こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は109話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
109話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 非現実的な夢②
手を上げてエレニアの目元に当ててみた。
綺麗な瞳がずっと揺れている。
「嘘。表情だけ見ても分かります」
「・・・」
「私の目は騙せません。目に入った表情ってあるじゃないですか?」
青い目に映った表情は渇望。
いつか赤い目で見たそれと同じだ。
そう、だから分かったんだ。
むしろ偵察者のための演技に過ぎなかったなら、はるかに良かったのに。
どうしよう、面白い。
とても面白くてしきりに笑いが出てしまう。
私の前の人生も今の人生も、とても面白くてたまらない。
「嘘じゃありません」
「ふむ、本当ですか?」
「本当です」
「本当に?本当に?」
「本当に本当に」
「じゃあ、私はもうイースケに会いに行きます」
ぴょんと体を起こす瞬間、今度は肩をグッと掴まれる。
いくら夢だとしても力が強過ぎない?
「エレン、怪力すぎるわ。離してください、私はイースケのところにいかなければならないんです」
「ダメです。明日まで我慢しなければなりません」
「でも明日、私はここにいませんよ」
「それはどういう意味ですか?」
明日はどんな夢を見るか、私がどうやって分かると?
私はもがきを止めて空を見上げた。
わあ、ここの月は本当に綺麗だね。
どうせ夢を見るなら飛び上がって触れてみようかな?
でも、それは出来るかな?
ある夢は完全に自由自在なのに、ある夢はそうではないから。
「あそこに行くんだけど」
「・・・」
「あそこに行って・・・、お姉さんに会います。ああ、本当にそうだといいな」
「・・・」
「でも成功するか分かりませんね。エレンが私をちょっと手伝ってくれますか?」
「・・・」
ああ、面白くないね。
事あるごとに邪魔ばかりして睨みつけるだけで、何だこれ。
とても退屈でもう寝ているのに、また寝そうになった。
「眠いです、エレン。私眠りますね」
「はい・・・」
遥かに遠ざかっていく夢の残像が微かに耳元でざわめく。
私はエレニアの幻想を抱いて目を閉じた。
暖かい。
このまま永遠に夢から覚めないでほしい。
小さな燭台一つだけをつけた机の上には、がらんとしたレンブラント産の酒瓶が垂れ下がっていた。
年をとったせいか、甘くて本当に口に合ってはいるが、酔いが全く上がる気配がない。
北部の好みとは合わない贈り物だったが、すでに貰ったもので他に飲む者もいないので、一人で飲んでしまうしかない。
そのように自らを合理化させ、オメルタ公爵は気品良く口を開いた。
「まだ寝てないのか?」
紺色のガウンの裾を正しながら廊下を通っていたエレニアは立ち止まりながら振り返る。
電気が消えた深夜の薄暗い空気の中で、2組の無心な赤い視線が衝突した。
「お父様こそ、この時間まで一人で何をしているのですか?」
「見て分からないのか。酒を飲んでいる」
「酔いましたか?」
「そうだね。少し前にとんでもない風景を見たことを考えると、ちょっと酔ったような気もするな」
「とんでもない風景?」
「娘が息子の嫁を背負って、そっと通り過ぎる風景のことだ。二人でままごとでもしていたのか?」
しばらく沈黙が流れた。
エレニアはそれほど慌てる様子もなく、そっと父親の机に近づく。
それからすぐに話題を変えた。
「明日の試合を心配されているようです。兄さんのことが心配ですか?」
「私があいつをどうして心配する?嫁の方は少し心配だが」
ふさわしくないほど似合わない、あまり照れくさい単語をつける理由は明確だ。
何が起こっているのかと尋ねているのだ。
「大したことではありません。今日はちょっと飲み過ぎたようです」
「体の調子が悪いと言って早く退席したのに?」
「いつからそんなに気を使いましたか?」
言葉を失ったようなのか、公爵は再び黙々と杯を傾けた。
エレニアはしばらく躊躇った後、ゆっくりと話を切り出す。
「私にも一杯ください」
これこそ意外なことだった。
しかし公爵は「どうしたんだ?」と言ってビックリする代わりに、黙々と優雅に空虚なゴブレットを取り出すことで同様に意外な態度で臨んだ。
「あまり味が良くないですね」
「気のせいだ」
「ビシュリエ公爵とかなり親しくなったようですね」
「率直に皮肉るのを見ると、私に言いたいことがあるようだ」
淡々とした口調の末に苦い何かがついた。
お母さんを思い浮かべているのだろうか。
そんな考えを飲み込んでエレニアは首を横に振る。
「いいえ、そんなことはありません。お父様こそ私に言いたいことはありませんか?たとえばドリアス関連のこととか」
ルビの精神がヤバい・・・。
エレニアと父親だけの会話は珍しい?
ルビに関して何か伝えるつもりなのでしょうか?
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