こんにちは、ピッコです。
「幼馴染が私を殺そうとしてきます」を紹介させていただきます。
ネタバレ満載の紹介となっております。
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又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
145話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 監視
レリアは再びカーリクスの腕に抱かれ、城へ戻ってきた。
またカーリクスにしがみつくのは気が進まなかったが、一人で降りる方法もなく、靴もなく、どうしようもなかった。
城に到着するとすぐ、母と祖父を探しに行った。
数日前、レリアは皇帝が犯した蛮行を家族にすべて明かした。
祖父が受けるであろう衝撃を考えなかったわけではないが…どうしようもなかった。
フェルセウス皇帝から守るためには、お祖父様もこの事実を知っていなければならなかった。
そうすれば、また何が起こるか分からない事態を防げるからだ。
そして他のことはすべて置いておいても、皆が知るべきだと考えた。
自分にとって母が大切なように、他の人々にとっても母は大切な家族だったから。
お祖父様は非常にショックを受け、怒りもしたが、やがて冷静さを取り戻した。
領地の境界線の警備を厳重にするよう命じ、母には護衛の騎士までつけた。
「お祖父様。」
「おお、来たのか。」
「お母さんの様子はどうですか?」
「ずいぶん落ち着いたようだな。」
「幸いですね。」
「それで、お前は?お前は少しはどうなんだ。」
「私は大丈夫です…。おじい様は…。」
「お前はいつも自分のことは考えずに、他人の心配ばかりするな。」
祖父はたしなめるように言いながら、レリアの頬をそっとなでた。
彼の目には、レリアはいまだに小さく幼い子どもだった。
あの子がいつの間にこんなに大きくなったのか…。
それでも彼にとって孫娘はまだ赤ん坊だった。
傷ついた様子を隠すために一生懸命、大人のふりをしているレリアが哀れだった。
「もう何も心配するな。な?」
「…はい、お祖父様。」
「中立区域に行くなんて話もするな。」
「はい…すみません。」
レリアはお祖父様の胸に抱かれながら微笑んだ。
どれだけ強がっても、結局お祖父様の前では子供になったような気分だった。
思わず涙が出そうになり、ぐっとこらえた。
「お父様、またレリアを泣かせたんですか?」
その時、甲高い声が二人の間に割って入った。
カリウスがドタドタと走ってきて、シュペリオン公爵の腕の中からレリアを引き離した。
「お父様は…!この子供はもう放っておいてください。」
「このガキが……。私が一度でもレリアを泣かせたことがあるか?お前だろ!お前が!」
幼い頃の出来事を思い出して怒る祖父だったが、叔父はまるで聞こえなかったかのように無視した。
「本当にひどいよな、なあ?」
カリウスは申し訳なさそうな顔でレリアに同意を求めた。
その様子を見たシュペリオン公爵は、小さな怒りでぶつぶつ言っていた。
「レリア、行こう。おじさんがお菓子買ってあげるから。ね?」
「この野郎が…!」
祖父はついに手を振って、レリアが涙を流す前に笑い声をあげた。
首都皇城の雰囲気は重苦しかった。
健康を回復するために療養に出ていた皇帝が重体となって戻ってきた。
状況は最悪だった。
皇帝はあまりにも多くの血を流し、意識を失っていた。
幸いにも息は止まらなかったが、依然として目覚めない状態だった。
その状況で最も気が気でなかったのは皇后だった。
まだ彼女が産んだ末っ子の皇子はあまりにも幼かった。
この子が後継者として認められるには、フェルセウス皇帝がもう少し長く耐えてくれなければならなかった。
