかと思って少し驚いたが、あっさりと微笑むロクロワ枢機卿も、ため息をつくアルフォンソも陽気に見えた。
「それではレディールードべキア、今大会で父君の勝利を祈っています」
「騙されないでください。叔父さんの祈りは経験ではありません。今まで破門されないのが不思議なほどです」
言い争いながら宴会場に戻る二人を笑顔で見送った後、私は美しく飾られた花壇のそばに置かれた小さなベンチに腰掛けることに。
チェシアレさえいなければ、とても安心して楽しめたのに。
とにかくまともに行動しなければならなかった。
最大限チェシアレの機嫌を取りながら、奴の真意が何なのか突き止めなければならない。
あまりにも予測不可能な狂人だから少しでも失言すれば、これまで屈せず積み上げてきた念入りな塔が一気に崩れてしまう。
「公子妃様!」
「アーリエンお姫様?」
ぴょんと歩いてきた小さな少女が、まっすぐ体を起こす私の手を握って見上げてきた。
二つに結んだ赤褐色の髪が揺れ、青緑色の瞳がキラキラと輝いている。
「夫人、今日は本当に妖精のようです」
「ありがとう。お姫様もとても美しいです。新しいドレスですか?」
「はい、お父様が新しくプレゼントしてくれました。私と同じように王冠をかぶっているのですね?」
私は笑顔でアーリエンの髪を飾った小さなティアラを見る。
「夫人もお姫様だから王冠をかぶっているのですか?」
「あはは、そんなはずありません。これはただの装身具ですよ」
「でも、レアは夫人がお姫様だと・・・」
「さあ、お姫様。夫人を困らせてはいけません」
それは私の言葉ではない。
アーリエンの後ろにそっと近づいてくる女性の姿に、私はサッと頭を下げた。
「妃殿下」
「私の礼を尽くす必要はありません。娘がどれほど夫人の話をたくさんしてきたか、もう少し早く感謝の挨拶をしたかったのに、今になってお会いできて申し訳ありません」
そういえば、北部に来てから2度目だ。
第一印象は異国風という感じだけだったが、こんなに近くで見ると一匹の優雅な猫のような女性だった。
肩が半分ほど現れる紫色のシルクドレスを羽織った姿が、一国の王妃というよりは童話の中のニンフのようだ。
アーリエンが育つとああなるのかな?
ペアノール王がどうしてあんなロマンチストになったのか分かる気がする。
「お姫様とよく付き合ってくださって本当にどれほど感謝しているか分かりません」
「いいえ、むしろお姫様が私と遊んでくれていますので」
少し照れくさそうに笑うと、母娘が並んで笑い出した。
笑顔がよく似ているよね。
見た目が良くて何か羨ましくもあり、不慣れでもある。
「うまく適応されているようで何よりです。実は何度も招待状を送ろうとしたのですが、訳もなく誰かに迷惑をかけるのではないかと迷っていました」
ブリタニア貴族社会での王妃の立場を考慮すれば無理もない。
ある意味、私と似ているようで、また別の立場だと言えるだろうか。
「妃殿下が招待してくだされば、私は光栄です」
「夫人はさすがに愛らしい分、優しい方ですね」
妖艶なレモン色の瞳が微かな輝きを放ち、少し曲がった。
妙に取り憑かれるような感じで思わずぼんやりと眺めていた瞬間。
「どうしてこんなに遅れるのかと思ったら」
少しでも緩んでいた全身の感覚が再び鋭く逆立つ。
ああ、滅びてしまえばいいのに。
王妃との2度目の出会い。
これからの交流に期待ですね。
いい雰囲気の時に邪魔者が登場しました・・・。
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