こんにちは、ピッコです。
「夫を味方にする方法」を紹介させていただきます。
今回は151話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
死ぬ前に読んでいた本の中の悪女ルードべキアに憑依してしまう。
前世では養子となった家族から虐待を受けていたけど、ルードべキアも同じような境遇だった…。
しかも父によって政略結婚させられた北部最高の冷血な騎士イースケは原作で自分を殺すことになる夫だった!
小説の内容をすでに知っているルードべキアは、生き延びるために夫を愛する演技をするが…
ルードベキア:ルードベキア・デ・ボルヒア。本作の主人公。愛称はルビ。
イースケ:イースケ・バン・オメルタ。ルビの結婚相手。愛称はイース。
エレニア:エレニア・バン・オメルア。イースケの妹。愛称はエレン。
フレイヤ:フレイヤ・バン・ピュリアーナ。イースケの幼馴染。
ボルヒア:教皇。ルビの父親。
チェシアレ:チェシアレ・デ・ボルヒア。長男
エンツォ:エンツォ・デ・ボルヒア。次男。
ローニャ:ルビの専属メイド
151話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 喧嘩②
「・・・夫人」
「何ですか、令嬢?」
「・・・一応、快癒されてよかったです」
「ありがたいですね。お茶の香りがとてもいいので令嬢も飲んでください」
再び沈黙が続く。
一体何を企んでいるのか、フレイヤは自分が訪ねてきては、早く用件を持ち出す気配もなく、ただ私が食べる姿だけをじっと眺めていた。
またいきなり文句をつけるつもり?
それにしてはちょっと力が抜けたような気がするけど・・・。
「私が夫人に謝ることはないでしょう」
・・・案の定、いきなりうわ言から吐き出すのは相変わらずだ。
「だからそんな期待はしないでください」
「・・・」
「とにかく、私は自分の信念に最善を尽くしただけですから。今も同じです」
「・・・」
「たとえ間違いがあったとしても、私には生まれた時から今まで色々な経験を通じて積み上げてきた価値観というものがあるんですよ。・・・私は夫人のことがどうしても理解できません」
私は口にクッキーをくわえたまま立ち上がる。
そのままつかつかとあらゆる華麗な花々と茂った庭を横切って門に向かった。
その後、入口の外に立っている護衛騎士たちに「退け」と手招きした後、ドアを閉めてかんぬきをかける。
再びテーブルに戻ると、フレイヤは私がそのまま出て行ってしまったと思ったようで、呆然とした表情で固まっていた。
私は席に戻り、クッキーをかじりながら腕を組んだ。
「ずっと騒いでみてください」
噴水台からざあざあと広がる激しい水の流れが響いた。
青白い顔でじっと私を睨んでいたフレイヤが、やがてしゃべり続ける。
「誰でも自分自身を助けなければ、他の人は知らないと言っても過言ではありません」
「それは本当に素敵な言葉だね。とある本から出たフレーズなの?」
「夫人のような方が、これまでどうして自分をそんなに・・・、放置されたのかは分かりませんが、それも一つの中毒と言えるでしょう。不幸と自己憐憫は中毒と同じだと言いますから・・・」
「それで・・・?」
「もちろん私にも同情や憐憫の感情はありますがそれでも嘆きが先に出るのはとうにもなりませんね。一体どうして・・・、どうしてそんな風に生きてきたのですか?」
「・・・」
「固い意志と正しい言葉が合わさって、どんな苦境も乗り越えられるものです。心を決めて行動に移すなら、天が必ず助けるものです。一介の筆遣いでもなく、夫人のような方ならいつでも誰かの助けでも求められたはずなのに、どうしてそういう破局に突き進むまでじっとしていたのですか?どうしてもっと積極的に自分の人生を導いていこうと思わず、自分だけでなく皆が不幸になるように放っておいたんですか?」
不幸、自己憐憫、疎外感、孤独、排斥、死の苦痛、暴力、恐れ、強迫と羞恥・・・。
この全てをたった一度も直接経験したことがない自信満々なお嬢さんが今私に問い詰めている。
彼女が私について何を知っているか知らないかが問題ではなかった。