今セドリックが皇位を譲り受け、結婚して子どもまでできれば、皇位は永遠に遠ざかることになる。
フェルセウスはまだ若くて健康で、まったく心配していなかったのに……。
さらにセドリック皇子の評判に傷がつくようなことも、まともに処理されていなかった。
皇后は絶望感にとらわれて何もできず、その中にはユリアナも含まれていた。
「お母様、お父様を助けてください。ね? 侍医でも誰でもいいからすぐ呼んできてくださいよ! うっ……」
「やめろ、もうやめなさい! ユリアナ!」
ユリアナは1日に十数回も皇后のもとを訪ねては責め立てた。
泣きながら哀願し、皇帝を助けてくれと叫んだ。
「最初にお父様を送ったのはなぜですか?療養に行かせろと強くおっしゃったのはお母様でしょう!お母様がこうしたんです!」
「………」
自分が皇帝の腕を切ったわけでもないのに、皇后はそのことについてまで恨みを受けなければならなかった。
マリアンヌ皇后はついにユリアナの泣き声から逃れるため、耳をふさぎながら書斎の奥に避難した。
彼女もまた、あれこれとした出来事によるストレスが極限に達し、非常に敏感な状態だった。
セドリック皇子の表情は険しかった。
その前にはデミアンも一緒にいた。
「お父上が自ら腕を切り落とすなんて、信じられない。いったいなぜそんなことをなさったのだろう。」
「……」
デミアンの言葉に、セドリックは答えなかった。
皇帝の側近たちから、大まかな事情は聞いていたが……理解できなかった。
当然、誰かが皇帝を暗殺しようとしたと思っていたのに、そうではなかったとは。
騎士団内部で誰かが皇帝を裏切った可能性もなかった。
それに皇帝よりも実力のある騎士はいなかった。
しかし疑問点は多かった。
セドリックが聞いた内容は、皇帝が発作を起こして神殿を訪ねたということだけ。
それ以外に何かあるのは明らかだが、皇帝の従者たちは口を開かなかった。
おそらく父が意識を失う前に、断固として命令を下したのだろう。
「もしかしてレリア、あの子が関係しているのでは?父はそのことでとてもつらそうだったから…」
「その可能性はある。」
デミアンの推測は一理あった。
セドリックは何も手がかりが得られないと考え、席を立った。
「どこへ行くんだ?」
「どうしてももっと確かめたいんだ。明らかに何かがある。」
「……わかった。じゃあ私はユリアナにちょっと会いに行ってくるよ。」
「うん。」
デミアンがユリアナに会いに出ていった後、セドリックも何かを決意して静かに立ち去った。
彼が訪ねたのは、皇帝に同行していた随行員たちだった。
彼らは「もう申し上げることはありません」と口をそろえて口をつぐんでいたが……皇帝が長い間目覚めない以上、このまま終わらせるわけにはいかなかった。
シュペリオン公爵家。
遅い夜、グリピスは庭園の片隅のベンチに座っていた。
眠れずに散歩していたロミオが彼を見つけた。
「…あ、お前ここで何してるの?」
ロミオは眉間にしわを寄せながら彼に近づいた。
近づいた途端、グリピスがシュッと音を立てて、手を口に運んだ。
「なんだよ。」
「…レリアが気づいたら困るから静かにしろよ。」
「…え?」
ロミオはグリピスが向かった方向に視線を移した。その瞬間、思わず罵声が出た。
「な、なんてクレイジーな奴だ…」
グリピスが隠れた先を見つめると窓の一つが見えた。
直感的にそこがレリアの部屋だと分かった。
ここは建物の角にあたる位置で、正面ではなく側面からレリアの部屋の窓が見える場所だった。
当然、部屋の中までは見えない位置だったが、ロミオにとってはそのことがかえって不快さを募らせた。
部屋をのぞこうとしているのか…。
見て見ぬふりもできないのに、ここで何をしているっていうんだ?
