メイドになったお姫様

メイドになったお姫様【41話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。

今回は41をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【メイドになったお姫様】まとめ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となって...

 




 

41話 ネタバレ

メイドになったお姫様【40話】ネタバレ こんにちは、ピッコです。 「メイドになったお姫様」を紹介させていただきます。 今回は40話をまとめました。 ...

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 母親として⑥

アンジェリーナにとって、父親は世界で最も恐ろしい存在だった。

侯爵が邸宅に入る時は、皆が息を止めて腰を下げていた。

孤高な侯爵夫人である母親さえそうだったのだから、とりわけ臆病で心が弱い末娘が父親を恐れたのは当然のことだろう。

(絶対に、絶対にお父さんに逆らわないようにしよう)

それは幼い頃からアンジェリーナの鉄則として定着していた。

アンジェリーナは父親の機嫌を損ねないように最善を尽くしてきた。

父親が望む淑女になるために一日も欠かさず教育を受け、いつも身だしなみを整えて慎重に話をした。

もちろん、そのように努力しても気難しい父親を完全に満足させることはできなかったが、他の兄弟たちがムチを10回ずつ受ける時に5回をむかえたので、どうにか努力の代価はあるわけだった。

そんなある日のことだ。

ヴィルヘルム侯爵はいつもと違って上気した顔で言った。

「最高の結婚相手をもらってきた、アンジェリーナ。皇帝陛下の4番目の皇妃になるのだ!」

ヴィルヘルム侯爵は大喜びした。

彼が見るには限りなく足りない末娘にそのような機会が来たということが奇跡のようだった。

しかし、アンジェリーナは少しも嬉しくなかった。

なぜならアンジェリーナはその時わずか14歳だったからだ。

初経をしてやっと2ヶ月が経った。

嫌です、お父さん。私はまだ父と母のそばにいたいです。

顔も知らない皇帝陛下と結婚するのも、一人で皇居に行くのもとても怖いです。

しかし、アンジェリーナはどうしてもそれを言えなかった。

そんなことを言って雷のように降る父の怒りが怖くて。

それでアンジェリーナは無理やり口角を上げる。

結婚は一潟千里に進んだ。

14歳のアンジェリーナは皇帝の妻となり、帝国に4人だけの皇妃となった。

初夜を過ごしたばかりで、赤ちゃんまで産んだ。

翌年の15歳には赤ちゃんを産んだ。

その翌年の16歳には父に赤ん坊を送った。

その後もずっと、ずっと。

十数年が経って27歳になるまで、アンジェリーナは父親を恐れる弱い少女として生きてきた。

ついさっきまでは。

しかし、父親が自分の息子に触れるのを見た瞬間、アンジェリーナの何かが割れる。

彼女の目に見える父親は、依然として怪物のように大きくて怖かった。

しかし、恐怖よりも大きな感情が彼女を包み込む。

それは慕情。

 



 

「これ以上あなたが私の息子に触れるようなことはさせない!」

アンジェリーナは荒い息を吐きながらレイシスを抱きしめる。

それからヴィルヘルム侯爵をにらみつけた。

「レイから今すぐ手を離してください!そして、連れて行くことも考えないでください。これからレイは私のそばにいるつもりです!」

震える声でもはっきりと話す娘を見て、ヴィルヘルム侯爵は言葉を失う。

いつも自分の言葉に「はい、はい」と従順だった娘がこのようなやり方で自身に反抗したのは初めてだったためだ。

呆れたのはつかの間で、すぐに怒りがこみ上げてきた。

「そうだよ。君が皇妃になってから、私があなたに対してあまりにも丁重に接したんだ」

そんな必要はなかったのに。

いくら皇妃の王冠をかぶっていても、皇子を産んだとしても自分の娘だ。

鞭を上げるだけでもぶるぶる震えながら、「何でも悪い」と許しを請った弱い娘。

ヴィルヘルム侯爵が手を上げた。

「・・・」

アンジェリーナは何が起こるかに気づいた。

父の手が無残にも自分の頬をなびかせるだろう。

直ちに避けるか防がなければならなかった。

しかし彼女の勇気はここまでだった。

お長い時間蓄積された恐怖が彼女を石のように固くする。

彼女はレイシスをぎゅっと抱きしめて目を閉じた。

それが彼女にできることだけだから。

娘の微弱な反応にぞっとして口元を上げたヴィルヘルム侯爵が手を振った。

ジャーン!

アンジェリーナの顔が片方に戻る。

(これでは足りない)