ただあの時、目撃した瞬間による漠然とした想像だけでも私に問い詰めたいということだ。
なぜそのように情けなく生きるのか、なぜそのように消極的に生きて自分に崇高な価値観の混乱を呼び起こさせたのか、なぜ他の人々まで動揺させるのか。
不思議なことに腹が立つというより、おかしな気分が起こった。
最初から生まれ育った環境から違う、片方が体験したそのすべてのことを絶対に体験もしなかったし、体験することもないもう片方がこのような反応を見せるのは当然の手順かも知らなかった。
一度も捨てられたことも、捨てられることもない者の叩き。
それでも、彼女と同じくらい出てくる他にもかかわらず、是非を問い詰めたり空虚な憐憫を語る代わりに、目つきだけでもそれは私の過ちではないと言ってくれる人々もまた存在する。
「お聴きになっているのでしょうか?夫人・・・」
「ああ、本当に聞いてあげられない」
この前ここですでに一度起きたことだ。
優雅にとかされた白金髪、滑らかな白い顔、高級なドレスの前端と装身具がお茶の水でびしょ濡れになったことだ。
お茶をかけた人がひっくり返っただけ。
現在のフレイヤの表情は、前回のあの時に私が作って見せた表情と全く同じだと断言できる。
すっかり魂が抜けてしまった表情。
お茶の水を浴びたまま、真っ白で青くなった満面がとても見ごたえがあった。
「こ、これはどういうことですか」
「なんで、お茶を浴びるのが趣味じゃなかったの?開いた口だとよく威張っているのに、あなたみたいに人に幼稚な濡れ衣を着せるのが積極的で堂々とした人生ではないと思うけど?」
「こ、これでも無事だと思いますか?私は・・・」
私は茶菓を一握り手に取って、よく喋る口に無造作に突っ込んだ。
「うわっ!これは一体どんな浅はかな仕業なのですか・・・」
「あなたの浅はかな口がかわいそうだからだよ。あなたの言うとおりに私が情けなく生きてきたとしましょう、そんな私に事あるごとに勝てず、やきもきするあなたは何?正々堂々とぶつかることは考えられず、陰険な小細工を弄しながら飛びかかった「あなた」は一体何だっていうの?」
「わ、私は・・・」
「何、行動に移すと天が助けるの?天があなたにそんな幼稚なことだけ選べとおっしゃるのかしら?私がそんなにうらやましかったら羨ましいと言うか、高尚なふりをしながら心は黒く焼け死ぬのが本当に大変だっただろうか?あなた本当にみっともないとかわいそうなの知っている?私のような情けない人間のせいで狂ったように暴れるあなたが本当に可哀想で醜いと!」
地震でも起きたかのようにガタガタと揺れていた紫色の瞳が続いて燃え上がった。
こんなに殺伐として毒気のある表情をフレイヤの顔で見ることになるとは、やっばり長く生きなければならない。
「あなたが現れなければ、私が揺れることなどなかった!あなたなんかが一体どうして私の世の中を勝手に汚すの?汚いボルヒアの女のくせに、本当に法王の子でもないくせに、売春婦の娘ではないかと思って、あちこちに売られたぼろぼろのくせに・・・」
パッ。
私の手に握られたフレイヤの頭が真っ白なケーキの中に突き刺さる。
綺麗な顔が一瞬にしてクリームだらけになった彼女が、すぐにもがく腕を伸ばして私の髪をつかんだ。
頭皮がひやりとする痛みに涙がこみ上げてくる。
「あなたさえいなかったら、北部はそのままだっただろう!あなたが現れて、あなたがみんなを・・・!」
「そのように愛国心が燃え上がったら、逝って殉教でもするか、意地悪で陰険な人間め!」
「全部あなた・・・、のせいだよ!一体どうして私があなたなんかのためにこんな気持ちを感じなければならないのか・・・!」
「あなたの気持ちなんて私の知ったことじゃないよ?」
「血統も不明な女一人のために、何一つ比較する価値もない女のために、できることは笑って踊ることしかない愚かな人形一人のために、とうして私がこんな剥奪感を感じなければならないの!」
「それが人生だよ、この小娘め!」
突如始まった言い争いと掴み合い。
鍵をかけましたが、外からは丸見えなのではないでしょうか?
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