こんにちは、ピッコです。
「ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜」を紹介させていただきます。
今回は89話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
どういう訳か小説の中の悪の一族、アグリチェ一家の娘「ロクサナ」に生まれ変わっていた!
アグリチェは人殺しをものともしない残虐非道な一族で、ロクサナもまたその一族の一人。
そして物語は、ロクサナの父「ラント」がある男を拉致してきた場面から始まる。
その拉致されてきた男は、アグリチェ一族とは対極のぺデリアン一族のプリンス「カシス」だった。
アグリチェ一族の誰もがカシスを殺そうとする中、ロクサナだけは唯一家族を騙してでも必死に救おうとする。
最初はロクサナを警戒していたカシスも徐々に心を開き始め…。
ロクサナ・アグリチェ:本作の主人公。
シルビア・ペデリアン:小説のヒロイン。
カシス・ペデリアン:シルビアの兄。
ラント・アグリチェ:ロクサナの父親。
アシル・アグリチェ:ロクサナの4つ上の兄。故人。
ジェレミー・アグリチェ:ロクサナの腹違いの弟。
シャーロット・アグリチェ:ロクサナの妹。
デオン・アグリチェ:ロクサナの兄。ラントが最も期待を寄せている男。
シエラ・アグリチェ:ロクサナの母親
マリア・アグリチェ:ラントの3番目の妻。デオンの母親。
エミリー:ロクサナの専属メイド。
グリジェルダ・アグリチェ:ロクサナの腹違いの姉。
ポンタイン・アグリチェ:ラントの長男。
リュザーク・ガストロ:ガストロ家の後継者。
ノエル・ベルティウム:ベルティウム家の後継者
89話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ジャンヌの後悔
けれど、これは少し意外だ。
もしかして他の人たちもそんな風に考えているの?
しかし、自分でも意外なほど、毒蝶を使ったことに何の打撃も受けていない。
むしろ最近は、カシスとずっと一緒にいて、彼の生気を貰っているおかげで、水を飲んだ芝生のように生き生きしていた。
そして何よりも私がこれまで別館の外に出なかったのは、カシスと・・・。
それ以上考える必要もなく、私はその部分について言葉を慎むことに。
「心配してくれてありがとうございます。私が未熟なせいで、不本意ながらご心配をおかけしました。それでもカシスが気遣ってくれたおかげで、すぐに回復することができましたので」
ジャンヌが私をじっと見つめる。
こう見ると、何かに没頭する時の表情がカシスに似ているような気もした。
「ロクサナ」
しばらくしてから、彼女が私の名前を呼ぶ。
「あなたは、カシスが持っている力が何なのか知っていますか?」
その瞬間気づいた。
こっちが本題なのだと。
それならば、私は知っていると答えるべきか、それとも知らないと答えるべきか。
私は短い空白の後に唇を整える。
「朧げには・・・、知っていると言えます」
率直だが曖昧な答弁。
すると向き合っていた顔が少し曇った。
ジャンヌは少しホッとしているような気もするし、逆に不安そうな気もする。
「そうですか、知っているのですね」
いずれにせよ、私としては簡単に定義付けにくく見える感情だ。
「以前・・・」
ジャンヌから細やかに流れ出た言葉に、私は開こうとした唇を閉じた。
「その力のせいでシルビアは危険に直面したことがあったわ」
彼女はさっきのように私の顔をじっと見つめて反応を伺う。
まるで、これ以上言葉を繋いでもいいのか判断しようとしているかのように。
「以前のシルビアは、今と比べ物にならないほどお転婆だったから、一人でよく危険な遊びをしていたの。あの時も一人で庭園の前にある銅像の上に上がって・・・」
結局、彼女は話し続けることを選んだらしく、再び静かに口を開いた。
「下に降りる時、シルビアは誤って頭を大怪我したわ。その光景をカシスが目撃したの」
ジャンヌの目は、その当時のことを回想するかのように瞬きしている。
「あの時のカシスは、まだ自分が持っている能力をまともに使うことができなかった。それでも血を流して倒れた妹の状態がとても危険そうだったから、その力を使うことにしたのよ」
その後に良いことが起きなかったことを、それほど難しくなく察することができた。
「けれど、その途中で反作用が起きて、シルビアは・・・」
しかし、私が聞いた言葉は想像以上に良くないもの。
「完全に息が止まったの」
「・・・」
「愚かな母である私はカシスを恨みました。あまりにも余裕がなかったので、当時のことはよく覚えていませんが、あの子をかなり厳しく非難したような気もします」
短い沈黙がジャンヌと私の座っている周りに舞い降りる。
すぐに彼女の顔に微かな笑みが浮かんだ。
「けれど、あの時、私が何を言ったのか覚えていなくても、きっとカシスはまだ忘れていないでしょう」
彼女に何を言えばいいのか簡単に見当がつかず、しばらく言葉を選んだ。
今頃、父親のリセルに会っているカシスが脳裏を掠めた。
「私はずっとその事を後悔しています。言うまでもなく恥ずかしくて、また申し訳なく思っています」
「その気持ちをカシスにも伝えたのですか?」
私の問いに、ジャンヌは今までとは違う表情を浮かべる。
「ええ、3年前にあの子がアグリチェから帰ってきた後に」
「そうでしたか」
「もちろん、それで私のやるべき道を全部やったとは思っていないわ。それでも、もし最悪の状況に直面していたら、これさえも一生話せなかったかもしれません」
原作通りであれば、ジャンヌはカシスに生涯謝ることができなかっただろう。
今のように、この優雅な貴婦人が少しでも心を和ませた顔で微笑むこともなかっただろう。
そのように考えると、カシスが今この瞬間、無事にペデリアンにいることが改めて幸いだと思った。
「私はあのような経験をカシスが二度としないことを願っているわ。もちろん、今ならあの子が自分の意思で助けられない人はいないと思うけど」
次の瞬間、ジャンヌの真っ直ぐな目と視線が合う。
「それでも私はあなたが病気にならないように、できるだけ元気に長生きすることを願っています。多分世界の誰よりも切実に。ロクサナ、あなたの幸せがカシスに幸せに帰結するのだから」
静かに彼女の言葉を聞いて、私は静かに視線を落とす。
「この前見た時、あなたはこの場に存在しないように感じました。空っぽの殻だけ残った人のように。なので少し心配になったのですが・・・」
鋭利なのはペデリアンの人々の特徴だろうか?
おそらくジャンヌはこの前会った時、私の状態を正確に見抜いていたようだ。
「今はこの前見た時より表情が良くなりましたね。安心しました」
そう話す彼女の顔には温和さが漂っていた。
最後に、ジャンヌが私に話す。
「カシスをよろしくお願いします」
カシスとの関係が母親公認になりました♪
このままずっとペデリアンで住み続けてもらいたいです。
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