こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は101話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
101話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 約束のない次の出会い
「気になることがあるのだが?」
「どうぞ」
「あなたがLだったら、あえてルシアの名前を借りて学術院に通う必要があったのか?その答えを聞くことはできるのか?」
「・・・!」
シアンの質問は鋭く的を射た。
多くの答えを準備してきたが、その質問にだけは答えられない。
自分がベロニカの代役という前提が敷かれない限り、納得のいかない答えしかできないのだから。
(どうしよう?殿下にすべてを打ち明けるべき?)
そう考えるが、エレナはすぐに隅に押し込む。
もしエレナがベロニカ公女に成りすまして、Lとして危険な活動をしていることが知られれば、シアンは何とかして止めようとするだろう。
「答えにくい質問のようだね」
「今は申し上げられませんが、私を信じて少しだけお待ちください。後に必ず報告しますので」
来てくれたシアンに対する誠実な回答ができないことに心が痛む。
「待つよ」
「殿下・・・」
しかし、シアンは遺憾の色も示すことなく、淡々とそう語る。
「待っているから、一つだけ約束してほしい」
「約束ですか?」
「私に何も言わずに消えないでくれ。どこへ行こうと必ず知らせてほしい」
エレナはどんな表現よりも、彼に大事にされることが好きだった。
「約束します」
「それでいい」
シアンも、その答えに満足したようだ。
「君に会いたい場合は、サロンに来ればいいのかな?」
「いいえ」
エレナは苦笑いを浮かべる。
「私がサロンを訪れる日は少ないです」
「じゃあ、次はいつ会える?」
「サロンに来る日が決まったら、ヴィレム伯爵家に連絡します。大丈夫でしょうか?」
「・・・」
ヴィレム伯爵家なので、シアンは言葉を濁す。
突然エレナとシアンを繋ぐ「繋がりの輪」扱いされることになりリンドン伯爵が激怒するのが目に映ったからだ。
「そうすることにしよう。これ以上頻繁に見られないのは残念だが、我慢しよう」
大公家に籍を置いている以上、サロンの往来は容易ではない。
リアブリックが気に入らないからだ。
シアンの気持ちが嬉しいが、やむを得ない。
(幸いなのは、私がいなくてもサロンが順調に運営されているということね)
アートアドバイザーとして成熟したカリフが巨匠たちと親交を深め、彼らを管理してくれているのが大きい。
エミリオの存在も大きい。
彼もこの仕事を楽しんでくれている。
「約束のない次の出会い」を約束して、エレナとシアンはソファを挟んで互いをじっと見つめる。
「「・・・」」
一言もない沈黙が続くが、二人は初めから約束でもしたように静寂を破らなかった。
時には沈黙が他の言葉よりも多くの話を代わりにすることができると知っていたから。
首都郊外の街道を馬車が狂ったように疾走している。
森を横切るように進んだ馬車は、人通りの少ない深い森の中で止まる。
自然という最高の隠れ家に位置するこの場所は、どの地図にも存在しない場所で、大公家が保有する家の中で最も秘密の場所だった。
その場所は、バスタージュ家でさえも侵入したことのない不可侵の領域。
同席していたローレンツが降りて、馬車のドアを開ける。
「お降りください」
馬車から姿を現したのは、他ならぬリアブリックだ。
どんなことがあっても焦らないことで定評のある彼女だが、今日は焦っているように見える。
屋敷の中に入り、目的地に真っ直ぐ向かう。
「中にいらっしゃるの?」
「どうぞお入りください」
主治医の言葉にうなずいて、リアブリックは部屋のドアをノックする。
返事はないが、主治医を見ると、大丈夫そうにうなずく。
部屋のドアを開けてすぐに、ベッドに視線を向ける。
ベッドの上には乱れた布団があるだけ。
いるはずの人がいないので、驚いて部屋の中を見回した。
「・・・!」
カーテンの向こうに腰掛けている女性のシルエット。
彼女は白いワンピースを着て、窓の外を見つめている。
まだ体の具合が悪いのか、顔色が良くない女性が青白い唇を開いた。
「いらっしゃい、リブ」
声は小さいがハッキリと聞こえる。
まるで生きていることを証明するかのように。
「ちょっと長く寝ていたようですね。リブが私よりずっと年上に見えるわ」
「公女殿下」
彼女の身元を推測できる言葉が、リアブリックの口から出た。
ベロニカ公女。
彼女が長い眠りから覚めたのだ。
「本当に不思議。ちょっと寝ていただけなのに、3年も経っているなんてね」
「長い時間でした」
リアブリックの言葉には多くの意味が込められている。
彼女に対する各種スキャンダルやデマが氾濫し、大公家の後継構図が大きく揺れたのだから。
「夢を見ていたわ。蝶が一匹飛んできて、私の手の甲に座ったの」
「蝶ですか?」
「とても神秘的だったわ」
「蝶は希望の象徴ですね」
「けれど、その蝶が私の手のひらを噛んだのよ」
「噛む?蝶がですか?」
「棘で刺されたかのように痛かったわ。単なる微生物のくせに」
その時の痛みが思い浮かんだのか、ベロニカが失笑する。
「だから、蝶をギュッと鷲掴みにしたわ。片方の翅を掴んで、もう片方の翅を毟ったの」
「・・・」
ベロニカが手で紙を引き裂くようにして見せた。
残酷極まりなく。
シアンとの距離がグッと縮まりましたね!
後は、いつエレナの正体を打ち明けるか。
そして、ついにベロニカが目を覚ましました。
これは過去の時期と同じなのでしょうか?
ベロニカの体調はあまり優れていないようですが・・・。
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