ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜

ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜【47話】ネタバレ




 

こんにちは、ピッコです。

「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。

今回は47をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

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どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!

アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。

そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。

その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。

アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。

最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。

ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。

シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。

カシス・ペデリアン:シルビアの兄。

ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。

アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。

ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。

シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。

デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。

シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親

マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。

エミリー:ロクサナの専属メイド。

グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。

ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。

リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。

ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者

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47話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • 取り返しのつかない状況

「シエラ、何をキョトンと立っている?すぐにこっちに来て私を立たせろ」

シエラはしばらくの間、溜まった息をゆっくり吐いた。

最初は戸惑いで頭と体が凍りついていたが、すぐに今彼女の目の前に広がる状況を簡単に把握する。

「奥様、他の道へ戻るには時間が少し遅れてしまいましたから、このまま真っ直ぐ行きます」

エミリーが前に出てきた。

ラントは側にいることさえ知らなかった彼女の存在に目を一層輝かせた。

「貴様はロクサナの雌犬ではないか。なぜ貴様がここに?戯言を言っていないで貴様は消えろ!」

ほとんど限界に達していたラントの体は、もはや語ることもままならないと訴えていた。

「シエラ、死にたいのか?早くこっちに来ないか?」

彼は焦りを感じて、シエラをもう一度催促する。

エミリーはラントを処理する必要性を感じたが、彼女が出る前にシエラの言葉が先んじた。

「・・・どうして私が?」

「え?」

ラントは疑い深く聞き返す。

シエラの背後にいたベスは「奥様・・・」と小さく彼女を呼んだ。

彼女の声もやはり驚きを帯びていた。

そんな中、シエラは落ち着いた表情を浮かべている。

全身がボロボロになり、血を流しながらも彼女を脅していたラントは、呆然と口を開けていた。

裾を握りしめているシエラの手と噛まれた唇が細かく震えている。

ラントを見る間、少しずつ動悸がし始めていた胸が、今はいつにも増して大きく高鳴っていた。

しかし、彼女は止まらず、言葉を続ける。

「息子を殺し、娘まで不幸にするあなたを私がどうして助けないといけないのでしょうか?」

ラントの表情はとても見応えがあった。

彼は想像したことのないシエラの反抗に少なからず驚愕していたのだから。

一生を美しい人形のように生きてきた女性。

シエラはいつもラントに従順で、静かに彼の意見に従ってきた。

しかし。

「自分の子供を殺したあなたが何故生き続けなければいけないのですか?」

敢えて今自分に何と?

シエラは今までにない覚悟でラントを見つめていた。

その顔を見た瞬間、デオンと共に自分の背中にナイフを入れたロクサナの姿が重なる。

「滅びろ・・・!お前の娘もお前も、俺が放っておくと思うか?お前たち二人とも四肢を切断して内臓を抉り出し、殺してくれる!」

ラントは血まみれのまま、怒りに満ちた呪いの言葉を吐いた。

シエラは顔面蒼白のまま打ち返す。

決して両目を瞑らずに。

「くそ・・・」

その時、まだ血が噴水のように噴き出す首を握ったまま息を整えていたデオンが体を起こす。

「俺が・・・、殺さなくては・・・」

しかし、彼は一歩も動けず、再び膝を曲げてしまう。

その一方で、執拗深いデオンの視線はラントに釘付けのままだ。

「ここにいたのか、ラント・アグリチェ」

見知らぬ声が鼓膜を突き刺して入ってきたのは、まさにその時。

ラントは息を止めて音の方向に頭を向けた。

 



 

「き、貴様は・・・」

和合会の最終日に現れたカシス・ペデリアンが、今またラントの目の前に立っていた。

何の感情もこもらずに、ただ冷たいだけの金色の瞳が、周囲の光景をひとしきり見渡す。

血まみれのデオンと視線が合った瞬間、カシスの唇がゆっくり開く。

「地下牢からラントの後を追いかけたという話を聞いて、君にも一度はチャンスを与えようと思っていたが力不足だったか」

その言葉にデオンの瞳に眠っていた炎が再び燃え上がった。

今、目の前にいる男だけには絶対に獲物を譲歩できないという狂気のような意地と執着が。

しかし、彼は既に身動きが取れなくなった状態だ。

「じゃあ、俺の番だな」

カシスはあてどなく視線を逸らす。

「奥様、行きましょう」

エミリーはこの隙を逃さずにシエラに告げた。

カシスの視線が、しばらくシエラの顔に当たる。

しかし、彼は何も言わずに顔を背けた。

 



 

「アグリチェらしい末路だな」

カシスは赤い絨毯のように敷かれた血のかたまりを踏んで、目的だった人物の前に立つ。

「このように直接顔を合わすのは3年ぶりだな」

低い声が寂寥とした空間に響いた。

血まみれになって壁にもたれていたラント・アグリチェは、カシスを見て口元を震わせる。

「ど、どうしてここに・・・。ごほ・・・」

腹の中に溜まっていた血が溢れ出す。

そんなラントを見下ろすカシスの顔は、ただ限りなく凍えるばかり。

「私がどのようにしてあなたの目の前に現れたのか、それが一番知りたいのだろ?」

ラントの視線は、カシスの足元に新しい血の塊を作っている鋭い剣に落ちる。

再び顔を上げ、不気味な輝きを放つ金色の瞳と向き合った。

「貴様・・・、やはり本物だな。偽物なんかじゃない。じゃあ、まさかロクサナが・・・」

カシスが3年前にアグリチェで死んでいないことは明らか。

ロクサナが自分を騙したのだ。

方法は分からないが、ロクサナが術策を施したのは確かだった。

しかし、悟りがあまりにも遅れた。

すでに状況は、アグリチェを覆った火事のように取り返しのつかない状況だ。

 



 

シエラがこれまでにない勇気を出してくれました!

彼女がラントを助けていれば、状況は悪化していたはずですから。

カシスの目的はラントだけ?

彼を殺すのか、それとも捕縛するのか・・・。

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