もう一度娘の頬をなびかせようとする瞬間だった。

「ここです!侵入者が皇妃様と皇子殿下を襲撃しています!」

鋭い声とともに部屋の中に兵士たちがどっと押し寄せてきた。

突然の状況にヴィルヘルム侯爵が叫んだ。

「これはどういうことだ!あえて私が誰だか知って手を出して!」

しかし、兵士たちは何も言わずに侯爵の体を拘束する。

侯爵は呆れた。

どうやら彼らは本当に自分を引っ張っていくようだ。

皇妃の父親であり、ヴィルヘルム侯爵家の家主である自分のことを。

アンジェリーナに何とかしてみろと大声を張り上げようとした瞬間だった。

「皇妃様、大丈夫ですか?」

ある侍女が涙声と共にヴィルヘルム侯爵とアンジェリーナの間を遮る。

彼女は侯爵が何も言う暇もなく大きな声で話した。

「なんと。顔に傷がすごいです。いったいあの凶悪な男が何をしでかしたのでしょうか!」

アンジェリーナは驚いた顔で自分の頬を撫でる侍女を見た。

「シアナ?」

どうやってこの瞬間、シアナが、それも兵士を率いて現れたのか、理由が分からなかった。

泣きそうな顔でアンジェリーナを見つめていたシアナは首を回してヴィルヘルム侯爵を指差す。

「皇妃様と皇子殿下が怖がっているではありませんか。早くあの極悪非道な奴を引っ張って
行ってください!」

小さな侍女の凛々しい声に、兵士たちはうなずきながらヴィルヘルム侯爵を部屋の外に引っ張り出した。

ヴィルヘルム侯爵がずるずる引きずられて叫んだ。

「ああ、アンジェリーナ、ぼんやりと座って何を見ているんだ!お父さんが引っ張られているじゃないか!」

「・・・」

しかし、アンジェリーナはぶるぶる震えながらも兵士たちを止めない。

アンジェリーナはドアが閉まる直前に言った。

「罪人を刑務所に入れなさい」

「・・・!」

ヴィルヘルム侯爵が目を見開く。

シアナがよくやったと、アンジェリーナの手を握ってくれた。

バタン。

ドアが閉まった。

弱い娘をいじめていた悪魔はもう見えなかった。

 



 

ヴィルヘルム侯爵がいなくなった後、シアナは顔をそむけてアンジェリーナを見る。

「大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。私よりはレイの方が驚いたと思う」

アンジェリーナはまだ抱いていた息子を見下ろす。

いつの間にかレイシスはいつものぼ一っとした顔に戻っていた。

さっき感じた不安感は少しも見えない。

アンジェリーナは安堵のため息をつきながら息子の髪をかき上げた。

アンジェリーナはシアナに尋ねた。

「ところで、どうしたの?」

「ご覧の通りです。侯爵の勢いが尋常でないので急いで出て警備兵を連れてきたのです」

「兵士たちが素直に来なかったはずなのに・・・」

皇居の中にヴィルヘルム侯爵とアンジェリーナ皇妃の関係を知らない人はいなかった。

弱虫な娘と気丈な父。

カの振りは、如実にヴィルヘルム侯爵に向けられている。

そのため、ヴィルヘルム侯爵があれほど大声を上げても、皇妃宮の誰も動かなかったのだ。

皇室の警備兵も大きな違いはない。

シアナは笑いながら言った。

「兵士たちを動かすのは難しくありませんでした。ある狂った奴が皇妃宮に攻め込んできて、皇妃様と皇子殿下を殺そうとしていると叫んだんですよ」

ヴィルヘルム侯爵という名前を外したのが正解だ。

兵士たちは「狂った奴」という言葉に剣を持って皇妃宮に駆けつけた。

しかし、これはどういうことだ。

ヴィルヘルム侯爵がそこにいた。

ようやく兵士たちは侍女が言った狂った奴の正体に気づいたが、今になって見て見ぬふりをして出ることはできなかった。

「兵士たちが直接目撃しました。侯爵が皇妃様の頬を殴る姿を」

そこにアンジェリーナは幼い皇子を抱いていた。

いくらヴィルヘルム侯爵だとしても、見過ごすことができないほど深刻な状況だ。

「・・・そうなんだ。恥ずかしい姿を見せたわ」

片方の頬が赤く膨らんだアンジェリーナの顔を眺めながら、シアナは眉をひそめる。

「遅くなってすみません、皇妃様」

「いいえ、そんなこと言わないで。君のおかげでもっと大きな目に遭わなかったよ。私こそそんな勇気を出してくれてありがとう。あなたも私のお父さんが怖かったはずなのに・・・」

澄んだ瞳に幼い感情は本気だった。

しかし、シアナは彼女の挨拶をただゆっくり受けることができなかった。

シアナは尋ねる。

「これからどうしますか、皇妃様?」

「・・・何を?」

「皇妃様が侯爵に何かを要求するつもりなら、今がチャンスです。侯爵が皇妃と皇子を脅したという名目で連れて行かれた今です」

「・・・」

シアナの言葉を理解したアンジェリーナの瞳が激しく揺れる。

しかし、しばらくの間だった。

アンジェリーナは震える声ではっきりと言った。

「もうお父さんが私を勝手に揺さぶりはしないよ。レイシスのためにも」

しかし、意志と能力が比例したわけではない。

アンジェリーナにあるのは皇妃という名前それだけ。

彼女には父親と対戦する何の力もなかった。

自分の無能さが悔しくて唇をぎゅっと噛むと、はっきりとした声が聞こえた。

「分かりました。皇妃様の意志を確認したので、これからは私に任せてください」

「え?」

目を丸くしたアンジェリーナに向かって、シアナが明るく笑って言った。

「私に皇子殿下の教育をお願いされたじゃないですか。その一環だと思ってください。授業を邪魔する邪魔者はお尻をびっしり叩いてでも近づけないようにするのが、教育者の基本ですからね」

 



 

初めて父親に反抗したアンジェリーナ。

シアナはどのような方法で侯爵を牽制するのでしょうか?

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