こんにちは、ピッコです。
「影の皇妃」を紹介させていただきます。
今回は134話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
フランツェ大公の頼みで熱病で死んだ彼の娘ベロニカの代わりになったエレナ。
皇妃として暮らしていたある日、死んだはずの娘が現れエレナは殺されてしまう。
そうして殺されたエレナはどういうわけか18歳の時の過去に戻っていた!
自分を陥れた大公家への復讐を誓い…
エレナ:主人公。熱病で死んだベロニカ公女の代わりとなった、新たな公女。
リアブリック:大公家の権力者の一人。影からエレナを操る。
フランツェ大公:ベロニカの父親。
クラディオス・シアン:皇太子。過去の世界でエレナと結婚した男性。
イアン:過去の世界でエレナは産んだ息子。
レン・バスタージュ:ベロニカの親戚。危険人物とみなされている。
フューレルバード:氷の騎士と呼ばれる。エレナの護衛。
ローレンツ卿:過去の世界でエレナの護衛騎士だった人物。
アヴェラ:ラインハルト家の長女。過去の世界で、皇太子妃の座を争った女性。
134話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 一つの結論
「ジャック」
「はい、お嬢様」
エレナは何とか動揺する気持ちを落ち着かせて、ジャックに穏やかに尋ねる。
「この品物が最初に入ってきたのはいつ?」
「最初に箱が入ってきたのは、半月ほど前だと思います」
ベロニカのものだと思われるこれらは、全て名匠の手を経て作られた作品だ。
一朝一夕で作られるものではないため、それ以前から注文を依頼していたということだ。
(少なくとも一ヶ月、もしかしたらその前に注文を入れたということ・・・?)
記憶を呼び戻す。
もしかして見逃した記憶があるのか・・・。
しばらくして、エレナの目が細くなった。
(そうだよ、その頃だよ。私がマダムを前面に出して社交の集まりを取り持った時)
エレナは、あの日の出来事をはっきりと覚えていた。
アヘンを追跡して自由にサロンに出入りする言い訳を作ったエレナは、リアブリックの非協力的な態度に遭遇した。
過去の歴史で評判の重要性を強調して社交界活動を勧めたのとは随分違う姿。
リアブリックは私が外出するのを極端に嫌がっていた。
当時は理解できなかったが、もしかしてその理由と関係があるのではないだろうか?
朝、リアブリックに会って皇太子妃選任について切り出した時も同じ。
皇太子妃の選任に、社交界の評判は少なからず影響を及ぼす。
学術院に在学中のアヴェラが評判を得るために派閥を作り、週末ごとに外出して社交パーティーに参加していることだけを見ても分かる。
リアブリックは「噂になる可能性があるから自制した方がいい」と遠回しに言ったが、エレナには黙っていろという風に聞こえた。
(皇太子妃が空席の今、一日でも早くその席に座らせなければならないのに、むしろ私を強制する?)
エレナは深い思考に陥っていた。
些細なこと一つも逃さず、これまでベールに包まれてきた疑問や怪しさ、手がかり、情況を一つの軌道に繋げてみようと努力する。
その努力の末、エレナは一つの結論を下した。
(ベロニカが目を覚ました・・・)
三年も早く。
自分が下した結論に、エレナは小さく息を呑む。
息の詰まるような緊張感が押し寄せてきた。
ベロニカが帰ってくれば、すべての計画が無駄になるからだ。
(理解できない。どうして、元の歴史より三年も早く目覚めることができたの?)
結論は出たものの、過去の記憶とかけ離れた行動が彼女を混乱させた。
しかし、エレナはあまりにも偏った考え方をするのを警戒する。
(目が覚めたのに、どうしてすぐに戻ってこないの?)
気が狂いそうになる。
ベロニカが帰ってくる準備をしているなら、エレナが進めていた全ての計画を繰り上げるか、変えなければならない。
突然、冷たい監獄で死んでいく自分を見て笑っていたベロニカの息苦しさが思い浮かんだ。
腹部に刺さった剣の冷たい肌触りと痛みまで浮かび上がって冷や汗が流れる。
「お嬢様、大丈夫ですか?顔色が優れないようですが・・・」
「・・・大丈夫よ。心配しないで」
エレナは深呼吸をしながら呼吸を整えた。
「ジャックも言っていますが、もう帰らなければならないようです。密封もしなければならないし、日が昇る前に入ってくるものがあるそうです」
焦るジャックの事情もあるが、すでに必要な情報を得た以上は倉庫に留まる理由もなかった。
「ジャック、これを受け取りなさい」
「本当に頂けるのですか?」
エレナが差し出したサファイアのブレスレットを見るジャックの目は貪欲に揺れていた。
「もちろんよ。これはあなたの物よ」
「ありがとうございます!」
サファイアのブレスレットを貰ったジャックが、喜びの表情を浮かべて頭を下げる。
これを処分すれば、借金を返済するのは元より、巨額の賭博資金を調達できるためだ。
ジャックの貪欲な目つきに、エレナは微笑む。
アンもそうだったが、欲に目が眩んだ人ほど扱いやすい人間はいない。
リアブリックの監視の中で、大公家の内部事情が把握できないエレナにとってジャックはこれからも利用価値が高かった。
倉庫を出たエレナが寝室に戻ってくる。
アンは、倉庫に残ってジャックと一緒に残っている。
ベッドに横になるが安らかに眠ることができない。
「徹底的に備えなければならないわ。そうでなければ、私が食われてしまう」
ベロニカが戻ってくるという想像だけでも体中が震えた。
そんな緊張感の中でもエレナは笑う。
冷たい笑顔を浮かべて。
「いらっしゃい、ベロニカ。私があなたにどんなに会いたかった、あなたには分からないと思うけれど」
ようやくここまで来たのだ。
食うにしても食われる気は全くない。
ベロニカが目覚めたことを確信したエレナ。
ここからエレナの計画がどう変更していくのか気になります!
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