影の皇妃

影の皇妃【100話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「影の皇妃」を紹介させていただきます。

今回は100をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。

皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。

そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!

自分を陥れた大公家への復讐を誓い…

エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。

リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。

フランツェ大公:ベロニカの父親。

クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。

イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。

レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。

フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。

ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。

アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。

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100話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • シアンとの再会

「ルシア?」

シアンはホール中央から降りてきたLを見て、目を離すことができずにいた。

致命的な美しさを秘めていたが、彼女の歩き方や目つき、雰囲気が記憶の中のルシアに似ていたからだ。

しかし、推測はできても、確信はモテない。

人より視力が優れているといっても距離はかなりある。

それにもかかわらず、シアンはLから馴染みのある印象を受けていた。

「殿下」

「・・・!」

小さいがはっきりと聞こえた「殿下」という呼称に、シアンの雰囲気がピリつく。

皇居内の視線を避けて密かに外出したため、誰も自分がここに来たことを知ってはならないためだ。

「私についてきてください」

シアンを迎えにきた女性はメイだった。

彼女はシアンの顔を覚えており、挙動や特徴で、目の前の男性がシアンだと確信していたのだ。

サロンの奥まった場所の階段を通って2階に上がる。

全員がLに注目しているので2階は冷え切っていた。

「こちらの部屋でお待ちください」

ドアを開けてシアンが中に入ったとき。

「殿下が入られましたら、私が外からドアを閉めさせていただきます。保安上の理由であり、不便だと思いますがご了承ください」

そう告げてメイは丁寧にお辞儀をする。

疑わしい部分があるが、自分の命ぐらいは十分に守れる能力があると自覚していたので、シアンもうなずいて受諾した。

室内を見渡してソファに腰を下ろす。

ようやくルシアに会えると思うと楽しみになってきた。

 



 

そして時間が流れる。

ソファから立ち上がり、窓際に出て外を眺める。

2階であるにもかかわらず、天井が高いため、建物の4階の高さほど高かった。

「このサロンが、さっきのLという女性のものなのか?」

本心から凄いと感じていた。

聞くところによると「新女性」と呼ばれる知性も凄いそうだが、それに劣らず財力と建築にも眼目があるようだ。

好奇心が疼く。

リンドン伯爵の言葉通り、彼女と良い関係を結べば、帝国の改革に役立つのではないだろうか?

すると、壁面の書斎から音が聞こえてくる。

表情を強張らせて、シアンは壁にかかっていた装飾用のレイピアを手に取る。

書斎の揺れが酷くなると、本棚が横にズレた。

全身を緊張させて、予想外のことに備えていると。

書斎の奥から靴のヒール音が聞こえてくる。

そして、中から女性が現れた。

顔が分からないにもかかわらず、彼女が着ているマーメイドドレスを見た瞬間、シアンの口から反射的に名前が飛び出た。

「Lなのか?」

瞳が困惑して動揺を隠せない。

推測が確信に変わったからだ。

「殿下」

「・・・!」

いつも耳元から漂っていた声が、Lがつけている仮面の間から聞こえてくる。

「今までお元気でしたか?」

Lはまるで知り合いのようにシアンの安否を尋ねながら、仮面を取り外す。

すると、エレナの色白で綺麗な顔が丸見えになった。

ルシアに変装するための化粧も、顔立ちを隠すためのメガネもかけていない。

些細な違いが集まって、全く別の女性に見える。

茶色のカツラも被っていなければ、本当にルシアかどうか分からないくらいだ。

「・・・あなたは本当に私が知っているルシア令嬢なのだろうか?」

「かつて学術院で交流していた後輩のルシアを探しているのであれば、私が正しいです」

「・・・」

シアンは二の句を継げなかった。

ルシアに似ていながらも致命的な美貌を持つ目の前の女性に、異質な不慣れさと慣れが巧妙に共存しているからだ。

「L、それが君の本当の名前なのか?それとも偽名なのか?」

「Lは古代語で私の本名の略です」

エレナは率直に打ち明けた。

ここまで来て隠す理由もなく、シアンに対してこれ以上隠したくなかったのだ。

しかし、それ以上は何も話すことができなかった。

 



 

シアンも残念に思うはずだが、彼は何も問わない。

「もっとお聞きにならないのですか?」

「必ず問わなければならないのか?」

「あらかじめ答えを準備しておりましたので」

「そうだな・・・」

シアンは怒りを浮かべてエレナに近づく。

憂愁に満ちた視線で彼女をじっと見つめて、目と鼻の先まで迫る。

そしれ、シアンは前触れもなくエレナを抱きしめたのだ。

突然姿を消したエレナを責めるようにギュッと、それでいて険悪にならないように。

エレナは全身の筋肉が麻痺したかのように動けなかった。

「心配した」

「殿下・・・」

「そして会いたかった」

「・・・!」

会いたいという一言で、エレナの頭が真っ白になる。

心臓は意志とは関係なく脈打つ。

頭を上げることができない。

息を殺したまま、うつむいて地面を眺めた。

そして永遠に感じていた時間が終わると、エレナは耐え難い気まずさを感じる。

(ど、どうしよう)

内心慌てていると、シアンの手にある装飾用のレイピアを発見した。

「殿下、さっきから気になっていたのですが・・・。そのレイピアは?」

「これかな?」

シアンもその時になって、自分がずっとレイピアを握っていたことに気づく。

「このレイピアを製造した鍛冶屋が気になってね。君は知っているか?」

「・・・」

彼は本気でそう思っているのか、表情に変化はない。

「・・・調べてみます」

この会話によって、エレナが感じていたぎこちなさも少し和らぐ。

むしろ、初めて会ったときよりも、お互いの距離感が縮まった。

 



 

シアンとの久しぶりの再会。

彼もエレナに対する感情を隠さなくなりましたね♪

いつかはエレナも全てを打ち明けてほしいです!

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