こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は113話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
113話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side イースケ
選手控え室の木の壁を突き抜けて入ってくる歓声は、なぜか怒りの声と似ていた。
だからといって、それほど気になるわけではない。
「ああ、あの歓声が聞こえますか?昨日よりもっと凄いと思います。皆すごく興奮しているようですね」
イースケは観覧席に座って野獣のように泣き叫ぶ群衆が興奮していようがなかろうが、何の関心もなかった。
その中で彼が気になる人はただ一人だけ。
早く全部終わらせて走って抱きしめたい気持ちだ。
イースケはハンカチを剣の取っ手付近にギュッと縛る。
その間、アンディミオンが明るくつぶやいた。
「私が断言しますが、今日は何気なく優勝するでしょう。そして、いつか私が騎士叙任をしたら、必ずこの大会に参加して卿の名誉を受け継ぐつもりです」
「・・・お前どうしてここにいるんだ?」
「え?卿の従者として終幕まで忠実に補佐しなければなりませんから・・・。もしかして私が何か悪いことをしましたか?」
「急にお前の存在自体が間違っているような気がして」
「ああ、酷いです、卿。夫人に会えなくてイライラするからといって、そんな風に腹を立てないでください」
実に生意気な返事だったが、イースケは怒る代わりにしばらく悩みに陥る。
こいつは一体いつからこんなに図々しくなったのか。
「思春期でも来たのか」
「・・・いいえ、すみません。ただ羨ましくなったからです」
「羨ましい?」
「だって今日、卿が優勝したら公子妃が明るく笑って喜んでくれるじゃないですか?ですが、私が後で卿の名誉を受け継ぐ瞬間、そうしてくれる人をその時までに見つけられるかどうか分かりません。私は正直、令嬢たちとどう話せば良いのかも難しくて・・・」
そう言って、いきなり真剣にため息をつくアンディミオンだった。
もちろん、イースケは自分の従者の恋愛の悩みに耳を傾ける気など、目やにほどもないのだが。
幸い、折りしもノックの音が鳴った。
「イースケ卿、訪問です」
自然と耳がピンとするような知らせ。
試合開始を目前にして訪問だなんて、まさかルビがそんな可愛いことを・・・?
「ああ、公子妃のようですね!」
顔色には見せなくても内心浮かれた気持ちで控え室を出たイースケは、しかしすぐにガッカリした様子を隠すことができなくなってしまった。
「イース」
嬉しそうに体を起こす金髪の令嬢は、彼が期待していた金髪美女ではなかったためだ。
「イース、ちょっと待って!」
あまり愉快な会話が交わされそうにもなく、真っ直ぐに振り返る彼をフレイヤが慌てて捕まえた。
文字通り腕を握ってぶら下がっていたため、イースケはすでにイライラしている状態でさらに苛立った。
「これを放せ」
「あなたが私を誤解しているのは分かっている。だけど、今あなたに話すとても重要な話が・・・」
「聞く気はない」
「あなたの奥さんのことよ!バレンティーノ枢機卿と」
ルビへの言及でようやくブレーキがかかったようで、イースケはそのまま立ち止まり、フレイヤの顔をじっと見つめる。
フレイヤはため息をつき、乾いた唾を飲み干した。
「信じられないかもしれないけど、知っておくべき非常に重要な事実があるの。あなた、今まで騙されていたのよ」
「急に生きるのが退屈になったのか?」
「イース、私は・・・」
「生きたくないのかと聞いた」
冷たく沈んだ血色の瞳がゾッとする。
自ずと恐怖が押し寄せてきたが、フレイヤは退かなかった。
このまま退くわけにはいかないのだ。
「私が仲違いさせようと思っているようだけど、私だけじゃないわ。あなたの友達とあなたの妹まで直接両目でハッキリと見たのよ。私の言葉が信じられないなら、あの子たちに確認してもいい!」
イースケは彼らが両目で何を見ていたのか、目やにほども気にならない。
ルードべキアに関すること以外は。
もしルビに何か起こったら、彼らはきっと直接来て伝えていただろう。
自ら確認する必要もない。
「キスしてた!」
そのまま再び背を向ける彼の背中に、フレイヤの切実な叫びが響いた。
「え・・・?」
「あなたが作ってくれた庭で二人で口づけをしていたのよ。家族同士でするような感じじゃなかった」
紫色の目に涙がポロポロと滲んだ。
一方、赤い瞳は凍りついていた。
ほとんど殺意に近い冷気を纏ったまま、凍った炎のようにフレイヤを見つめている。
「もう一度騒いでみろ。何だって・・・?」
ついに鳴り響いた唸り声は、せき止めよりは警告に近かった。
今すぐにも彼女の首を握り締める勢いで。
信じられないのだ。
もちろん信じられないだろう。
フレイヤは震える手を祈るようにしっかりと握った。
「私も到底信じられないわ。エレンも同じだし・・・、でもあの噂は全て事実だったのよ、イース」
「・・・」
「あなたは騙されていたの。あなただけじゃなくて私たちみんな・・・。ああ、これをどうすればいいの。これをどうしたらいいの?」
フレイヤへのイライラが積み上がっていきます。
エレニアは誰にも言うなと警告したはずなのに。
イースケは何を思うのでしょうか?
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