相手がグリピスだと思うと、不純な意図以外には見えなかった。
見張りをしているのは明らかに違うだろうし、ましてやレリアが部屋で窓を開けたときに、こっちから誰かが自分を見ているとは想像もできない位置だった。
「何してんだよ、まったく?この変態野郎。」
ロミオの言葉に、グリピスはまるでとんでもない侮辱を受けたかのように眉間にしわを寄せた。
「とりあえず座れ。」
「…汚いやつ。」
ロミオはそう言いながら、グリピスが座っていたベンチの少し離れた端にお尻を下ろした。
息苦しさと不快感を覚えるように口をつぐんだ。
「それで、何してるって?」
「…監視。」
「監視だと?レリアがここから逃げ出すとでも? 話にならないと思わないか?」
ロミオは呆れていた。
『レリアを皇后にしようとして失敗したショックで頭を打ったのか?』
しかし最近のグリピスはいたって正常に見えた。
レリアの母を丁寧に看病し、レリアにも優しく接していた。
もちろんその態度はむしろ怪しさを感じさせたが――
グリピスが口を開いた。
「この前、ネズミみたいに誰かがレリアの部屋にこっそり入ったことがあって。」
「……」
ロミオは苦笑いをした。
誰の話なのかは分からなかった。
オスカー?それともカーリクス?
「怪しいやつがレリアを連れて行ったら困るだろ?」
「…グリピス、お前が一番怪しいよ。」
ロミオの言葉にもグリピスは窓から視線を外さなかった。
ロミオは深いため息をついてから尋ねた。
「それより、神殿ではおとなしくしてるのかな?」
「心配するな。神官どもを黙らせるなんて簡単なことだ。」
グリピスの返答に、ロミオは髪をかきむしった。
臣下たちはグリピスの説得力の前に言葉を失った。
まるで狐のような男だから、賢く立ち回ろうとしたのだ。
「…とにかく、よく考えたな。気持ちを変えたこと。」
「何を?」
「レリアを皇后にしないと決めたことだよ。お前も同じで…信仰をあんなに嫌っているのに、無理に関わる必要はないだろ?」
これは本心だった。
ロミオはグリピスに少しだけ心を動かされた。
本国にはグリピスを利用できずに追放された家門もあり、神殿もまた同様だった。
神も信じない奴が神聖力を持っているのだから、本人はまたどれほど苦しんでいるかと思うと気の毒でもあった。
だが、とんでもない疑いでレリアを引っ張ってきて、自分まで苦しむ必要はなかった。
神殿に行けばレリアだけでなく、グリピス自身も苦痛を味わうはずなのだから。
「うん…それは俺もいい判断だったと思うよ。」
「…そうか?」
グリピスの返事に、ロミオは苦笑いを浮かべつつも疑わしげだった。
返事が何か…変だな。
「それ」って?他のことじゃないのか?
「レリアがまた俺を信じ始めたんだよ。」
グリピスがニヤリと笑いながら返事をすると、ロミオはますます不安になった。
不安な気持ちが込み上げ、彼は尋ねた。
「…お前、また変なことをしようとしてるんじゃないだろうな?」
「俺が?何を?」
「レリアにまた変な考えを吹き込んで、強要しようとしてるんじゃないかってことだよ。」
「………」
レリアが君たち4人をすべて受け入れなければならないから、その話をしているのだった。
ロミオは知らないふりをするグリピスがあまりにもしらじらしく感じたが、こらえて説明を続けた。
「レリアが俺たち4人を全部受け入れなきゃいけないって話さ。そんなことしないって約束したじゃないか。」
「……ああ。」
グリピスはようやく何の話をしているのか理解したようだった。
だがすぐに眉をひそめて言った。
「そんな約束はしてないけど?」
「……え?」
「レリアが領地に戻って暮らしたいって、皇帝から自分を守ってくれって言ったじゃん。それが約束だったんだ。」
グリピスはなぜかふくれた表情で言った。
話す声と表情はすっかりすねていた。
グリピスは、レリアが自分にしがみついて泣きながら頼んできたときのことを思い出すと、つい口をとがらせた。
ロミオは震え上がった。
グリピスが考えを改めたと思っていた。
もう正気に戻ったのだと思っていたのに……。
「…おい、じゃあお前……」
「………」
「まだその計画、変えてないのか?」
ロミオはグリピスの狂った計画にあきれながら尋ねた。
「どうしてあんなイカれたやつが……。」
そうだ、この野郎は最初からまともじゃなかった。
ただ“まともなふり”をしていただけだ。