こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は92話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
92話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 虚栄心を利用して
「出かけるんですってね?」
前触れもなくリアブリックの執務室を訪れたエレナがゆっくりとお茶を飲んでいる。
「はい、首都にサロンがオープンするそうなのです。そこに行ってきますね」
リアブリックの表情が強ばる。
サロンの主人「L」との関係が良くないだけに、そこに行くというエレナの言葉が気に入らないのだろう。
サロンに行く理由は、芸術品の買い取りをしたいという名目にしたのだ。
実際に、サロンのオープンに合わせて、様々な芸術品が展示される。
一気に時代的巨匠に仲間入りしたラファエルの次作品『憧れ』の発表も予定されていた。
収集家たちも絵を買い入れる意志を見せている。
リアブリックは腹が煮えくる思いをしていた。
彼女の立場では、Lとサロンの存在は目の敵だ。
ベロニカ公女の身分でサロンを訪問するだけでも、彼らの有名税が跳ね上がるのは間違いない。
「許可してくれてありがとうね、リブ」
静かにコップを片付ける、
リアブリックの険悪な表情に、空気の読めない笑顔を浮かべて刺激することも忘れずに。
「時間があれば、一緒にサロンにいきましょうね」
「・・・業務が滞っておりますので」
軽く会釈をして執務室を出る。
アンは、部屋に戻る間ずっと笑顔を浮かべているエレナに尋ねる。
「何か良いことでもあったのですか?」
「ええ」
部屋に戻ってきたエレナは、他の侍女たちに聞こえる声で話す。
「アン、明後日は出かけるから準備をしておいてちょうだい」
そう伝えると、アンの表情に優越感が生まれる。
他の次女たちに、自分がどれだけ信頼されているかを誇示しているのだ。
しかし、そんな感情は続くエレナの言葉に打ち砕かれる。
「メイを連れて行くから、あなたも準備をしなさい」
「はい、お嬢様」
メイが丁寧に頭を下げて答える。
すると、自分ではなくメイが外出に同行するという事実に慌てたアンが割り込んできた。
「お嬢様、私は一緒ではないのですか?」
「あなたはここに残ってちょうだい。面倒見が良いのだから」
エレナが線を引くと、アンの顔色が真っ青になる。
外出時に帯同する侍女こそ、寵愛の象徴として受け止められるからだ。
エレナがそれを知らないはずがない。
しかし、今は状況が変わったのだ。
サロンを訪れることが多くなる中で、アンの同伴は危険でしかない。
それに気づいたエレナは、別の方法でアンを手懐けるつもりだった。
2日後。
サロン訪問のために、お洒落を終えたエレナが最後に靴を履く。
身長が急に上昇し、細い首のラインと腕、ベルラインのドレスの姿が調和を帯びて、魅惑さを醸し出した。
「とても美しいです。お嬢様の美貌に、サロンの改装が飾られないか心配です」
今日に限って、ジェーンはいつもよりエレナを褒めていた。
本来であればアンがその役割を果たしたのだろうが、外出に同行しないという言葉に意気消沈したのか、口数が減っている。
「アンと二人きりで話したいことがあるから、みんな出ていきなさい」
「はい、お嬢様」
侍女たちは何かただならぬ事を感じて、急いで部屋を出て行った。
「ああ、お嬢様。どうして私が・・・?」
アンは、エレナが不満に思っていたのではないかと考えて、不安に震えている。
「アン、昨日はとても寂しかったでしょう?」
エレナは優しく、顔を上げられないアンの横髪を撫でる。
「誤解よ。私があなたを残念に思っていることは何もないわ」
「ですがっ・・・!」
「アン・・・。私が侍女の中であなたを最も頼りにしているのは知っている?」
「ええ、もちろんです」
「あのね、私が皇太子妃になって皇居に入ったら、あなたは必ず連れて行くつもりよ」
「本当ですか!?」
エレナは微笑んでうなずいた。
「皇居で過ごしていれば、いつかは皇后になるでしょう。その時には、アンに皇居の侍女長を託したいの」
「侍女長を!?」
アンの目が飛び出るほど大きくなる。
驚きのあまり、心臓が激しく鼓動していたくらいだ。
「侍女長・・・、私が・・・」
皇居の侍女長になれるという想像だけで胸がいっぱいになっているのが分かる。
「アン、遠くを見なさい。外出するときにあなたを連れていかないのは、あなたが足りないからじゃないわ」
「それじゃあ・・・!」
「侍女長になるためには、下のものを治める方法を知らなければいけないでしょ?」
「・・・!」
エレナの言葉を理解したアンの瞳に力が入る。
「・・・お嬢様が不在の時に、私が女中たちを従わせろと?」
笑みを浮かべながら、宝石箱を開けてルビーの指輪を取り出す。
エレナはそれをアンに差し出した。
「受け取って」
「ああ、お嬢様・・・」
アンの目が欲望に染まる。
その隙を見逃さずに、彼女をさらに煽る。
「この指輪をどう使うかは、あなたが判断しなさい。持ち歩いてもいいし、下のものを管理するのに使ってもいいわ。あなたが賢明に使用することを願っているわね」
「ありがとうございます、お嬢様!決してお嬢様を失望させません!」
喜びを味わったアンを見て、エレナは満足げに笑う。
彼女の虚栄心を利用して、外出するたびに切り離す口実を作れたのだから。
これより完璧な処理はないだろう。
チョロすぎますね。
どうしてリアブリックは、アンを監視役に任命したのでしょうか?
扱いやすいという点では優秀ですけどね(笑)
彼女がどんな行動を起こすのかにも注目ですね♪
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