こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は83話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
83話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- シアンの実力
同時刻。
敗北した相手への嘲笑を続けていたレンが特別席に座っているエレナを発見した。
(俺を見にきたはずはないし、殿下を見にきたのか?)
口の端がピクピク動く。
準決勝で勝った喜びよりも、ベロニカをどう陥れるかという考えで楽しくなったのだ。
口笛を吹きながら闘技場を後にして、次の試合に挑むシアンと通路で遭遇する。
シアンに無視されるが、レンは機嫌を損ねるどころか笑顔を浮かべていた。
「必ず勝ってください、殿下。どうせ負けるのなら、私に負けた方がいい絵になりますから」
シアンは挑発的な皮肉を無視して、試合会場に向かった。
レンは人通りの少ない場所に向かう。
「メル」
堀越しに名前を呼ぶと、メルの返事が返ってきた。
「お待ちしておりました」
「何か分かったのか?」
「全く成果がなかったわけではありません」
「話せ」
「監視していると、かつてベロニカ公女を治療していた医師が庭に出てきたことを確認しました」
「・・・それで?」
「不思議なことに、毒の解毒に使われる薬草が相変わらず使われているということです。量も以前より倍近く増えています」
「え?」
一瞬、レンの目に力が入る。
やがて、その驚きは堪えられない喜びに広がった。
「どうされましたか?」
メルが報告した情報は2つだけだが、それで十分。
レンがずっと抱いていた疑問に確信を与えるだけの確証だからだ。
「これ以上の監視は意味がないから、すべて撤退させろ」
「分かりました」
気になるが、メルはそれ以上聞かない。
レンが話さないのは、それだけの理由があるからだろう。
「他に何か話すことは?」
「遅れましたが、決勝進出おめでとうございます。お父様はとても満足していらっしゃいます。決勝戦は観戦に来ると申しておりました」
「父さんが?」
その質問に、メルがうなずく。
「必ず優勝する姿を見たいと」
「分かってるって」
レンの煮え切らない返事の余韻が消える前に、メルの気配が消えた。
彼女が去ったことを確認して、喜びを全身で表す。
「偽物のくせに私を騙したのか?」
レンの口元から笑みが離れない。
誕生日記念日の最初の出会いから、これまで自分を騙してきたのだ。
「ああ、気が狂いそうになる。偽物のくせにベロニカよりもベロニカのように振る舞うのだから」
何を信じて、自分の前であれほど堂々としていたのだろうか?
それだけではない。
心証に過ぎないが、大公家に刃を向けるLが彼女ではないかと推測している。
それさえも気に入っていた。
「そして、殿下の心も盗んだ」
それは明らかだった。
皇室の復興という使命感と義務感で固まったシアンが、ルシアの前では揺れ動いているのは明白なのだから。
「いや、違うな・・・。盗んだのは殿下の気持ちだけではない」
そう言って、レンがニヤリと笑う。
歓声が会場を埋め尽くす。
決勝進出をかけた決闘の末、シアンが勝利を収めたのだ。
相手も剣術祭の準決勝に進出しただけに、剣術の実力はずば抜けている。
シアンは一寸の差で勝利を手にすることが出来たのだ。
「私から見ると殿下がギリギリ勝ったように思えるのですが、間違い無いでしょうか?」
エレナが尋ねると、ヒュレルバードはしばらく息を吸って口を開いた。
「先程の会話を覚えていますか?私がレン公子と戦って勝つ自信があるのかどうかと」
「ええ」
「質問を変えて、私が殿下と対戦した場合をお答えします」
準決勝の結果だけを見れば、シアンがレンに劣っていることは明らかだ。
「もしかしたら、勝てるかもしれません」
「殿下が卿に勝つ確率はそれほど低いのでしょうか?」
「いいえ逆です。私が殿下に勝つ確率は圧倒的に低いでしょう」
エレナは耳を疑った。
元の歴史でも、シアンは常に学部下位圏に属し、剣術祭でも頭角を表せなかったのだから。
しかしそんな考えは、ヒュレルバードの評価で打ち砕かれた。
「圧倒的に相手を制したレンに比べて、殿下の実力は劣っていませんか?」
「殿下は相手のレベルに合わせています」
「合わせる?どういう意味ですか?」
ヒュレルバードが慎重に口を開く。
「殿下は実力を隠していらっしゃるようです」
「そんなはずが・・・」
「彼は、私やレン公子よりも強いです」
「・・・!」
元の歴史で、シアンは権威を失った皇室を蘇らせようとしていた。
しかし、彼の実力が優れていれば、大公家を中心に様々な貴族から狙われていたことは明らかだっただろう。
(殿下は隠していたのね。反撃のチャンスが来るのを待ちながら)
そして、シアンが過去と違う決断を下したようにも見える。
そうでなければ、隠しておいた剣術を公開する理由はないのだから。
(私は依然として、殿下について何も知らないのね・・・)
試合会場を出るシアンから、長い間目を離せなかった。
とうとうレンが、エレナの正体に気づいてしまったのですね!
ただし、レンも大公家に恨みを持っている人物。
何とかして、味方にすることは出来ないでしょうか?
彼もすぐにバラそうとは考えていなさそうですし・・・。
そして、次はシアンとレンの決勝戦ですね!
どんな結末になるか楽しみです♪
https://recommended.tsubasa-cham.com/trash-of-the-counts-family-matome/
https://recommended.tsubasa-cham.com/survive-maid-matome/