こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は120話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
120話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 拒絶
なぜもっと早く気づかなかったのだろうか?
何が私の目を隠したのだろうか?
楽団が演奏する勝利の音楽が競技場の中に響き渡る。
人々は再び歓呼していた。
私の頬から涙が転げ落ちる。
喜びの涙か安堵の涙か自責の涙か、あるいはその全てなのか分からないことだった。
私が涙脆いことで有名なイメージだったので良かった。
彼が躊躇いながら私を見ているのが感じられる。
すぐに席を蹴って立ち上がり、彼の首に腕を巻きたかった。
その広い肩にしがみつきたかった。
初めて会った瞬間から今までいつも私を守ってくれて、私に自らを違うように感じるようにしてくれたその強い腕にもう一度抱かれたかった。
けれど、そうすることはできない。
まだそうすることはできなかった。
まだ処理しなければならない問題が残っている。
私はひどく利己的な女だから。
目が眩むほど過分なものを得た渦中にも、それを利用して生きる道を思い出す酷い魂だからだ。
ねえ、イースケ。
私はそもそも呪われて当然の女だった。
私は間違いなく地獄に落ちるだろう。
でも、生きている時間の間、あなたのそばにいられるなら、どうでも構わない。
生まれて初めて欲しいものができてしまったから。
試合終了後、まだ熱気が収まっていない賑やかな雰囲気の中で、みんな宮殿に向かっていた。
これからは、誇らしいブリタニアの気性を誇る宮中晩餐会が続くことだろう。
もちろん、そのようなことなど眼中にもない人も確かに存在する。
ロンギヌス騎士団の貴重な少数精鋭が会場に近づくやいなや、真っ先に誰かを探し始めたのは自明なことだった。
「ない、跡形もない!二人が一緒に消えた!」
「もしかして途中で別々に散ったんじゃないか?」
「私とガラールが直接護衛団にいたじゃないか、きっと宮に着いたときまでは二人ともいたはずだ!」
神経質に唸り声を上げるカミュの顔は青ざめていた。
アイバンも同様だ。
まだ昨日のことを知らない残りのメンバーたちは、ただ戸惑った視線を送るだけ。
「おい、一体どうしたんだ?何がどうなっている?」
「ああ、おかしくなりそうだ。まずイースケ、あいつは今どこにいる?まだ来てないのか?」
「何が起こっているのか説明しろ!」
有名なパラディンたちがこのような風景を演出するのは、普段なら当然注目を集めそうなことだった。
ただ、幸いというか不幸というか宴会場に続々と集まった内外の人々が興奮して騒がしいし、先ほどの試合について評論家でもあるかのように、それぞれで話し合っていたため、彼らを気にする人はあまりいなかった。
ごく少数を除いて。
もしかしたら、それが問題かもしれない。
「公女」
「アイバン卿」
怒った仲間たちをカミュに押し付けたアイバンが一気に足を向けた方向は、断然エレニアがいるところだった。
焦って誰かを探していたのはこちらも同じだったようで、直ちに対話中だった令嬢の群れに了解を得て背を向けるエレニアの表情は青白く極まりなかった。
「やっぱりご覧になれなかったのですね?」
「卿たちも・・・?」
後ろから囁き声が聞こえてくる。
おそらく二人が何かロマンチックな密談を交わしているのだと推測したようだった。
そう見えるのは無理もないが、エレニアもアイバンもそんなことを気にする余裕がなかった。
「一体これはどういうことなの?なぜよりによってこんな状況で二人同時に・・・。兄さんが知ったら・・・」
「公女、公女。一旦落ち着いてください。ピュリアーナ令嬢は今どこにいらっしゃいますか?」
「え?フリがどうして・・・」
「あの方もご存知じゃないですか。もしかしたら、私たちのように二人を見守っていたかもしれませんし、何かご覧になったかもしれませんから」
一瞬妙な静寂がよぎる。
まるでとても重要な何かを一歩遅れて思い出した人のように、両目を大きく開けてアイバンを見上げていたエレニアが低く囁いた。
「トイレに行くと言いました」
フレイヤ・バン・ピュリアーナはトイレの方にいた。
ただ、彼女は一人ではなく、トイレの中ではなく、長くて静かな廊下に立っていた。
「さあ、ローレン。姉さんの頼みを聞いてくれる?」
不思議そうな目で姉を見上げていた少年がうなずく。
当然のことだった。
愛する姉の頼みなら、彼は何でも素直に従うだろう。
それが嫌な南部の魔女に関することなら尚更に。
フレイヤは嬉しそうにニッコリと笑みを浮かべ、弟の白金髪に手を置く。
「もうすぐイースが到着するわ。彼が来て自分の妻かヴァレンティーノ枢機卿を探すでしょう。その時あなたが・・・」
続く言葉は、ほんの僅かな囁き。
もちろんロレンツォは確かに理解した。
すぐに彼が振り向いて飛び出すと同時に、背後から友人の声が響く。
「フリ?」
「エレン。遅くなってごめん、どうしたの?」
大きく開けた紫色の目。
怪しさと心配が入り混じった表情。
エレニアは友人の親しみやすい顔を見て、なぜか躊躇った。
したがって、彼女の後ろにいたアイバンが代わりに出る。
「ピュリアーナ令嬢、もしかして・・・」
チャンピオン!チャンピオン!
アイバンの落ち着いた声は、後に続いた叫び声に埋もれてしまう。
その音を聞いた瞬間、アイバンはふと全身から血が抜けるような気がした。
それはエレニアも同様だ。
まさか?もう?
大会の優勝者、祭りのチャンピオンは最後の宮中宴会で国王と一緒に入場するのが伝統だ。
ところが、その由緒ある慣例がたった今破られた。
3人の目撃者は振り向いて先を争って走り出す。
ルビとチェシアレの二人がいません・・・。
フレイヤも何かを企んでいる様子。
二人がいない中でのイースケの入場。
状況が混沌としてきましたね。
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